ダンジョン合宿03
学校始まったの不定期更新となりますご容赦ください
発勁により、アーマードラゴンを内部から壊したため瞬時に絶命したアーマードラゴンはレンジがグローブで触れるときれいな石へと変わる
アーマドラゴン(希少種):純度100
具現化可能。能力付与。混合化可能。
※時間制限:10分
レンジはそれを右手グローブの指の付け根部分にあてる。
すると魔石はそこにはまり、白い光を一瞬纏う。
「・・・」
グローブを少し眺めたレンジは後ろへと振り向く。
「ミオ、お前はそこで俺に守られてくれ」
「・・・うん。がんばって」
ミオは少しばかり呆けた後、握り拳を作った腕を曲げて体に寄せて応援してくれる。
『ジョブ:SPの効果発動。守るべきものを確認。査定結果、能力を1、25倍にします』
頭の中でそんな声が聞こえる。 体の内部で何かが湧き上がり、レンジは小さく息を吐いた.
・・・体が、軽い。
レンジはこれが1,25倍になった力と確認して思わず笑ってしまう。
・・・この世界ではこんなに簡単に能力が上がるのか?
それは半分失望を含むかわいた笑いだった。
―――ジョブによる強化、off
『ジョブ効果を一時的に停止します』
頭の中に語りかけるように言うと、そんな声が聞こえる。
それと共に先の湧き上がる感覚が収まる。
「これでいい」
「レンジ君?・・・どうして」
「わおぉおおおおおおおおおおおん」
「メェエエエエエエエエエエエエエエ」
ミオが何か言おうとしたがそれはモンスターの叫び声にかき消されてしまう。
「まずは、刀召喚〈常々〉」
「我、参上!」
そういうと幼女状態の常々が現れる。
「常々」
「了解」
常々は人から刀へと姿を戻すとそれをレンジは握る。
「「メェエエエエエ!」」
2匹のヒツジは火魔法:火矢で次々と攻撃してくる。
「・・・おそい」
レンジは腕を高速で動かし、矢を全て握りつぶす。
「風魔法―――」
「ワァン!」
闇魔法:ジャミングによって魔法が霧散する。
「闇魔法のジャミングか・・・よし、覚えた。ところでこれならどうだ?無色魔法―――」
「ワァン」
魔法をしようとしているのを感じたのかシャドウウルフがジャミングを再度放つ。
「聞かないな。創造:槍×4」
レンジがそう言うと何もない空間に4本の槍が現れる。
「付与:加速」
槍に加速が付与される。
「獣気転着:アーマードラゴン」
すると、グローブ内の魔石が光り輝く。
白き光が一瞬アーマードラゴンの幻影を移し、レンジに吸収される。
「能力選択:瞬間超強化」
レンジそう言って作り出した槍をつかむ。
「悪いけど、終わりにしよう」
そう言ってレンジは両手で2本の槍を投げる。
「「「!」」」
モンスター4体は回避行動をとるがもう遅い。
瞬間超強化による初速が亜音速になり、加速で音速領域まで持っていく。
それにより、シャドウウルフにマジックシープのすべてが絶命した。
「レンジ君・・・」
敵がいなくなり、静かになったこの場所にミオの声が響く。
「・・・どうだい?すごいだろ」
僕はグローブをはずし、自分に戻って笑いながらそう言った。
「・・・うん」
肯定してくれたミオの顔はどこか赤く、自分としても少しばかり照れくさくなる。
『すばらしい。予想外だ』
「何ものだ?」
「・・・ガイア」
―――パチパチ・・・
拍手をしながら半透明な緑色の神の女の子が現れる。
『魔王の実力が見たかったのだが、これはお思わぬものを見つけた』
「・・・ガイア気をつけなさい。彼はあの聖女の旦那さんよ」
『なんだと!』
半透明な彼女はかなり驚いた声を出す。
『それで彼女がここに・・・まあいい。とりあえず力量はかり得た。私の部屋に来るがいい。』
そう言って彼女目の前に光の門が現れる。
『ついてきたまえ』
彼女はその中へ消えてゆき、ミオもおもむろに立ち上がると彼女の消えた穴へ歩いてゆく。
いまだに少し困惑する自分の手を引いて――――。