9その後
あれから数日が過ぎた。
あの男連中は、施設長が言うには兵士に捕まったと聞かされた。サノハはというと、まだ年齢が低いため、懲罰室という所に数ヶ月入る事になった。
「・・・施設長」
レヴィは助けられて以来、なぜかカダートが気になってしまい、気付くと目でカダートを追うようになっていた。
(まさかの元勇者、カッコイイ!)
「また施設長を見てるの?どんだけ施設長好きなの?」
掃除の時間、カダートを見ていたレヴィにポニーテールにしている女の子が声をかけてきた。
「メリル!ち、違うから!ただ、気になって見てるだけだから!」
「それを、好きっていうと私は思うな。まぁ、まだ年は30代らしいし?顔はカッコイイよね。有りっちゃ有りだけど、歳の差がね・・・犯罪じゃない?」
「だから違うって!」
「コラ!今は掃除中でしょ!私語は慎しみなさい」
「「はい!」」
職員さんに怒られてしまった。メリルめと思いながら、またチラッと施設長を見てしまう。
すると、施設長と目が合ってしまった。
「どうしました?」
「あ、いえ、なんでもありません!し、失礼します!」
レヴィはダッシュで逃げた。あとから、職員さんから掃除をサボった事を怒られて、トイレ掃除も追加された。