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僕の世界はとても小さい
白く清潔な病院の個室だけだ
もう何年も瞼を開けていないから
最後に見た景色の話だけど…
24時間、管から液体を流され
全身の痛み、苦しい呼吸と戦いながら
最後の時を待っている
死にたくないな…
体の動かない状態であっても生きたい
僕は何日も何ヶ月も何年も
ずっと思ってきた
動けるようになったら何をしよう
母さんが言ってた美味しい食べ物を
父さんが言ってた景色の場所へ
そんな妄想をしていた頃が懐かしい
でももう終わりが近づいている
そんな気がするんだ…
死にたくないな……
「あなたのその願い、叶えてあげるわよ?」
ん?
ここは?
僕は寝ていた部屋とは違う白い部屋にいた




