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ダンジョン合宿05

遅くなってすみません

20180415:邪神の言葉変更

 

「ミレイ、少し大切な話がある・・・から、離れてくれないか?」


 と自分は戸惑い気味にそういう。


「いやだ。ダーリンと離れていた分抱き着いている」


 ミレイは僕の前からがっちりホールドして放さない。


「えっと、アヤカは・・・」


「わたしもヤダ」


 アヤカは自分を後ろからホールドしており顔を背中に埋めているせいか声が曇っている。


「まあ、前世のように嫌いとか近づくなとか言われるよりはましだけど・・・」


「あれ~?アーちゃんおとうさん嫌いなの?じゃあ、あの件も・・・」


「絶対ダメ!」


 急にアヤカは顔をあげてそういう。

 顔をあげたアヤカの目は目の下が少し赤くなっている上に呼吸が荒い。


「!」


 その様子をミレイとミオは笑いながら見ている。


「お母さん・・・きらい」


「はう・・・」


 アヤカの一言にミレイは落ち込みながらもより自分への抱き着く力を強めるあたりミレイらしいと言える。


「ダーリン慰めて・・・」


「はぁ、わかったよ。でもアヤカの嫌がるようなこと言ったことは反省するんだぞ?」


「ハーイ。よかったね、あーちゃん」


 そう言いながら自分に頭を撫でられているミレイはアヤカの頭を撫でる。

 後ろのアヤカは何も言わないので表情はわからないが押し付けられている胸から鼓動が速くなるのがわかった。

 そのままガイアとミオに視線を向ける。


 ・・・二人は何も言わず首を横に振る。


 とりあえず自分は二人が落ち着くまでこのままでいる事にした。


「・・・五分でいいから」


 後ろのアヤカからそう聞こえる。・・・どうやら、気を使ってくれるらしい。


「じゃあ、五分間ゆっくりまつよ」


 僕はそう言って青々とした空を見上げかなり昔の前世の記憶を思い出していた。




 ※※※




 五分後、二人は降りてくれた。・・・まあ正確にはミレイは自分約束していないとごねたが。

 こういうばあの対処離れているので、別れ話とかだと自殺されかねないので二度と口きかないというと恐ろしいほど素直になってくれる。

 まあ、それも前世で一回本当に1週間口きかなかったことによる効果だが・・・あのときは本当に怖かった。一声でも聞こうとそこらじゅうに盗聴器があって、無理やり声を出せようとあの手この手で来たし、夜を一緒に過ごしもしなかったから。


 ・・・あの後のミレイはやばかった。翌日腰痛で会社を休まなくてはいけないレベルで。


 その甲斐あってか、ミレイは口を利かないと言えば暴走状態を平時に戻せるようにはなった。




 もう二度とする気はないが・・・。


「それで私たちに話しって何?」


 アヤカが降りて自分の体に光魔法:〈回復〉をかけている。

 主に目元重点的に。


「ああ、でもその前に。アヤカは初対面だから挨拶をしようか」


「我はこのダンジョンのダンジョンマスター。『ガイア』である。・・・しかし、さすが聖女の娘と言ったところか?容姿はいいし、ステータスは申し分ない。しかも気配は場数を踏んだ英雄のようだぞ?前世は平和な世界と聞いた違うのか?」


「・・・お父さんを見て育ったから」


「はは、こやつをか。憧れでここまでは強くなれまい。となるとおおよそ、あっちか」


「あっち?」


「お父さんはいいの!」


 ・・・アヤカに怒られてしまった。理不尽な。また嫌われちゃったかな?


