僕色スケッチ
一階へ下りると、キッチンで朝ご飯を作っているお母さんと目が合った。
「あら、おはよう。今日は起きるのがずいぶん早いじゃない。学校に行くの?」
お母さんに言われ、目を擦りながら時計を確認すると、針は朝の7時を指していた。学校に行ってた頃はこの時間が当たり前だったが、学校に行かなくなった今では早いと認識されているらしい。実際、最近では昼まで寝ている事も少なくないから、そう認識されていてもおかしくはないが。
「行かなくなって三ヶ月は経ってんのに、いまさら学校なんか行かないよ。」
僕はため息をつき、椅子を引きながらテレビをつけた。明るくなった画面の向こうでは、アナウンサーが笑いながらニュースを伝えていく。特に興味を引くような話はなさそうだったが、ぼうっとテレビを眺めていると、お母さんが朝食をテーブルに並べ向かいの椅子に座った。
「……いただきます。」
「はい、いただきます。最近は一段と物騒ね~、龍くんも気をつけるのよ」
「僕は家から出ないから大丈夫だよ。それに物騒なのは前からだし」
僕はテレビから目を逸らして、ご飯に手をつける。お母さんも苦笑いして、ご飯を食べ始めた。
―――☆―――
僕が食べ終わるより先にお母さんは食べ終わり、仕事の支度をしてあわただしく出て行った。
僕は数分遅れて食べきり、お母さんの分も一緒に食器を洗う。手がずぶ濡れなのを気にせず、僕は自分の部屋に戻るため、二階へ続く階段を上った。
前の話と一まとめだったはずの話。