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それヤンデレではなくストーカーです、もう我慢しないでざまぁするシリーズ

ピンク髪の娘は玉の輿狙いだと思い込んでいる侯爵令息から本気で逃げたい

作者: 有栖 多于佳

王宮で断罪してざまぁしますが、テンプレの逆はりです。

言葉が意図的に汚くなっている箇所があります。

少し卑猥な単語が出ます。

大陸の東側長い海岸線をもつ大陸一の海運国家

そこの貿易商の父が一山当てた。

おじい様は港のある領地の子爵位を持つお貴族様で、

その次男である父が商人の家に婿に入った。

初めて出かけた海外取引で流感によく効くという草の根っこを仕入れたところ本当によく効いた。

たまたまその年の冬は流感が大流行したので、そも根っこは飛ぶように売れた。

そこから貿易に力を入れ出した新興勢力の商店だった。


それから一族中顔を会わせれば、

「何か新しいものはないかい?」

が口癖になるほど。


2つ上の兄は幼少期から父について海外の国々を巡っていて、

私も一緒に行きたいとぐずったものだ。


「お前は女だろ、海は危険がいっぱいなんだ。力も弱いし足手まといだからな。

母さんの手伝いでもして家で大人しくしてろ!」


そんな意地悪言われたからには、強くなってギャフンと言わせてやる!

