40赤面
あのオーク討伐から、数日が過ぎていた。
普段いないはずの、ジャイアントタイガーがいた事は、やはり大きな話題になった。
そして、その討伐を小隊の人数で討伐した事が、功績を讃えられ、何かの勲章(カークさん曰く給料が少し上がるだけのバッチ)を頂いた。
ちなみに、僕の命令違反は内緒になっている。
皆、大好き!
後日、まだ他にもジャイアントタイガーや、それクラスのモンスターがいないかを捜索するらしい。
そのメンバーに僕達からは、トリス隊長以外は入ってはいなかった。
でも、僕にはもっと重大な事がある。
「あ〜、何で寝てしまったんだ」
僕は、森林から出て休憩してからの記憶がなく、気付いたら自室のベットで寝ていた。
ハルさんに話しを聞いたら、
「カーク様が、レヴィ様を大事そうにおんぶして来て大事そうにベットに寝かせて下さいましたよ」
と、若干怒りながら言っていた。
何で大事そうにを強めに、しかも2回言ったの?
「恥ずかしい〜よ〜」
そんな事から、僕は恥ずかしさの余り身悶えしていた。
「ま、まぁでも会う事は中々無いと思うから、この事は僕の胸の中にしまっておこう」
僕は、頑張って切り替えた。
◇
「えー、何でカークさんがこの訓練場にいるんですか?」
いつもの様に訓練場に修行しに行ったら、何とカークさんがいた。
「俺が知るかよ、こっち側に配属命令が下ったんだから」
マジで?上の人本当に余計な事してくれますね。
「ま、よろしくな」
カークは、そう言いながら手を出してきた。
「は、はい。よろしくです。あ、先日はどうもありがとうございました」
僕も手を出し、握手した。
エイトは、そんな何とも言えない空気を破ってきた。
さすが勇者。
「この人知り合いなのか?何か、仲良いな」
「うん、この間のお仕事で一緒になったカークさん。とっても強いんだよ」
「へ〜、あっそう」
おい、エイト君。ちょっと態度悪く無いかい?
あなたの先輩よ?
「おいおい、持ち上げんなよ。あ、お前そろそろ昼飯だけど予定あるか?何か奢ってやるよ」
「え、良いんですか?なら、ボアステーキ食べたいです!」
「また高いの言ってきたな!分かった、男に二言は無い」
「やた!」
ボアステーキとは、ビッグボアというモンスターの肉で作ったステーキ。
カッコ良く言ってるが、イノシシのステーキだ。
獣臭いかな何て思っていたが、とある調味料を使っているおかげか、何という事でしょう、あの臭みは消えハーブみたいな爽やかな風味になり、歯応えはめっちゃある美味しいステーキになっているではありませんか。
「よだれ出てるぞ?」
「で、出てませんよ!」
そんな会話で盛り上がっていた所、エイトが慌てた様子で話しに割り込んできた。
「お、美味しいよな!ボアステーキ。俺も一緒に行って良いかな?」
「え、でもエイトはまだ課題終わって無いでしょう?」
課題(課せられた訓練)終わらせないと、怒られるよ?
「大丈夫だから!絶対終わらせるから!」
「う、うん。何か君今日は必死だね」
「ッ!そんな事ねぇーよ」
「チッ」
うん?今カークさん舌打ちしませんでした?
まぁ、良いか。
取り敢えず今は、ボアステーキだ!
自分的には1章終わりです。
2章は、まだ全然手付かずなので投稿できません。
少しの間は、投稿したとしても幕間かなと思います。