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悪人転生して善を積む  作者: カメカメ
1章治癒師
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幕間エイトの焦り

2〜3話くらい幕間を作ります。


その間に、2章を仕上げたい!

俺はエイト、勇者の紋章を持っている。


最近ではスキルも覚え、年の近い友人もできたからか、充実した日を過ごしている。


いや、過ごしていた。


理由は、年の近い友人レヴィが、俺よりも早く初任務に行くことになったからだ。


しかも、普段は固定場所に待機の治癒師に抜かされた。


クソッ、俺も負けられない!初任務の仕事は負けたが、何かしらの功績は俺が早く頂いて見せるからな。


俺は、そう思いながら自分を奮い立たていた。


しかし、無情にも俺は現実を突きつけられることになる。


オークを討伐に行ったレヴィ達は、なんとイレギュラーで現れた、ジャイアントタイガーをも倒したとの報告を受けたのだ。


これには、周りの兵士達も唖然としていた。


そもそも、何故ジャイアントタイガーが近くの森林にいたのかという疑問もある。


でも、こんな成果を出して来たレヴィ達は、多分何らかの勲章をも貰えるだろう。


またも先を行かれた。



数時間後、オーク討伐隊が帰還したとのことで迎えに行ったが、レヴィの姿が見られなかった。


「あれ?いないな。あいつ背が普通の子より小さいから、見つけにくいのか・・・、いた!」


なんと、レヴィは誰か知らん兵士の背中に抱えられていた!

しかもあいつ寝てるし、てか左頬赤くないか?


翌日、俺はレヴィと訓練場で会う事が出来た。


「よぉ、昨日はお疲れ様。中々、大変だったみたいだな」


本当は心中穏やかじゃないが、なるべく普通に接した。


「やぁ、エイト。大変なんてもんじゃ無かったよ!僕は何もしてないんだけどね」


レヴィは、内容を大まかに説明してくれる。


「ハハハ、でも良かったじゃないか。多分勲章か何か貰えるんだろう?」


「らしいね、何もしてない人にもくれるんだから、城の人は太っ腹だね」


こういう風に話してると、さっきまでの複雑な気持ちなんて無くなってくる。

やっぱこいつといると、楽しいな。


しかし、そんな気持ちはある奴のせいで、すぐにかき消される。


「レヴィ、お前は役立たずなんかじゃ無かったぜ!お前がいなかったら、死者が出てた可能性はかなり高かったぞ?」


こいつ確か、レヴィをおんぶしていた奴だ。


ふとレヴィを見てみると、顔を真っ赤にしながらプルプル震えていた。

何、どうした?



「えー、何でカークさんがこの訓練場にいるんですか?」


めっちゃ狼狽ている!


「俺が知るかよ、こっち側に配属命令が下ったんだから」


いや、噂だがこいつ今回の報酬を蹴って、こっちに配属を希望したとか言っていたぞ。

あくまで噂だから、何も言えないが。


「ま、よろしくな」


カークという奴は、そう言いながらレヴィに握手を求めていた。


「は、はい。よろしくです。あ、先日はどうもありがとうございました」


レヴィ、何でさっきから顔が赤いんだ?


ま、まさか、このカークに惚れているんじゃないだろうな?


でも、レヴィは自分のいた施設の人が好きなんだよな?

しかし安心は禁物だ、間違いはあるとこいつのメイドさんが言っていたからな。

何かある前に、対処しなくちゃだ。


まずは、こいつのメイドさんに相談だ。


いつの間にか、エイトの焦りの方向は変わっていたのだった。

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