と心に決め、体力作りに走り込みと剣の鍛練を始めた。

私 アナベル ハーパーはピンク髪に薄緑の瞳を持つ容姿に、似つかわしくない体育会系に育って行った。


15になると王都にある王立学園に進学することになった。

兄は海外に留学していたし、私は領都の学校に近所の友人と通うつもりだったが王命で決まった。


王立学園は騎士科、魔術科、執務科、特別科の四つの科に分かれている。

騎士科はそのまま、王国騎士団の下部組織で士官学校といった感じ。

執務科は領地経営や立法判事の勉強など文官コースだろうか。

魔法が使えることがステータスなこの国では、やはり王族高位貴族は魔力が強い。

平民で使える者も稀にいるが、そういった者も血筋を辿れば貴族の血が入っていたりする。

魔術科は属性別の魔力の使い方を学ぶ科で王族高位貴族が所属するのはここの科である。

特別科は名前の通り、特別に進学が許された者が通う科で平民はここに所属する。

学園内は身分の上下無しと標榜していても一歩外にでたら階級社会。

面倒なイザコザが起きないようにという配慮のためだそうだ。

まあ実際平民の女学生が貴族に玉の輿目当てでハニトラ仕掛けたり、逆に身分を盾に無体を働かれたり、

そういったトラブルも他国では多いと聞くので取られた措置らしい。

特別科は特殊技術を持っている平民を王国に留めておくための特別な科なので、

推薦でしか進学できない。

とても名誉なことである!とうちの父親が言っていた。

もちろん私は特別科所属であった。


兄に煽られ奮起した私は一心不乱に体を鍛えた。

残念ながら体格には恵まれず小柄だったが、私は特別な力ギフト持ちだった。

ギフトというのは魔力とは違い血脈に関係なく発現する特殊な才能だった。

私は自身の微量な魔力を体のあらゆる部位に纏うことができるものだった。

ギフトが発現した者は国に報告する義務があるため、その者達を教育するのが王立学園の特別科だった。


始め学園生活は緊張の連続であった。

うちの領地は田舎で、しかも港町特有の気性の荒い性質。

王都の方々には怖がられてしまうから、キチンと猫を被るように両親から念を押されていた。

できるだけボロを出さないように心がけていた。


特別科は学園内でも平民がほとんどで全十名、しかも女子は私を含め三名だった。

赤髪碧眼の妖艶な美女カルメンちゃんと白髪紫瞳のこちらもすごい美人なソフィアちゃん。

初日はまだ距離を測って会話していたけど、徐々に仲良くなれて良かった。

残りの男子もみんなギフト持ちで、特別科は和気あいあいとした雰囲気で楽しく過ごせていた。

王立学園は部活動が盛んで、特にボート部はこの大陸でも有数の強豪だった。

カルメンちゃんの双子の弟ホセ君(カルメンちゃんと同顔美形)がボート部に入部するので、

カルメンちゃんも入部してマネージャーをやるという。

私とソフィアちゃんも誘われたので入部することにした。

私としては部員として船を漕ぎ出す方をやりたかったけれど、

女子部はなく男子に一人交じるのも外聞が悪い。

裏方に回ろうと軽い考えでオッケーした。


入部の時、三人で部室に向かっていると、魔術科の男子に声をかけられた。

魔術科は制服がローブ、騎士科は騎士服、執務科は執事服・侍女服、特別科は普段着である。

みな遠目でも所属科がわかるようになっていた。

特別科は男子はシャツにズボンみたいなラフな格好で、女子はワンピースだった。


「ねえ、ピンクのキミ。どこに行くの?僕はエドワード ノワイユ。

魔術科の一年だ。キミは特別科かな」

突然木の影から出てきて、名乗る人。咄嗟に立ち止まってしまった。

え?どうしたら?戸惑って他の二人を見るが二人も困っていた。


「ねえ、どこ行くか聞いてるんだけど。」

ちょっとイラついた早口で言われたので、咄嗟に

「ボート部の部室に行きます。」

「名前は?人が名のってるのに名も名乗らないとは失礼だ。まあ平民はマナーなど知らないだろうが。」

と、更にイラついた声に謎のマウントを乗せてきた。

「アナベル ハーパーです。特別科です。失礼します。」


取り敢えず名乗ったし、なんか失礼な人だなと思って二人の手を引っ張って早足で歩き出した。


エドワードは聞いてもいないのに後ろで何か話しながらついてきた。

え?なに?王都の貴族ってこんななの?

