第1話 空っぽな青年
布渋です!!
初心者かつ不定期ですが見ていただければ幸いです!!
「生きて……お願い」
春の始まりの季節……
聞こえるはずのない微かな声が頭の中に響き目を覚ます。
俺は一人暮らしをしている高校生1年生だ。両親、兄貴、従兄弟、幼馴染を小学生の頃に全員亡くした大馬鹿だ。過去に戻れるのなら戻りたい。
両親が残してくれた遺産を使って学校には通えているが、気が重い。
通校中に見る景色、それを見ると「“皆”が生きていたら今俺達は何をしていたのだろう」と考えてしまう。視界の端に映る桜が舞い散る公園や塾を見ても同じだ。
学校に着いてからもそれは変わらない。ただ授業を聞き、昼になればパンを食べ、午後の授業が終わると帰路につく。毎日がそれの繰り返しだ。
「……い、おーいイルク君、一緒に帰ろ〜」
帰路についていた途中、後ろから誰かの声がしたが振り向きはしない。他人にそこまで興味が持てないから。
「イルク君、そろそろ反応して欲しいんですけど〜」
赤の他人ならどうなっても悲しくない。だから早くどっか行ってくれないか――
パン!!
「は?」
「やっと私の事見たね」
頬にデコピンをされた俺がそれをした人物を見ると、人肌にポニーテールの金髪、碧眼をした女子高生がいた。その女子高生は、俺が認識をしたとわかると話を始める。
「友達になりたいんですけど」
「良いよ」
「やった〜、これで友達2人目だ!! 私九条 アリスって言うの、よろしくね!!」
「よろしく……それじゃ」
「ちょちょちょ……待ってよちょっと」
早々に話を切り上げて帰ろうとするが、この九条 アリスは俺の襟を掴んできた。
「え……こんな可愛い女子と友達になったのよ」
「…うん」
「普通遊ばない?」
「今日は無しで……明日遊ぶ感じでおなしゃす」
「むー……わかった」
適当にはぐらかすと、目の前にいた九条 アリスは頬を膨らませ、あからさまに不機嫌になりながらその場を去っていった。
九条 アリスとの激戦を制した俺は家路につき、家のドアを開ける。中に誰かが居ることも知らずに。
ご視聴ありがとうございました!!
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