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霧咲

 



 剣を抜いた自分に3人は目を見開く。

 おそらく三人の事だ。こんな変装したところで自分がレンジであることすぐに気づいていたのだろう


「れ、・・・ディルキア?あなたなにするつもり?」


 剣を抜いた自分に、ミオは驚き、素の表情で本名を言いそうになる。

 しかし、すぐに魔王としての彼女を取り戻し、ひどく冷たい声で問いかけてくる。


「愚問だな。今はお前を守る騎士。ならば、無礼者より貴様を守る以外ないだろう?」


「・・・」


 ミオは驚いたようにこちらを見ている。


「・・・なんだ?これ以上伝えることが無ければ、行くぞ?」


「待って・・・『絶対に帰ってきて』」


 その言葉と共に仮面の紋章が強く光り、体内で鎖が腎臓を縛り上げる音がする。

 その瞬間、体の内部から大量魔の魔力が溢れてくる。

 その魔力はミオにマントと仮面と共にもらった件に注がれ、赤い線をその刀身には知らせる。

 すると、肩の常々が共鳴する。


『これは、姉上の気配!』


『・・・私を呼ぶのは、あなた?』


 頭の中でそんな声が聞こえると、剣は日本刀へと姿を変える。

『私は、妖刀:霧咲。常々と同じく(・・・・・・)剣であった時もあったけど、本来の姿は日本刀』

 頭の中で女性の声が聞こえ、自己紹介を済ますと自分御右肩に痛みが走る。


 ・・・それはかつて同じ西洋の妖刀使い(つまり、魔剣使い)に刺されたときの傷。


 そしてそれは霧咲が新スキルとして開花したことを知らせる。

 そして鍛冶スキルの武器鑑定でこの刀、常々と同じく5つの機能を持っている。

 ただその5つのうち、常々と違うところが2つある。




 武器:常々

 能力:〈人化〉・〈超修復〉・〈妖気解放〉・〈契約:レンジ〉・〈形態変化:別名???〉





 武器:霧咲

 能力:〈人化〉・〈超鋭利〉・〈妖気解放〉・〈契約:レンジ〉・〈形態変化:別名アロンダイト〉





 常々の形態変化の別名がわからないのとは違い、霧咲は形態変化の別名がわかる。

 この形態変化とはこの妖刀が魔剣として世の中に回った時の名だ。

 霧咲の別名はアロンダイト。


 確か、アーサー王伝説の騎士:ランスロットの剣だったはずだ。

 その剣に斬れぬものなしと言われた魔剣。

 それこそ、妖刀 霧咲のもう一つの姿と言う事か。



「・・・なん、だと。魔王の魔剣だと。あれは5代前のディルキアの時に」


「じゃあ、奴はまさか・・・」


「あり得るかもしれん。あの、親バカなら・・・」


 双帝に古老の四天王がそういう。

 そして、他の者たちも剣を見て驚いている。


「おい、み、お・・・?」


 自分としてはかなり困惑状態であり、協力者であるミオを見ると彼女はこちらを見ながら右目から涙を流していた。

 幸い、横を向いているおかげでみんなからは見えていないが、魔王が玉座の上で涙を見るなどあってはいけないことだ。


「・・・さん」


「・・・なに?」


 ミオがこぼした言葉に、レンジは驚きを隠せなかった。


 ―――カラン、カラン。


 誰も驚きに固まり、ひと時の静寂の時が訪れる。

 それを破るかのように、杖が落ちる音が響いた。

 その杖は、ミレイの物だった。



「・・・ダーリン、ダメ!」



『場所:魔王の間。神器:3種を確認。役職:魔王、聖女、勇者を確認。ワールドシステム〈魔王の最終試練〉起動シークエンス起動』


「「「「「「な!」」」」」


 その場にいた全員の頭に鳴り響く声。


『パートナーを選択してください』


「・・・」


 ミオは自分の方を見る。彼女の前に5つの名前の書かれたパネルが浮かんでおり、そこにはレンジ、ミレイ、アヤカ、トール、エリーゼと書かれていた。

 彼女は、自分の名のパネルまで指を運び、戸惑っているようだった。


「・・・『自分』を選べ!」


 自分は大きな声で、そう言った。


「!」


「今、『自分』はお前のものだ!」


 そういうと、ミオは勢いよくレンジと書かれたパネルを押した。

 そして、その場にいたミオ、レンジの体が淡く光る。


「だ、ダメ!ダーリンは・・・」


 ミレイが大急ぎで近寄ってこようとする。

 しかし、その前に双帝の二人が立ちはだかる。


「邪魔をするな、聖女」


「これは我が孫が真の魔王となるため。」


「「そして、汝に追いつくための選択」」

「!・・・そう言う事ね。だからダーリンは。でも・・・いや、だからこそ、ダーリンじゃダメ!」


「お母さん!〈陽光6連斬〉」


「ミレイ様!〈充足:解放〉!」


 ミレイがそこまで、制止しようとすることにアヤカとエリーゼが手を貸す。

 二人が双帝を足止めし、ミレイはレンジへと手を伸ばす。

 その様子に、レンジは少しばかり違和感を覚える。


 ・・・ミレイは、何を焦っている?


 ミレイの真剣なまなざしに、嫉妬以外の何かがあるのを感じた。

 自分の足がミレイに向かおうとする。


「行かないで!」


 ミオが腰に抱きついてくる。


 ・・・そうだ、今はミオのものなんだ。ごめんね・・・ミレイ

 自分はそう思い、ミレイに背を向ける。


「どうして!?ダーリン!」


「ミレイ殿!妹の邪魔をしないでいただきたい!吠えよ!〈雷鎚〉!」


 雷を纏ったハンマーを持ったトールがレンジ体の間に立ち、ミレイの行く手を阻む。


「邪魔しないで!ガントレット展開!〈聖鎚〉!」


 ミレイの杖がガントレットに変化し、ミレイの腕に装着されるとそのガントレットは黄金色の光を纏い、トールのハンマーと衝突する。


『・・・ミレイ、必ず戻るから』


 ミレイはレンジの風魔法での伝言を聞き届けた。その瞬間わずかに力が緩む。

 かなり強力な力のぶつかり合いを起こし、周囲は爆音と煙の追われる。

 その煙が晴れるころにはレンジとミオの姿はすでになく、ミレイはトールの力に吹き飛ばされ壁にぶつかってしまった。そのまま2、3歩玉座の方へ歩むも、へたり込み気絶してしまった。



テスト期間につき、更新怪しいです・・・すみません。

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