そして私達と一緒に部室についてきて、そのまま部活に入部してしまったのだった。

入部届けに記入する際も、私に執拗に声をかけてきて鬱陶しいことこの上なかった。


それからと言うもの、部活の度に付きまとってきた。

強豪校の部活なのでとてもキツいメニューなのだけど、真面目にやってる感じはない。

先輩の目を盗んで、マネージャーの方にまとわりついていた。

その頃には私だけでなく、他の二人にも馴れ馴れしい態度に私達三人はうんざりしていた。


ある日教室でボート部のエースとして特別科に入学してきた、天候予知のギフト持ちのロバートが

「ねえ、アナベル嬢はどうしてボート部に?玉の輿目当てだったら他所でやってもらえる?」

と冷たい目を向けて言ってきた。

それまで挨拶以外で会話したこともないロバートに突然失礼なことを言われ私は震えた。

「あーん?どういう?私が色目使ったみたいな言いがかり止めてもらえるぅ?」

低くドスを利かせた声、怒りに燃える瞳を眇め、強く握った拳。

「魔術科の侯爵令息がいつも引っ付いているだろ?ボート部は遊びじゃないんだよ。」

普段無表情なロバートがムッとして言い返してくる。

「こっちだって迷惑してんだ。知ってたんなら助けてくれたって良かったやろがい、あーん?」

被ってた猫を脱ぎ捨て、本気の怒気に言葉も荒れる。


「私達、さ・ん・に・ん 共、本当に迷惑してるのに、アナベルちゃんだけどうしてそういう目でみる訳?」

カルメンちゃんが素早く横に寄り添い言い返してくれた。

「本当よ。面識もないのに初日から馴れ馴れしく付きまとわれて迷惑してるのよ、わたしたち!」

いつもは寡黙なソフィアちゃんも言い返してくれた。


「!!!」

「「「「「「「 ! ! ! ! ! ! ! 」」」」」」」

驚いて言葉を飲み込むロバートとその他の男子全員。


「だいたいホセ、あなた私がアナベルちゃんとソフィアちゃんマネージャー誘った時、

一緒にいたじゃない。なんで入部の理由をロバート君に教えないの?」


カルメンちゃんが、ロバートの側に立ってこちらを伺っている双子の弟ホセに指をふりふり聞く。


「いや、確かに、そう・・・だけど。」

ホセの目が泳ぐ。

「だけど、何よ。」

「噂で玉の輿狙いって聞いたら、そうなのかって思っちゃって・・・ごめん。」


スバッっと頭を下げて潔く謝罪した。


「へえ、玉の輿狙いって噂があるんだー私だけに?」

ホセの頬を人差し指でツツーってして、上目使いでロバートを見上げながら首を傾げる。


「う、うん。部内で噂になってて。」

ロバートの目も泳ぐ。

「誰に対して、私が狙っていると?」

「魔術科のエドワードだって。平民だから愛人にしかしてやれないのにってよく溢してるから、なあ」

振り返って他の部員の男子賛同を集う。


「はあーーーー?愛人?狙い?エエ加減にせいや、あんのクソ野郎が!!ドタマカチ割ったるわ!」

私は拳に覇気(魔力)を纏わせて右ストレートを放った。

ドドドドドドドー、ズシっ

空を切った残像で教室の黒板が割れた。


「「「「「「「「「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」


特別科全員の目に驚愕の文字が浮かんで私を見ていた。


「スマン、アナベル嬢。なんの根拠もない一方的な言葉を信じて君を傷つけた。許してもらえないだろうか。」

ロバートは『天気読み』のギフト持ちで特別科に入ってきた将来海軍を嘱望されている人物だ。

黒髪黒目、日焼けした浅黒い肌に引き締まった大きな体の美丈夫である。

そんな彼が体を小さく縮めて、雨に濡れたワンコのような項垂れっぷりである。


「良いわ。一発で許すわ。腹に力いれてよね。」


ボバズッッ


私は彼の割れた腹筋に覇気の拳を叩き込んで、水に流すことにした。

ロバートはゲフッっと踞りながら

「あ、ありが、、、と」

和解が成立した。


「「絶対にもう怒らせるなよ」」

「「見た目とのギャップ!こっわっ」」

「「ロバートであのダメージ、あの拳は死人が出るぞ」」

「「なぜ、騎士科じゃない?素手で騎士団倒せるだろう」」

「素のアナベルちゃん、とってもカッコいいわ(キャッキャ)」

「ほんとよー隠してたなんてちょっと疎外感だわ(キャッキャ)」

「都会ではお淑やかにしないと怖がられちゃうって両親に言われてて。隠していてごめんね。」

「全然、怖くないよ、むしろより好きになっちゃった(キャピ)」

「私も。これからも仲良くしてね(キャピ)」


被っていた猫は消え去り、素の自分をクラスのみんなに受け入れてもらえて良かった(ハート)


お詫びにとホセ君が噂を調べてくれたところによると、

私が玉の輿で魔術師団団長の息子エドワードを狙ってるという話に尾ひれがついて、

ボート部の部長をしている第三王子と副部長の騎士団団長の息子を手当たり次第に

狙っているという話になっているらしい。

それを各人の婚約者達が非常に気にしていた、近く抗議にくるそうだ。

尾ひれってスゴいな。どんな広め方したらそんなことになるのか?


