25ハルさんの過保護
今日は、もう1話アップする予定です。
「レヴィ様、そろそろ寝ませんと明日に響きますよ?」
ハルさんが、懐中時計を見ながら言ってきた。
「もうそんな時間か。じゃあ、エイトまた明日訓練場でね」
「ああ、久しぶり気楽に話しが出来たよ」
「フフッ、話し相手ならいつでもなってあげるよ」
「ホントか?なら部屋教えてくれよ。次からは直接行くから」
「なりません!」
「「ッ!」」
ビックリした!いきなりどうしたのハルさん。
今までそんな大きな声出したことなかったのに。
「異性同士でそんな事は許されません。例え、子供であってもです」
「じゃあ、いつもとは言わないから、こんな風に話しをしても良いですか?」
「・・・、私がレヴィ様に付き添える日という条件も付くなら良いでしょう」
「ありがとうございます!」
エイトは、よほど嬉しかったのか勢いよくお辞儀をしていた。
「では、レヴィ様帰りましょう」
ハルさんが僕の手を掴み、帰ろうとする。エイトは、そんな僕らに手を振っていた。
そんな帰り道がてら、僕はハルさんに言う。
「ハルさんも大変でしょうから、次から付き添わなくても大丈夫ですよ?」
しかし、ハルさんは、
「ダメです。間違いは起こってからじゃ遅いんです。まだ、あの方は信用なりません。それに、私が好きでやっているんです。次も必ず付き添います」
と軽く怒気の孕んだ様な感じで言っていた。
間違いとは喧嘩かなんかかな、あるわけ無いよ。
だって戦闘能力皆無の人間に、例え見習いでも城の兵士が襲ってくることなんかないよ、多分。
「はぁ、そんな的外れな考えをしている様な顔をしているから、目が離せないんですよ」
ハルさんは、小さい声で何か言っていた。