対神戦闘武器ゴットハンド
『中々面白い計画だ。・・・わかった、できるはわからんが、やれることはやっておこう』
「うん!ふーちゃんならそう言うって、主も言ってたから大丈夫!」
茶菓子を片手に楽しそうに会話を弾ませる二人。
『むっ、それは見透かされされていると取るべきか、バカにされていると思うべきか迷うところだな・・・』
そう言ったフーも言葉では嫌そうだが、その表情は喜びそのものだ。
「ふふ・・・たぶん信用いてるんだよ。ちょっとだけ羨ましい」
『そうか、お主も見た目どうりの幼子と言う事ね』
「むぅ!ラスは立派な女性です!主と子供だって作れます!」
そう言われてフーはラスを一瞥するも、・・・無理と判断する。
『そう言っても、相手してくれないのだろ?』
「・・・うん」
ラスは悲しそうにしゅんとしてしまい、それを見たフーの母性をくすぐる。
『ハハは、そうか。まあ、仕方なかろう』
ラスは頬を膨らませて拗ねてしまう。
仕方ないので、フーはラスの頭をかつてあの人に撫でてもらったようにやさしくなでる。
『すまない、そんなに気づ付けるつもりはなかったのだ』
「いいの。主はいつもいろんな種族の子に種を求められているから・・・仕方ないの」
『・・・ほぉお』
その瞬間、ラスは急に温度が下がったように感じた。
そして思い出す。このフーもアヤカと根本的は同じであることを。
「あ、私そろそろ帰る!さよなら、ふーちゃん」
ラスは逃げるように転移で消えた。
一人残されたフーは顔を俯いたまま、倒れているアヤカの下まで行く。
『・・・あまり生に興味はなかったのだがな。すこし、痛い目を見てもらおうか』
そう言って彼女はアヤカに額に自分の額を当てる。
『 』
なにを言っているのか聞けなかったがその瞬間、アヤカ同様ふーも意識を失う。
そして彼女の彼女の体は光の粒となってアヤカに吸収された。
※※※
再び気絶から気が付くと、アヤカは開けた森の一部にて彼女は目覚めた。
「・・・あれ、また違う場所。・・・うん?すんすん…お父さんのにおい?」
彼女は自分御近くから父のにおいがすることに気が付く。
「どこから?」
近いはずなのに、匂いが移動する。それによって、中々その正体がつかめない。
すると、正面にメッセージが現れる。
『アヤカ、君に相応しい武器を レンジより』
「おとう・・・さん?」
そのメッセージ画面に触れようとして気づく。
自分の手に、お父さんと同じ手袋がついていた。
ただし、色違いの黒と赤の手袋。
これは、父が常に予備として持っていた手袋だ。
ただ、指の付け根と甲に無色の宝石が埋まっている。・・・いや、右手の手袋の甲の宝石は何かマークがついている。
「何だろうこれ?」
アヤカは恐る恐る、はめてある宝石の一つ(左手の人差し指の付け根部部分)に触れた。
すると、その宝石は光りだすと同時にアヤカの目の前に彼女のステータスが現れる。
「・・・なっ!」
突如として開いたステータス画面。
そこには彼女のプロフィールやスキルが載っている。
その中にある聖剣という文字が宝石と同じ光りを放ちアヤカの手袋の中に取り込まれる。
「眩しい・・・ってあ、色が付いている!」
先ほどまで色のなかったその石は突如として黄金色の色を放つ。
宝石には剣のマークがつけられている。
『対神戦闘武器ゴットハンドNo.1:聖剣の収納を確認。残り神器10』
手袋からそんな声が聞こえる。
「・・・なんだったの?」
『それは、神器統括アイテム。ゴットハンド』
アヤカの疑問に答えたのは、アヤカ自身にそっくりなフーと言う少女だった。
「神器統括アイテム?」
『そうだ、かつて存在した12英雄のリーダー。『双盾の英雄』は本来つけるのであれば、『万能の英雄』と呼ばれるはずであった。それは単にそれの存在があり、また双盾の英雄は他のどの英雄よりも武器の扱いに長け、そして全英雄の師匠であったからよ』
「・・・ばんのうの、えいゆう」
その言葉を聞くとアヤカの頭の中にテレビ稀に起こるで砂あらしの映像の中に自分の父レンジに似た姿・・・でも細部が微妙に違う人物が見える。
「・・・あれはお父さん?」
『それは正しくもあり、間違ってもいるわ。・・・ただしくは高坂 蓮二の前世の姿よ』
砂あらしはアヤカの頭を殴りつけるような痛みを与えるがそれでもアヤカはそれをしっかりと見る。
大好きなお父さんお姿ならば、なおさらのこと。この目に焼き付けなければならない。
「・・・たて、を、もってる?」
『いかにも、彼こそ、あの有名な双盾の英雄であるのだから。・・・フム、ここから追体験させた方がいいか』
フーはそう言うと手を一回いい音を鳴らすと、アヤカの姿が消える。
アヤカが消えたその場所でフーはため息をつき、独り言をつぶやくと再び手を叩き自身もその場から消える。
その一人が音は誰に届くことはなかった。
だが、そのひとりごとには彼女の複雑な心境が込められていた。
『・・・創生神さま。あなたは本当に殺されようとしているのですね』