部長副部長にはロバートが話をして、各婚約者にも理解してもらえるように取り計らってくれた。


カフェのサロンを貸し切って、私は部長、副部長と各婚約者とロバートとで話し合いを持った。

事前に当人同士がわかりあって居たため、蟠り無く話はついた。


噂の発端はエドワードが私のことを《玉の輿狙いの平民に狙われて、身分差もあるのに困った困った》と

言ってたのだが、《背も低く身分以外は見目も平凡なエドワードは本命なはずない》と話を聞いた人が

話を膨らめて、《じゃあ王子だろう》《いや騎士団団長の息子だ》と広がっていった、と。


ホセ君の調査によると、エドワードは魔力自体は大したことがないが、

彼は噂話に魔力を乗せることによって通常よりも何倍も早く流布させることができるらしい。

しかも相手の負の感情を揺さぶる効果もあるらしく、普段なら信じない人も信じ込ませてしまう。

非常に厄介なギフトを持っているようだった。


エドワードのギフトは国に未登録らしく、今後は国の管轄下に措かれることになった。

悪意の噂を流布され、王族も巻き込んだ事件になったこの件は学園が預かることになった。

エドワードは訓告処分が学園から食らわされた。


エドワードが学園に来なくなったので、平和な楽しい学園生活が続いた。

夏休みのボート部の合宿や秋の学園祭、クリスマスパーティ、学期毎のテストも越えて無事進級。

エドワードはまだ学園を辞めてないが、学園に通うことはなかった。


私達が三年に進級し、大陸一を決めるボートレースにボート部が出場し見事優勝。

その時の部長はロバート、副部長はホセ君だった。

久しぶりの優勝に王国中が歓喜した。

王族への報告会では、かつての部長である第三王子殿下に優勝旗を渡すことができて感無量だった。

花びら舞い散る道を馬車でパレードし、王宮で祝賀会が開かれた。

ボート部だけでなく、特別科の全員も招待された。

特別科はなれない貴族のマナーに緊張していたが、学園の思い出にとみんなで努めて楽しんだ。



「たかが学生の大会で優勝したくらいで、平民を王宮にいれるとは。殿下の了見がしれますね」

突然、耳に息を吹き掛けられながら嫌みをささやかれた。

キャアっと耳を押さえて振り向けば、あの嫌みったらしい笑みを浮かべたエドワードが立っていた。


「やあ、アナベル。こんな所まで僕を追いかけてくるとはなんという蛮勇か。立場を知れ」


芝居がかった話しぶりに顔をしかめる。


「私は王家からの招待を受けてこちらに参ってます。貴殿を追いかけたことなどありませんが。

また、ファーストネームで呼ぶのは止めてください。特別親しい間柄でもありませんのに。

むしろ迷惑な噂をながされまだ謝罪頂いておりませんが。」


以前、突然貴族に声をかけられた時の正しい返答がわからなかったことを、

現王子妃殿下に話したところ、


「そんな紳士としての振る舞いもできない馬鹿者(本当にこう言った)にはハッキリ断って良いのよ」

と言われていて、

「そんな機会は普通は無いよ」

と王子殿下が笑っていたけど、そんな機会あった!しかも王宮で!


「なぜ、お前のような平民に謝罪の必要が!玉の輿狙いのアバズレが!不敬だぞ、手をついて詫びろ!」

私に言い返されたことが癪に障ったのか大声で喚きだした。


私の周りに特別科の仲間が集う。

それを廻し見て更にヒートアップしたヤツは


「お前みたいなピンク髪の女は頭の中までピンクなんだろ。

どうせその取り巻き連中に安い体を与えて籠落したのだろう。

お前達も恥ずかしくないのか、こんな頭ピンクの穴兄弟で。ふふふ」


頭の中にカルメンちゃんの声が響く

《髪がピンクだからすぐにヤれると思ってこの子にしたの?》


「そうだ、世の物語でもあるだろう。ピンクの髪の娘は玉の輿狙いと決まっている。

そのくせオレにはお高く止まりやがって。」

エドワードは脂汗を流し、口を手で押さえて止めたいようだが、勝手に言葉が溢れ出していた。


ああ、これがあの日私にだけ声かけた理由だったのか。

そっか、そっか。見た目か。自分で見た目ってどうにかできるのって頑張って半分くらいじゃない?

勝手にアバズレ認定しくさって、良い度胸だ!


「しっかり歯ぁ食いしばれや!」

渾身のアッパーを顎に叩きこむ瞬間、私の手を誰かが掴む

あ、危ない、触ったら巻き添えくらッちゃう!


