4意外な仲間の作り方前編
今回は、レヴィが痛い思いをします。
嫌いな方はすいません。
「さて、と。そろそろ帰ろうかな」
人間観察を終え帰ろうとした時、1人の男の人が、僕に話しかけてきた。
「あのー、すいません。道をお聞きしたいのですが」
えー、道っていっても僕知らないよ。
「すいません、私もこの辺の者ではないので、分からないんです」
偶に、カークさんやエイトが連れて行ってくれるケーキ屋さんのお店なら知ってるけど。
「そうですか、困りましたね。スイスウィートというケーキ屋さんなんですけど」
え、今なんと?スイスウィートですか!
「あ、あのスイスウィートなら知ってますよ」
あそこのショートケーキが美味しいんだよね。
「ほ、本当ですか?なら、道案内お願いしても良いですか?」
男の人は笑顔でお願いしてきた。
「ん?・・・あっ、でもすいません。私、これから用事があるので、他をあたって下さいませんか?」
この人嘘ついてる、これでも前世は悪人だったんだ。
笑ってはいるけど目尻が下がっていないし、口の広がり方からしても笑ってない、作り笑いだ。
「そ、それは困りましたね。少しで良いんですよ」
男は困った顔して周りを見始めた。
しまった、仲間もいる!
僕は、男の言葉も気にしない様にして逃げた。
しかし、
「うわっ」
人混みの中から出てきた手に、腕を掴まれ引きずり込まれる。
「誰か、たすけっ」
僕は口を塞がれ、人混みの中に消えた。
◇
「「かんぱーい!」」
男達は、何回目が分からない乾杯を繰り返していた。
「んー、んー」
僕はというと、目と口を塞がれ足には重りか何かを付けられていて、身動きが取れなかった。
そこで、1人の男が疑問を口にする。
「なぁ、こいつ本当に回復魔法使えんのか?売ってから使えませんじゃ話しにならないだろう?」
「ん?ああ確かにな。誰かナイフで自分のどこか切ってみろや」
「馬鹿が、誰が好き好んで切るんだよ。もし、こいつが治癒師じゃなかったり、使わなかったりしたら厄介だろう」
男達が揉め始める。
この人達、僕が治癒師である事を知ったから、僕を連れ去ったんだ。
やっと連れ去られた理由が分かった。
「誰もやらねぇーなら、この嬢ちゃんの体切れば良いいだろ?そうすれば、こいつだって否応無く魔法使うだろ」
「ッ!」
え、何言ってんの?皆、痛いのが嫌なんだから僕だって嫌に決まってるじゃん!
「おー、ボス。名案でさぁ!おい、俺が切ってやるよ。1回、女の子切ってみたかったんだよ」
そう言いながら、僕の目に巻いていた布を強引に取った。
眩い光が目に入り、眩しい。
少しずつ目が慣れてきて、辺りを見たらそこには、全員で6人(僕が見えてる限り)の男が僕を見ていた。
「お、聞こえてたのか?良い顔してんじゃん!」
その中の男1人が、ナイフを持ちながら近寄ってくる。
「おい、もし治癒師じゃなくても売るんだから、浅く切れよ?」
「わーってるよ」
浅くても痛いのは勘弁だから!
「んー!、んー!」
嫌だ、あっちいけ!
「何々、どうぞ切って下さいだって?ありがとな!んじゃ、遠慮なく。ほらっ、よ」
ブシュッ。
「んーっ!」
いっ、痛い!凄く痛い!
嫌だ、もう嫌だ。
誰か助けて。
師匠の約束破ってごめんなさい、もう2度と破らないから助けて!
「くーっ!この感触癖になるかもな。ほら、もういっちょ」
ブシュっ。
「んーっ!」
レヴィは、痛くて暴れたいが足枷がそれを許してくれなく、泣く事しか出来なかった。
「おいおい、口の取らなかったら魔法使えねーじゃねーか」
「あ、そうか。ハハハッ、忘れてたわ」
「「ハハハ」」
皆が笑っていた、何が面白いのか。
しかし、皆が笑っていたその時、
バンっ!
入り口のドアが乱暴に蹴破られた。
「はぁ、はぁ、やっと見つけた!」
僕は涙を流しながら、蹴破られたドアを見ると、そこにはカークさんとエイト、そして師匠がいた。
た、助かったー!
自分の作の主人公は女の子なので、書くにあたってのバイオレンスってどのくらいがNGワードなのか分からない。
取り敢えず、書くだけは書きます。




