26ようやく
エイトと出会ってから数ヶ月が経った。
あれからもハルさんの監視下の下、色々話をした。
「エイト聞いてよ。僕、ついに無詠唱でヒールを出す事が出来たんだよ!凄くない!」
レヴィは、ステータスオープンと頭の中で唱え、ステータス画面を開き、魔法欄にあるヒール(無詠唱 可)と書いてある所をエイトに見せた。
ちなみに、このステータス画面の出し方、エイトに教えられた。師匠、教えるの忘れてたのかな。
「マジか、凄いな!でも、俺も負けてないぜ。何とスマッシュというスキルを習得したぜ!」
「おー、どんな技?」
「スマッシュとはな、見た感じ普通の振り下ろしなんだけど、スキルがあると振り下ろすスピードや力が2倍になるんだ。だから俺の振り下ろしは、今の大人かそれ以上になるんだ」
「何それ、凄い!いやー、僕たち天才じゃないかなー」
「かもなー。自分の能力の高さにはビックリだ」
僕達は、余りの嬉しさに横に並び肩と肩を抱き合った。
だが、そこで透かさずハルさんが間に入って来た。
「いけませんよ」
一瞬にして僕とエイトの距離が空いた。
「「あ、はい」」
偶に思うんだけど、ハルさんって色々凄いんじゃないかと思う。
「レヴィ様、そろそろお昼休憩終わりですよ。お部屋に戻りましょう」
ハルさんは、僕の手を取り足早にさろうとする。
ハルさん、僕の腕をそんなに強く握らないで、折れちゃうから。
「じゃ、じゃーねエイト。またね」
「ああ、またな」
僕は、エイトに手を振り自室に帰った。
2話目です。