しかし、その手に纏わせていた覇気は吸収されて消えた。


「ダメよ、王宮で殺傷沙汰はご法度よ。」

ドレス姿のソフィアちゃんがそっと告げる。


「ノワイユ侯爵令息、聞くに耐えない彼女に対する発言の数々。また公式の場での此度の騒ぎ。

学園から再三の退学の通達を故意に拒否したあげく、王立学園、ひいては王家に対する誹謗中傷。

これを以てワタクシとの婚約を破棄させて頂きます。更なる処分が学園と侯爵閣下から沙汰が下されるでしょう!」


!!!!!!!


ソフィアちゃんの白髪が白金髪に紫目がアイスブルーの王家の色に変わる。


エドワードはソフィアのその姿を間近で見て、膝から崩れ落ちて震えだした。

近衛騎士が両脇を抱えて広間から連れ出していった。


ソフィア王女が仕切り直しの声を上げ、ダンスの音楽が流れ出す。

第三王子殿下と王子妃殿下がファーストダンスを踊りにフロアに出てくると空気が変わった。

流石お貴族様である。

紳士も淑女もアルカイックスマイルの仮面を被って、何事も無かった様子である。


「あなたと踊る栄誉を頂けますか?レディ?」

ロバートが私の手を取って聞いてくる。

「え?踊れないわよ、私。」

「いいよ、俺がリードするから。」

返事を答える間も無くフロアに連れ出された。


「ホセとカルメンは精神に干渉して本音を聞き出せるギフト持ちなんだ。」

「だから、ホセ君が噂集めてくれたのね。さっきのアレの本音はカルメンちゃんが聞き出したんだ」

「そうだよ。ソフィア王女は王族だけに変身魔法も使えるんだけど、魔力吸収というギフト持ちなんだ。」

え?なんでそんなに詳しいの?言いたいことが顔に出るタイプです、平民ですから。

「今回は絶対ヤツは出てきてアナベル嬢にちょっかいを出すに決まってるってみんな思っていて。

ここでヤツの断罪をしようと相談してた時に聞いたんだよ。」

「私にも教えてくれたら良かったのに。」

「だいたいの流れ聞いた時点で物理咬ましに行きかねないから。平民が貴族殴っちゃ流石に不味いからね。

全魔力を右手に込めた時、俺は死ぬ気で飛び込むとこだったよ。ソフィア嬢のお陰で命拾いした。」


ちょうどダンスの曲が終わった。

両手を広げて挨拶をすると壁際までエスコートされていく。


「ありがとう。ロバートは友達思いね。」

床を見たままそう呟くと、

「ああ、船乗りは仲間を裏切らない。今回のことはそれだけじゃないんだ。」

ロバートが膝をつき私を見上げて言う。

「アナベル嬢、私と結婚して欲しい。裏表のない君がずっと好きだった。」

こんな公の場でプロポーズなんて、恥ずかしさに全身の血が逆流する。

でもここで決めなきゃ、女が廃るわ!

「はい、喜んで」

ちゃんと笑えているかしら?

立ち上がったロバートに抱きしめられて、特別科のみんなに冷やかされて

そんな一生の思い出の日だった。



その後私は正式に侯爵家から謝罪と誹謗中傷に関する慰謝料をもらい、エドワードは無事王立学園を退学処分、廃嫡、平民となり侯爵家に慰謝料分の支払いをするため、遠洋船に乗って小間使いとして厳しい環境で働くことになった。


またソフィアも婚約破棄の手続きも終わり、相手有責で慰謝料ももらった。

現在は新たな婚約者を探しているところらしい。


もうすぐ学園も卒業。

卒業後、私とロバートは新婚旅行を兼ねて海外の国々をしばらく見て歩く予定だ。


悪い噂を撒き散らして妄想拗らせていたアイツから無事逃げ切れて本当に良かったというお話


<完>



お読みくださいましてありがとうございました。


誤字誤謬があるかもしれません。


わかり次第訂正いたします。


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