9王子の用件
もしかしたら、短めですが今日中にもう1話当校するかもです。
「誰が馬鹿だ!お前、あまり調子にのると不敬罪で処刑にするかならな!」
あ、まずい。
馬鹿だけど王子様なんだよね。
「すいません、以後発言には気を付けます。しかし、いきなりどうしたのですか?」
流石の馬鹿王子でも、用事もないのに僕を専属治癒師とか言わないでしょ。
「ちっ、今回だけ許してやる。・・・明後日色々な国のパーティーがあるからだ」
ねぇ、そんな説明で分かったか?みたいな顔しないでよ。
全然意味が通じないから、だから何としか受け取れないよ。
すると、横からハルさんが馬鹿王子の言葉に付け加えてくれた。
「パーティーには沢山の来客が来ます。その時、ターゲットを暗殺するため料理に毒を盛ろうとする輩がいます。武器等は、城入口で持ち物は一応没収はしますけど、だからと言って完全に防げるものではないので」
へー、なるほど。
たがら、毒を盛られた時のために治癒師を連れて行くのか。
偉いというのも大変なんだな。
「それで私を、ですか。あの、私の師匠に話しはしましたか?師匠、リア様に話しを通してくだされば、私は大丈夫です」
師匠の許可を貰ってからなら、僕としても断る道理はない。
「あー?そんなのお前がやっとけよ!取り敢えず、明後日はお前が俺の専属治癒師だからな」
王子はそう言って、訓練場から出て行った。
「えー、何なのあいつ。まだ、許可が下りてないのに決定事項みたいに言っちゃってさ」
僕はげんなりしながら、馬鹿王子の出て行った扉を見ていた。
「噂に違わぬ馬鹿ですね。王様はこの件について、何も言ってませんし、正式な辞令も出していません。無視して宜しいかと」
ハルさんが、ゴミを見る様な目で言っていた。
「俺もそう思うぜ!何だ偉そうに」
カークさんも怒り心頭です。
でもねカークさん、王子という役職は多分無条件で偉いんだと思います。
「取り敢えず、師匠に聞いてみないとかな」