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100話記念特別閑話〈IFルート:みんなで海水浴〉

この話はこの先の未来の話であるため多くのネタバレを含みます。(本編にがつっり干渉するレベルの)

そのため新キャラと意味不明な文章が出てくるかもしれませんが、あまり気にしないでください。


 



「夏と言えば・・・」


「「「「海だ―!」」」」


 とミレイの掛け声に合わせて水着姿の女性陣が走り去ってゆく。


「・・・うむ。あの聖女があのような顔をするとは」


 自分の隣でそうつぶやいたのはライファーの王。テトレーン・マクライド。

 せっかくの夏だから海水浴がしたいと計画しているととある原因で仲良くなった姫アクリア・マクライドが王家の私有地であるこの海水浴場を使用していいと言ってくれたのでちゃんとテトレーンに確認を取った。

 その時に彼らの参加も条件にOKが出た。


「そうですね。・・・ところであなた。私もこの格好したのですがどうでしょうか?」


「・・・とてもいいと思うぞ」


 奥方であるエリザベート・マクライドはテトレーンと同い年とは思えない妖艶な雰囲気を醸し出し、水着も少し過激だ。


 ・・・ああ、テトがチェリーのように顔を真っ赤にしているよ。


「あら?」


 そんなテト(テトレーンの通称)を救わんと自分は二人の前に出て用意した場所を紹介する。


「お二方。よければあちらにレジャーシートとパラソルを建てましたのであちらでおくつろぎください」


「おお、レンジ殿。ありがとう」


「フフ、ありがとうございます、騎士殿?」


 エリザベート―――通称エリザがいたずらっ子のように笑う。


「もう違いますよ」


 自分はそれを気にすることなく、ミレイたちと海ではしゃぐアクリアを眺める。


「あの子はそうは思ってないかもしれないわよ?」


「・・・本当にそう思ってそうで怖いです」


 これは本当に・・・自分の落ち度だ。


「これ、エリザ。あまりレンジを困らせるな」


「すみません、あなたでも将来の・・・ね?」


「もうやめてください・・・」


 これ以上は自分御法が耐えられないと降参の声を上げると二人は愉快そうにパラソルへと向かって言った。


「はは、レンジ。大変だったな」


 近場の岩場から出てきたが体のいい美男子は自分の肩を叩くとそう言って近づいた。


「トール。見ていたのか?」


「まあ、偶然だが・・・」


 魔王ミオリレーゼ(通称ミオ)の兄、トール。

 紆余曲折を得てその絆は親友と言ってもいいのではないだろうか。


「なら助けてくれてもいいじゃないか・・・」


「はは。俺は俺で別の用があってな」


「ああ、彼女さんに隠れてナンパか?」


「おい!冗談でもそんなこと「トール?」―――フレイヤ!?」


 慌てるトールの頭をつかんだのは金髪グラマーのブレイファーの女性。

 トールの幼馴染のフレイヤと言う方だそうだ。


「レンジさん、このバカ借りていいですか?」


「うん。浮気者には罰を与えないとね」


「おい、レンジ!それ、お前が言えた事じゃないぞ!」


 冷たい笑みを浮かべるフレイヤさんの提案を僕が満面の笑みでそう返すとトールが意味不明なことを言ってくる。


 バカ野郎・・・その話はもう話が付いたんだよ。


 親友が引きづられて行くのを涙ながら(笑)に見届けるとあたまにふにょんと言う音が付きそうなくらい柔らかな双丘と体重が載せられる。・・・ミオか。


「だーれだ」


 ・・・うん。声でわかった。本当だよ?


「ミオか?」


「うん。トールにいさんとフレイヤ義姉さんとなに話してたの?」


 誰か言い当てても降りる気は無いらしく、自分も特に気にしない(頭に全神経集中)のでそのまま話を続ける。


「トールの浮気について」


「・・・はは。兄さん死なないといいな」


 ミオは苦笑いを浮かべながらようやく自分御頭の上から降りる。

 白を基調として端に紺色の星があしらわれたその水着はとてもミオにあっており、自分御頬が赤く染まるのを自覚する。


「どう?・・・って、聞くでもないかな?」


「それでも言っておく。かわいいよ」


 すると、ミオは顔を真っ赤にしてうつむくと顔を冷やしてくると言って海に向かってゆく。


「おーい、レンくーん」


 自分もミオを追って海に向かおうとすると左から声が掛けられるのでそちらを見ると緑のフリルのああしらわれた水着を着てゴーグルにショートの髪が似合う精霊と薄―――ヒンヌー教徒大喜びのチューブトップ型の水着を着た要請にメロン・・・いいやすいかだ!と言いたくなる大きさのたわわな二つの果実を黒と緑の水着で隠す守護者。競泳用水着を着る妖精。メイド服(水着バージョン)の少女のパーティーがこちらに近づいてくる。