 僕は膝をついて落ち込むとミレイが肩を叩いてくれる。


「あー、もう。ダーリン落ち込まない。アーちゃんもお父さんを傷つけないの」


「ふん」


 なぜかさらにご立腹のようだ。


「・・・とりあえずアヤカもあいさつを」


「ミレイお母さんとレンジお父さんの娘、アヤカです。一応勇者らしいです」


「はい。よろしくね。アヤカって呼んでいいかい?」


「・・・うん///」


 アヤカはうれしそうにそう返答した。

 お父さんとしては娘に同性の友達ができるのは嬉しいぞ・・・。



 ※※※



「さて、ここへ来た経緯について話させてもらったけど・・・」


「つまり、ガイアとしてはミオとミレイを分断してもう一人の実力を測りたかったという事さ」


 どうやら話を聞くと、ミレイとアヤカの方にもモンスターは出現して訓練も兼ねてアヤカが倒したらしい。


「・・・それはわかったけど、話はそれだけじゃないでしょ?」


「ミレイ、超越者って知ってるか?」


「!」


 ミレイの体がこわばったのを自分は見逃さなかった。


「・・・やっぱりか。ミレイは何をして神様に目をつけられたんだ?」


「私は?ほかにも・・・ああ、ミオか」


「・・・」


 ミオの沈黙を肯定と受け取ったのかミレイは口を開く。


「私はダーリンへの強い思いからくる生への執着心に目をつけられてここに転生した。それは神から役割を与えられ、肉体を得た生まれながらにしての超越者。私は実は100%人間じゃない。・・・なにと混ざっているかは言いたくない」


「・・・想像はつくからいい」


 自分がそういうと、ミレイは自分を見て小さく頷いて話し続ける。


「だから私は元から聖女としての素質はあったし、ステータスも高かった。さらに神から与えられた役割はランク外モンスター討伐。最初は苦戦したけどもう一つの種族を開放することで倒していた。それによってレベルも上がるし、やがてもう一方は必要なくなった。けどもう一方は神に忠実だから命令に逆らうと出てくるの。もう一人の私として・・・それが怖くて仕方ないの。だから、ダーリンがこの世界に来てくれてうれしかった」


「・・・そうか。ミレイ、その呪縛から逃れたいか?」


「え?・・・できる事なら、ね。でもダーリンが神殺しを持っているからと言って、それは下級神で神を殺すにはとても・・・」


「・・・実はあれは違うんだ。メニュー、ステータス正常化発動。隠蔽を一時的に解除」


「え?」


 そこには神殺し〈下級神〉ではなくこう書いてあった。


 ―――神の呪縛を解放せし英雄。


 その称号は世界改変を行った伝説の英雄の称号。

 世界の法である神の約定を超え、自由を手にした英雄の称号。

 神の意志にあらがうことを許された世界の意志の証明。

 それこそ、神の呪縛を解放せし英雄。


 戸惑うミレイのかなに手を置き少し強引いことを進める


「ミレイ、少し我慢しろ―――無色魔法〈解放〉」


『ジョブアシスト、起動。解放するのに必要な権限を5つの条件を満たしたことにより10段階あげます』

 そんな脳内音声の下、ミレイに蒼い電撃が走る。


「ああああぁアアアアアアアアアアアア!」


 ミレイは苦しそうな声を出す。

 額には何やら紋章が浮かび髪が金色へと変わってゆく。


『我、使徒を奪おうとするのは汝か・・・この魔力。古の英雄ではないな・・・しかしこの魔力。どこかで・・・!な、汝―――』


「ミレイから出て行け。貴様の話など聞きたくもない!無色魔法〈消滅〉」


『くっ、我名は真なる邪神―――やがて貴様らに―――!』


 そう言ってミレイの中のなにかは消滅し、ミレイは元へと戻ってゆく。

 自分の隣に来たガイアは深刻そうな顔をする。ミレイのあの姿はあるものを連想させるからだ。


「レンジ、まさか生命神の下にあるあれらは・・・」


「眠っているんじゃなくて・・・封印されているんだ」


 レンジは苦虫を噛みつ図したような表情を浮かべ気を失ったミレイを抱え上げる。


「ガイア、これから少し荒れそうだ。ここで修行してもいいか?」


「構わないよ・・・そうだ。ギルドカードの通信が届くようにしてあげよう」


 そういうと、自分のギルドカードが震える。これはメッセージを受信したということだ。


 ――――第2試験開催のお知らせ。1次免除、1次試験合格者の100名の皆様。本日より1週間後より2次試験の開催をお知らせします。内容はバトルロワイアル。これで100名の参加者を50名まで落とします。なお、ただ肉体能力が見たいだけなので生き残ろうことを考えず、どんどん戦ってくれることを切に願います。また、共闘もありなのでジャイアントキリング頑張ってください


「―――2次試験か」


「レンジ君、私の方で邪神については調べておくから」


「あ、それなら私がしておくから、ミオちゃんもここで訓練私的な」


「ガイア・・・」


「フフ、久しぶりのお客さんだからね。売れしいの。そういうことにしておいて」


「わかった。頼りにしておく」


 こうして、1週間後の2次試験までのダンジョン合宿が始まった。





ようやく合宿開始・・・

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