1いふぁい
2章の始まりです。
頑張って書きます、よろしくお願いします。
あの初任務から1年が経った。
身長も少し伸び、スタイルも良くなって来た今日この頃。
僕は、あれからも何回か任務をこなしていた。
こなしたと言っても、怪我人が出るかな?くらいの簡単な任務の同行だけど。
でも、実戦は修行よりも実になるらしく、今ではミドルヒールも覚え、手持ちの魔法を無詠唱で唱えられるくらいまでになった。
「ステータスオープン」
魔法
・ヒール (無詠唱 可)
・ミドルヒール (無詠唱 可)
・アンチポイズン (無詠唱 可)
「フフッ、長かった!」
僕は、覚えた魔法欄を見て喜んだ。
ちなみに、HP・MPとかも見れるが、HPは敵と戦う時の陣形が、壊滅されなきゃ攻撃をもらう事はないので、あまり気にしてない。
減っても回復出来るしね。
MPに至っては、女神様から沢山あるって言われていたので、そちらも気にしてない。
「あ、レヴィまたステータス見てるでしょう?」
僕が自分のステータスを見ていると、師匠が横から口を挟んできた。
「絶対、そういう風になるからと思って教えなかったのに」
そうなのだ、師匠は僕にステータスの見方を教え忘れていたのではなく、敢えて教えなかったのだ。
ステータスばかりを気にして、他を疎かにしてしまうからと。
でも、知っちゃったもんは仕方ないよね。
「大丈夫です、覚えた魔法しか見ていないので」
「本当かしらね。まぁ、良いわ。いつもの訓練場に行きましょうか」
「はい」
訓練場の練習も、本当はもう要らないんじゃないかなと思ったのだが、何故か皆が是非続けて欲しいと言われたのでやっている。
◇
「皆さん、お疲れ様です。怪我の治療します」
椅子を用意すると、いつもの様に皆が群がってくる。
「頼む!」
ダッシュで1番を取った兵士がニコニコしながら言った。
「はい、・・・ええと、どこ怪我してます?」
見た感じ、怪我してない様に見えるんだけど。
「いや、あの、腰かな?痛いんだよ」
「腰ですか?腰痛なら、私は管轄外ですよ?」
「取り敢えず、ヒールよろしく。お願い!」
何でこんな必至なの?
まぁ、良いけどね。
と、今も変わない修行をしている。
◇
「ふー、回復終わり。後は午後に魔王のしごきに耐えれば今日も自由が訪れるぞ!」
僕は、いずれ訪れる自由をモチベーションにして気合を入れていた。
「お、レヴィ終わりか?なら飯食いに行かないか?」
隣の方からカークさんが話しかけてきた。
初任務の時もそうだったけど、カークさんは何かと僕を気にかけて来てくれる良い人だ。
「カークさん、良いですよ。ハルさんに連絡しますね?」
カークさんは、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をした。
「あ、ああ。いや、レヴィ前から聞きたかったんだが、ハルさんだっけ?何でいちいち連絡するんだ?」
「え?いやハルさんが、任務以外異性と何処かに行くときは必ず連絡しなさいって言うからです」
一度、悪いかなと思い、黙ってエイトとご飯を食べに行ったのがバレた時は、めっっっちゃ怖かった。
たがら、それ以降は必ず連絡を入れる様にしている。
約束大事!
「め、面倒くさいな。飯食いに行くだけだぜ?」
あ、この言葉きた。
「ハルさんが、その言葉を言ってきた人がいたら、その人にお前はゴブリンだ。って言えって言ってました」
「ゴ、ゴブリン!」
カークさんは、凄くうろたえた。
何で?ゴブリンってどんな奴?カークさんに似てるの?
しかし僕がそう言って、カークさんが狼狽えた時、周りで聞こえていた人達が爆笑し始めた。
「だぁーはっは、ゴ、ゴブリンって。まぁ、確かにな!」
「あー、レヴィ!やっぱり今日は飯食い止めよう」
カークさんは、ダッシュでどこかに行ってしまった。
相変わらず足速いな。
◇
「今日からは、城から出て町に行きます。その時、怪我をしている人を見つけてヒールをかける。分かった?」
「はい、分かりました。でも、訓練場の人達の回復と何が違うんですか?」
僕は師匠から、新しい訓練を提案されていた。
怪我を治すなら、別に訓練場の人達の回復だけで良くない?
「やれば分かるわよ。あ、私よりヒールかけた人が多かったら好きなものあげる」
「本当ですか?なら、施設長下さい!」
「・・・、おりゃ!」
「いふぁい!いふぁいれすよ!」
し、師匠、ほっぺをつねらないで!
てか、この人本気でつねってない?マジで痛い!
構想は練ってるけど、上手くいかないんですよね。