7ハルさんの正体
ついに、ハルさんの正体が。
あれから一段落して、僕が連れて来られたであろう廃屋敷から出た所で皆に謝った。
「今回は、本当にすみませんでした」
本当に助かりました。
「別に良いわよ、次はやらないで欲しいけどね」
「まぁ、レヴィが大丈夫なら良いよ」
「・・・、大丈夫だ」
皆それぞれ労ってくれた。
本当に今世は、良い人達に恵まれたと思う。
「カークさん、さっきはああ言いましたけど、任務だったから仕方ないですよね。いつものカークさんは好きですよ」
さっきは怖かったから嫌いとか言ってしまったが、いつもご飯とか一緒に遊んだりしている仲間から、嫌いとか言われたらへこむよね。
「そ、そうなんだよ。いやー、任務だと気が入っちゃうんだよな」
「先輩さっき任務じゃないって、」
バシッ!
「あたっ」
何か2人視線を合わせて、何だかんだで仲良いよね。
「あ、そう言えば、ハルフィートにもお礼言っときなさいよ?」
ハルフィートとは、長いから略してるけどハルさんのちゃんとした名前だ。
「ハルさんですか?」
何で?謝るならわかるけどお礼って・・・。
「そうよ、今回あなたの居場所を突き止めたのはハルフィートなんだから」
「ええっ!ハルさんが、何で?」
ハルさん、メイドにしてはすご過ぎじゃない?
「前から思ってましたけど、ハルさんって何者ですか?」
師匠の隣からエイトが聞いた。
「そうそう、いつも俺がする事先読みされるんだよ」
カークさんも、うんうん頷きながら言っている。
えっ、あのカークさんが、ハルさんにいつも先読みされてるの?
「あら皆、知らないの?あの娘は元諜報員よ。今は、目を怪我して辞めたけど」
えっ!ハルさんが元諜報員?
でも、そうするとハルさんが凄いのも頷ける。
「は〜、凄いとは思ってましたけど、驚きました」
エイトも驚いている。
「やっぱりな、そういう事かよ。なら今までの行動も頷けるぜ」
カークさんは、どことなく気付いていたみたい。
「私も行くって言ってて、宥めるの大変だったんだから。あの娘来たら一面血の海よ!」
ハ、ハルさんならやりそうだ。
「そういう事で、ちゃんとお礼と謝罪をしておきなさいよ?」
「はい、ちゃんとお礼と謝罪しときます」
こうして、僕の人生2度目の危機を終えた。