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スキル〈擬人化〉

 



「あ、起きた?」


「おはよう、おとうさん」


「ふあ~、おはよう~」


 目を覚ますと屋敷に戻っていた。

 自分はソファの上におり、タオルケットが掛けれている。

 ミレイが朝食を作りアヤカがそれをテーブルへ食んでおり、ミオはィアも来たのか寝間着姿でまだ眠そうだ。

 外を見ると朝日が昇っている。


「・・・何か忘れているような」


 昨日の試験後、帰ってきて3人を九人したところまでの記憶はある。

 しかし、それ以降の記憶がないのだ。


「お父さん、どうかした?」


 アヤカがそう聞いてくる。


「・・・昨日、自分は何をしていた?」


 自分は何気ない口調で聞くと・・・


「えっ!?」


 アヤカが顔を真っ赤にする。


「どうした?」


「い、いや、何でもないの!何でも!」


 顔を真っ赤にして自分から目をそらすアヤカ。ミオもなぜか顔を真っ赤にしている。

 そして全員、なぜそんなつやつやしている!?


「本当に何があったんだ・・・」


 結局それを教えてもらうことはかなわなかった。



 ※※※



「そうだ、ダーリン。ギルマスから今日出頭命令着てたよ。時間はギルドカードにね」


「え?」


「昨日の試験の不備に対する謝罪だって」


「ああ・・・そういうことか」


 昨日の試験、自分は試験の最中に試験会場外に飛ばされるという事件に巻き込まれていた。

 まあそこで、転生したかつての親友(性別が変わっていたことには内心すごく驚いており、今よくよく思い返せばなかなかに惹かれていたのではないかと思えてしまう)に再会し、親友の試練を共にクリアしたのだった。


 そう言えば称号が4つ増えていた。


 〈下級神を殺したもの〉〈真祖の血を解放させし者〉〈戦乙女のパートナー〉〈試練を超えし者〉


 最初はヘカトンケイル、次の2つはルトー、最後はあの声関連の事と考えて問題ないと思っている。

 そして気を失っている時に聞いた、試練の申告をしてきたあの声と似たような声の女性。

 あれは恐らく生命神。記憶にもやがかかっているが、言葉の端橋のキーワードを抜き取ればそう解釈できる。


 そして、新たなスキル『擬人化』なぜこれを取ったかと言うと・・・


「こい、常々」


 そう言って左肩の傷から刀を召喚する。


 前世の愛刀、〈常々〉。


 不変の凡刀。ゆえにもっともよく使い、トモにいくつもの戦場を超えた戦友である。


「〈擬人化〉」


 自分部屋に戻った自分は常々に擬人化を施してみる。

 実はこの擬人化、所有者との絆が強いか、意志を持つものでないと機能しないらしかった。

 その点、先程説明したように常々は戦友であるし、この世界に来て時たま声が聞こえている。


 条件を満たしていると思っている。


 常々は青色の光を纏うとその刀身を宙に浮かべ、その周囲に肉体を形成してゆく。

 身長は低いが胸が大きいロリ巨乳と言う言葉が似合う黒和服少女がその場に現れる。

 後ろ髪を刀の唾でまとめており、それは自分がつけてあげたものでもあり少し嬉しかった。


「うん?我が主じゃないか・・・って、わし、声出てる!」


「おお!お前、常々か!?女の子だったか、かわいいな」


「なっ!か、可愛いなど・・・そう簡単いいうでない、我が主よ」


「俺はレンジだ。普通にレンジと呼んでくれ」


「わかったのだ。レンジ」


 コンコン、「ダーリン、準備できた?」


「あ、待ってくれ。上着着るから」


 そういて昨日も着たロングコートに胸元には万年筆、腕には腕輪をする。

 この腕は杖代わりになるから、昨日の戦いではかなり役に立った。

 あとでミオに感謝を言っとこうと心に決め、万年筆を見たことでレポート提出をし忘れていたことを思い出す。


 ・・・これ、いまさらだけで提出しておけば加点もらえるかな?


 結果を聞く前に渡そうと思うレンジ。その他もろもろの準備が終わり外に出る。


「あ、ようやくでてき・・・ダーリン、その子、誰?」


 突如としてミレイの強烈な殺気。


「あ、こいつか?常々だよ、ミレイ!俺の家に伝わる刀の!」


「常々・・・あ、妖刀の?」


「そうなんだ、擬人化と言うスキルでこうなった!・・・常々!」


「了解じゃ!」


 常々はそう言うと刀へ戻る。


「・・・本当だ」


 ミレイはかなり驚いているようで先までの殺気は消えていた。


「な?これすごくないか?なんか新しいスキル手に入っていたんだ」


 今一瞬生命神の名を出しそうになっていやな予感がしたため、自然と手に入ったことにしたが、少し不自然だったかと心配になる。


「ダーリン、すごい!」


 ミレイはそう言って自分に抱き着く。


「あ、おかあさん何やってんの!」


「ずるい、抜け駆け!」


 ミレイが抱き着いている中、アヤカとミオが来て何かいやな予感と共に異世界よりの好機の目にさらされている気がして戦慄が走ったが、それは杞憂に終わった。


 アヤカにミオはミレイをはがすのではなく自分抱き着くのであった。


 なんだか3人の態度が軟化したようにも見える。

 なにか3人だけで共有する者ができたチームのように。


「とりあえず離れてくれない?・・・ギルドに行きたいのだけど」


「「「少し待って」」」


 ・・・やっぱりすごく仲良くなっている気がする




























 ちなみにあと30分はこのままであったと言っておく。

 そのため、ギルマスに遅いと大目玉をくらった。




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