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驚くべき真実

一次試験あと4話くらいかな…?今回、ちょっと長いです


「ここは、秘密基地のようだな」


 目の前のエレベーターにそう言う言葉が漏れる。


「上の階はそれぞれ部屋のようですね。食糧庫は地下と・・・」


「表の毛皮や肉をそこにしまわせてもらうか」


「あ、でもレンジさんその前に確認した方がいいのでは?」


 ・・・食料庫の扉には昔失われた状態保存用魔方陣、時止めの魔方陣がドアに彫ってあり、ドアを開くと時間が動き出したようだった。

 地下の反対側には武器庫があり、様々な武器があった。

 中には神器と呼ばれる神が作りし、最上位武装も発見された。


「あ、この指輪と剣を借りよう」


 刀を召喚するのでは少し目立つので、鍛冶スキルの武器鑑定と家事スキルのアイテム鑑定で調べて、帰還・送還の指輪と呼ばれるアイテムをここに送ることのでき、自分が戻ることのできるに、耐久性に秀でて魔法と物理攻撃に耐性を持つ剣を一本もらった。

 双剣と双盾はルトーに渡して置き、部屋を見渡す。


「かなりの業物ばかりだな」


「はい。あ、あそこのエレベーターじゃないですか」


 帰還・送還の指輪には拠点前に出るエレベーターを動かす機能があり、それを使ってここに武器や食料を運んだらしい。

 それを使用し、エルダーエレファントなどの肉をしまっておく。


「あの、レンジさん。せっかくなので最上階の展望室行ってみませんか?調査でここら一帯を確認するのにちょうどいいと思いますし」


「そうだな、いってみるか」


 そう言い、二人で最上階まで上がるとそこには驚くべきことが分かった。


「・・・島、だと?しかも、竹藪がない!?」


 展望室からはこの島が360°見渡すことができ、そこから外を見るとそこには森が島全てを覆っていた。さらに、あの水場を発見し、自分の走った竹藪に草原を探すがどこにもない。

 草原において僕はここがどこか大陸並みの荒野の一部である草原にいると思った。

 断じてこのサイズの島ではないのだ。

 あそこではかすかな塩の匂いさえしなかった。

 ここにきて匂った時は近くに岩塩でもあるのかと思ったが・・・まさか本物とは。


「うわー、ここやっぱりきれいですね」


 その瞬間、あることが頭をよぎる。


「トルー、お前今何の試験を受けている?」


「はい?・・・なにいってんですか―――」


 僕は最悪の想定をした。


 そして、トルーは言った彼の試験は・・・













「―――上位種:精霊騎士になるための試験ですよ?」






「なん、だと?」


「それがどうしたのですか?」


「精霊である君がその試験を受けているというのはどういうことだ?」


「はい?何言ってるんですか・・・この試験はギルド派遣の騎士、助力のもと、転移した先で一日なにかしらの成果をあげるという試験です。ギルドと共営の試験ゆえにそれなりの敵がいる場所を用意されています。今まで自分には誰も派遣してくれませんでした。しかし今回はレンジさんが協力者になってくれました」


 ・・・かなり重い話だった。


「・・・いやそうではなく、まず言っておく。おそらく派遣されるのは自分ではない」


「・・・え?」


「さらに自分は人魔対抗大運動会1次試験を受けているところだったはずだ」


「え?それじゃあ、ここに来たのは・・・」


「迷い込んだだけだな・・・なあ、ひとつ聞いていいか?」


「・・・あ、ハイ、なんでしょう?」


 あからさまに落ち込んでいるルトーの肩にやさしく手を置き、聞く。


「君は本当に・・・いや、精霊の試験の助力にしていはあるのか?」


「えっと、戦士系職業なら何でもいいらしいけど」


 ・・・ならSPでも問題ないよな。要人警護・・・うん、戦闘職だ。


「じゃあ、僕と一緒にやろう。せっかくだからこうなったらこのまま調べてギルドに報告してやる。それでこっちも試験クリアだ!」


「レンジさん・・・」


 涙目で上目遣いのルトーは本当に女の子に見える。

 ましてや、ちょくちょく理性を攻撃してきている。(たまに走る悪寒で、復活するので今のところ大丈夫だけど・・・帰ったら、いやなことが待ってる気がする)

 嫁と娘を想像し・・・頭を振って今は考えないようにする。


「ルトー、試験はいつまでだ?」


「あと12時間切りました」


「こっちも一緒だ、あと半日。一緒に頑張ろう・・・と言ってもおそらくこれでルトーの試験はクリアだろうがな」


「そうですね。かつての双盾の英雄の拠点なんてもはや古代遺跡クラスの価値ですからね」


「それはいいとしても・・・それをギルド側がどう判断するか分からないな」


「・・・どういうことですか?」


「今、ギルドの監視が機能しているか分からないのだ。おそらくギルド側にはフィールだ内の参加者を見る何かがるのだろうが、予定外の地にいる自分をみているかわわからない」


