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悪人転生して善を積む  作者: カメカメ
3章旅立ち
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13扱える人

「よしっ、あとはお前専用のロッドが出来たら連絡するから、そん時また来いや」


「はい、お願いします」


先程、ロッドの購入を決めた僕は,マスターからたくさんの規約が書いてある契約書を渡され、それにサインをした。


その後、僕専用のロッドを作るために、手のサイズやら身長やら調べ、今終わった所だ。


「しかし、今時の治癒師はロッドも扱えるんだなー」


「え、何ですか?」


何の話し?


「だって、あれだろ。城にいる治癒師っつったら、使っても杖だっただろ?こんな小さい杖。治癒師も任務に同行する話しは聞いていが、ロッドを使うって事は治癒師も戦闘に参加するからなんだろ?」


マスターが、小さい杖の長さを両手で表しながら言った。


いえ、今もお城で使う治癒師さんは、大体がそんな杖です。


僕がロッドを持つ理由は只々格好良いからです。


でも、そんな事言ったことで、気分屋のマスターにへそ曲げたら面倒だしな。


「い、いえ。ぼ、私の師匠がロッドを使うんですよ。だから、僕もロッドにしようかな、なんて」


僕が咄嗟にそう言ったら、エイトがヒソヒソと声をかけてきた。


「お、おいレヴィ。嘘はマズイぞ?」


「う、嘘じゃないもん。前に、訓練の時師匠がロッド使ったとこ見た事あるし」


ロッドを使っていたかは知らないけど。


「ほう、そうなんか!お前の師匠ってスゲーな」


「そうなんですよ、ありがとうございます。あ、もうこんな時間だ!マスター、ロッド出来たら連絡待ってますね、それでは。エイト、行くよ」


「ちょ、おい」


ダメだ。

これ以上マスターと話して、もしボロがでたらマズい。


ここは一刻も早く帰って、ロッド使いの人を探そう。


「おう、またな〜」


僕はエイトの服を掴み、マスターの見送る中逃げるように店を出て、お城へ帰った。



武器屋さんから帰ってすぐ、僕は師匠に会うために師匠の部屋の前にいた。


理由は、知っての通りロッド使いの人を師匠に紹介してもらうためだ。


トントントン。


「はい?」


「レヴィです。すいません、少しご相談がありまして来ました」


「相談?鍵開けるから待ってなさい」


「はい、ありがとうございます」


少ししてカチャンと鍵が外れる音がすると、中から師匠のメイドさんが現れ、部屋の中にあるいつものソファへ案内される。


それから、対面に座った師匠が要件を聞いてきた。


「で、相談って何?」


「あの、ロッドの武器を扱う人っていませんか?」


「はあ?なんでまた」


「いや、実は・・・」


僕は、少し怪訝な顔をした師匠に、これまでの経緯を話す。


「あなた馬鹿ね。そんな理由で、扱えもしないロッドを購入したの?」


「ですよねー」


今、冷静に考えるとごもっともだと思います。


「ちなみに、師匠はロッド使えます?以前、訓練場にあった練習用のロッド振ってましたよね?」


「前に、任務で少しだけ使った事あったけど、無理よ。私なんて初心者レベル」


素人の僕目線からしたら、だいぶ使えてたように見えたけど、あれが初心者レベルなんだ。


「だから、私が知っている限りではいな、いや、1人いたわ」


「本当ですか⁉︎」


「でも、ね」


師匠が、少し気まずそうにする。


「その方に、何かあるんですか?」


「ええ、ちょっと気持ち悪い性癖があるのよね」


なんか最近、僕の周り個性の強い人多くない?


まだ、この人には会っていないんだけどさ。


「どんな性癖ですか?」


「自分好みの服を、相手に強要して着せたがるのよ」


まさかの変態だった。

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