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悪人転生して善を積む  作者: カメカメ
3章旅立ち
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6少ない解決方法

読んでくださっている方々へ


いつも、間を開けてすいません。

「呪いをかけた人を、殺す?」


ドクンッと心臓がなった。


「ああ、そうだ。まぁ、そいつを探すのも一苦労なんだけど。でも、色々コネを使えば、見つけ出せない事は無い。あとは、お前にその覚悟があるかどうかだ」


サノハは、そう言いながらコーヒーを飲む。


「ほ、他には方法はないかな?人を殺める以外で」


さすがに、人を殺めるのは出来る気がしない。


誰かに頼むと言う方法もあるけれど、結局、依頼するのは僕で、僕が依頼しなきゃその人は死ぬことは無かったとか考えると、やっぱり自責の念に駆られそうだ。


「あると言えば、ある。でも、これはほぼ不可能に近い」


「不可能じゃないなら、取り敢えず教えてよ」


殺人を犯すよりは良い。


「呪いの紋様の解除だ」


それって、確か師匠達が今している治療だよね。


「何でほぼ不可能なの?」


「呪いの紋様は、その魔法を編み出した人の数だけ違う。だから、まず解除方法を探し出さなきゃならない。でも、その間にも呪いをかけられた人の体は、どんどん侵蝕していくから、ほとんどの人は解除うんぬんの前に死ぬ」


「そんな。でも、その人は少しだけでも侵蝕を食い止めているよ?その間に解除方法とか探せないかな」


僕がそう言うと、サノハは凄く驚いた顔をした。


「それは凄いな、それが出来るって事は、少しは解除が出来てるって事だ。そんな人間なんて、そう何人もいないぞ。そいつはかなりの手練れだな」


ま、まぁ、このアデラでは1番の治癒師とか豪語しているくらいだしね。


「なら・・・」


望みは高いよねと、僕が言おうとする前にサノハが口を開いた。


「でも、望みは薄いな」


「な、なんでさ。さっきは驚いてたじゃない」


「驚きはしたよ。だが、紋様を全て消せなきゃ意味は無い。行き着く先は結局、紋様の完全解除だ。そうしなきゃ、また呪いの侵蝕は始まるから、死は免れない」


だ、だけど。


「で、でも少しずつでも紋様の解除が出来ているなら、その内に完全に解除出来ないかな?」


「何年かかってる?」


「え?」


「だから、そこまでたどり着くために何年かかってるんだ?そこまでに数年かかっていたとしたら、その人が生きている間の解除はまず難しい」


「そ、そんな。そんな事」


「ある、考えてもみろ。例えば、何年も病気をしている人の体は、しても精神にしても、健康体の人と同じな訳無いだろう。呪われるのも一緒だ」


「‼︎」


そうだ。


ハルさん、毎日いつも通りだったから、そんな当たり前な事に気が付けなかった。


サノハのその発言に、僕はようやく気づいた。


「何年も呪いで苦しんでんなら、そろそろ治癒師の人に何か言われてるだろ?」


「・・・」


「なら、方法は決まってるんじゃ無いのか?」


無言になる僕を見て察したサノハは、少し強張った声で言ったけど、僕は答えを出せなかった。


結局、その日は答えられず保留にしてしまった。

誤字脱字、書き方がおかしかったらすいません。

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