「…それじゃあ、審査不可能で失格」


「それもあり得る」


「そんな・・・」


「まあ、おそらくギルドにミオがいるだろうからいざとなったら腕輪の力で呼び戻してくれると思う。だから目に見える大きな成果、どっかのモンスターを狩っておきたいな。それにこの島の調査も今回の事故を知らなかったことにして提出すれば資料と照合して好評化もらえるかもしれないし」


「・・・そうでしたか。確かに世界樹はライファ―の北部でしか成長できませんから。そのうちおどこかとはおもいますけど、下手したらこの事実を精霊王は隠蔽するかもしれませんから」


「なるほど」




 ※※※




 それから僕たちはここから島を観察した。

 地図は世界樹の展望室が高い位置にあるのもあり大まかなものはすぐに完成した。

 さらに、武器庫の材料からガラスを作り望遠鏡や双眼鏡でモンスター、動物の生態を確認。強力モンスターの討伐し、ドロップアイテムの回収・・・


「待って、ルトー」


「なに?」


「なぜここはモンスターを倒すとドロップアイテムが手に入る?」


「たしかに・・・」


「じゃあここは神造の島ということか?」


 神造ということはドロップする現象にも説明がつく。

 ただその場合、あの仮想空間と同じく隔絶空間なので外との時間が違う可能性がある。

 もしかしたら時間の流れも違うかもしれない。ならば救援は望み薄か?


「ルトー、精霊騎士になるにあたって何かないか?」


「えっと、説明はなかった気がします。・・・あ、でも全員Sランクモンスター討伐をしていたような」


「ギルドとの共営ということは塩漬け依頼の商かも同時にさせながら実力を測っているということか・・・それを利用されたとしたらここには何かいるということになる」



「・・・六腕の巨人(ヘカトンケイル)


「なに?」


「双盾の英雄の使い魔に六腕の巨人と言うモンスターがいたとされていて、かのモンスター双盾の英雄が染んだ際に失意によって狂暴化したらしい」


「生命神が双盾の英雄ゆかりの地と共にどこかに封印したというのがもっぱらの噂だが・・・」


 その瞬間僕の〈気配察知〉に巨大な反応が現れる。

 マップを表示するもそれを表す点は明らかに僕達より数倍デカかった。

 さらにそれより少し小さい点2つに、小型の点複数を連れている。

 そして、点の色は赤・・・つまり、敵だ。

 ルトーも似たようなスキルを持っているのかそれがいる方を見る。


















「グアアアアッァアァァァッァアアアアアアァァッァァァ!」
















 巨大な叫びととみにそれは海より現れた。

 推定50メートルと思われる6腕の巨人は25メートル級の4腕の巨人10メートル級巨人12体と共に世界樹の反対側より上陸した。

 その瞬間レンジとルトーの頭の中に声が聞こえる。


『試練発生。〈失意の暴走巨人〉のクエストを強制開始。消耗品を支給します』


 その声と共に自分とルトーの前に小さなバックが現れる。

 中身は回復ポーション(極)×1、(大)×3、(中)×5、(小)×10。魔力結晶(大)・(中)×7。

 所有武器召喚の指輪×1。

 それぞれに上記の物が配られられる。


「これは神意クエストですね!」


「神意クエスト?」


「神によって執行される、クエストです。選ばれたものしか受けられずその中の数名にのみ終了には神の加護が与えられるのですよ!」


「そ、そうか・・・」


 正直加護よりも物品の方がうれしいのだが、ルトーの純粋な瞳に己の物欲による汚れを自覚し心が痛いレンジ。


「…ですが、あれはかなり強いですね」


「そうだな。でも、やるしかない」


「はい」


 ルトーとレンジはしっかりと6腕の巨人を見据える。


「指輪の使い方知っているか?」


「鑑定で確認しました。わかります・・・とりあえず双剣で行きます」


 そう言ってルトーはドロップ品の双剣を構える。


「僕は剣で行こうかな」


 そう言って、世界樹地下の武器庫から持ってきた剣を抜くレンジ。


 ・・・戦闘とはいえ、これは戦略が重要となる場面。なら俺や自分状態では無く僕で行くのが一番正しい。


「ルトー」


「はい」


「左右から挟撃。2つ腕を半壊もしくは殲滅、5分。その直後6腕に一発で合流・・・いいか?」


「はい!」


「じゃあ、Ready、Go!」




 そう言って二人は知りだし―――――





















 ――――数秒後、2腕の巨人が空を飛んだ。









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