 つまるところルトーにセレビイとシルフィ、ルビーの四人だ。


「みんな来てくれたんだ」


「もちろん!どう?どう?水着姿、かわいいでしょ?」


「君の作った水着と言うのはすごいな。水場においてのみ高い性能を発揮するという珍機能だが、これならば水系モンスターの討伐もやりやすくなる」


「大主様。このたびはお招きありがとうございます。・・・その、どうでしょうか?一応ルトーに目を信じて来てみたのですが・・・」


 3人とも挨拶してくれるのはうれしいのだが、返答を待ってほしい。

 と、思っているとルビーが自分の下まで来て耳打ちをする。


「3人とも副主様に褒めてもらおうと2着まで絞り込んでから1時間近く名Y多んでいたので褒めてあげてください」


 そう言って、主であるルトーの元まで戻る、ルビー。

 よく見るとルビーのメイド服型水着も細かいところの星形の刺繍があったりと元を少し改造してあるよう見える。


「みんな、個性が出てるね。ルトーは正直目のやり場に困るね。正直、他の男に見せたくない。何時間でも見て言いたいぐらいだ」


 すると、あれほど元気のよかったルトーが顔を真っ赤にしてマジックバックからラッシュガードを取り出すとそれを羽織ってしまう。






「ばかぁ・・・」



 そう言って上目ずかいで訴える姿はなんともかわいい。


「シルフィはそれは一応戦闘用と言うが移動特化の水着だからね。でも、君に似合うな。今度のそのタイプのシルフィ専用のかわいいやつ作ってあげるよ」


「なッ!・・・ほどほどに頼む」


 顔を真っ赤にしながらも、そう頼むシルフィいはかわいく、思わず頭をなでてしまった。


「きゅう・・・」


 ああ、やはり頭かあ煙を出して・・・。とりあえずおいておこう。対処は後だ。


「セレビイは・・・なんと言うか、生み出したときより成長していて正直目のやり場に困るな。でもそんな成長をうれしく思うし、・・・まあ、この一言で片づけるのもあれだけど、美しくなったな」


「大主様・・・」


 セレビイはうれしさのあまり涙を流す。


 ・・・正直、泣かれても困るのだが。


「そして、ルビー」


 セレビイの背中をさすっていたルビーが名前を呼ばれたことでビクッと体が跳ねる。


「細かい工夫がしてあるね。かわいいよ」


 ルビーには長い褒め言葉よりこうしたポイントとをほめた方がいいと思ったが、そっけない態度で「・・・ありがとうございます」と小さく言われただけだった。


「ダーリン!」


「お父さん!」


「旦那さま!」


「アール様!」


「レンジ君!」


 海辺で遊ぶ5人に呼ばれて、自分はルトーたち4人に「向こうでミレイたちが読んでるから行くね」と声を掛けて走り去る。


「も~、ルビーったら。・・・そんな顔して」


「しかし、あなたはよく耐えたほうです」


「本当です・・・大主様は天然のたらしです」


「・・・なんのことですか?」


 ルビーは困惑顔で3人にそう問いかけると、3人は驚いたように顔を見合わせてルトーが鏡を取り出す。


「!」


 鏡に映ったルビーは顔を真っ赤にしてにやけていた。


「ルビー。うれしいならはっきり言葉にしようね」


 ルトーにそういわれて「はい、主様」と恥ずかしがりながら答えるルビーであった。




 ※※※




「ダーリン、おそい。・・・また別の女所行ってたの?しめちゃいそう」


 ・・・おいおい、ミレイさんや。そのわかめ、なんか耐久性高くない?あなたが引っ張っても千切れ無いとか相当だよ?それをどうするといういうですか?


「お父さん?・・・浮気はダメだよ?これ以上増えるのも、あまり看過できない。もう、いっそのこと切っちゃう?去勢しちゃう?」


 ・・・アヤカ。お父さんはカニのハサミ(もがれたやつ)で男のなにを切ろうとする女の子に育てた覚えはありません。


「ああ、旦那さま。旦那様のにおいが・・・」


 ・・・エリーゼ。匂いが好きなのはわかるがぺろぺろ舐てマーキングするのはやめてくれないか?みんなは知らないようだけど、それが獣人特有の者だって自分は知ってるから。


「アール様、この水着とやらは私に似合っているでしょうか?」


 ・・・ああ、アクリア。君はこの中で唯一の常識人だ。だからね、そう言うのだったらね、自分の腹筋にほおずりしながら聞かないでくれないかな?水着が見えないのだよ?


「私はもうレンジ君から水着褒めてもらったもん」


 ・・・おいおい、ミオさんや。今それを言ったら


「「「「「それはずるい!」」」」」


 ミレイは水色にオレンジで懐中時計の刺繍の入った水着にパレオと麦わら帽子をつけている。


 アヤカは旧スクと呼ばれる水着で胸元に「あやか」と入っている。


 ・・・あれ、作った覚えがない。誰だ、作ったやつ。


 エリーゼは赤色の水着にしっぽ用の穴から伸びるしっぽがさっきからものすごい振られている。


 アクリアは中学生の見た目のせいか普通の水着が背伸びした中学生みたいになっている。


 薄紫色の髪に所々いろいろな色の入ったメッシュが黄色の水着と合っている。


 その事を告げようとすると懐中がから巨大な触手をうねらせるクラーケンが現れる。


「これは、モンスター!?」


「「「「邪魔です!」」」」


 しかしそんな巨大モンスターはミレイたちの風と水の合成魔法である氷の槍に串刺しにされてあっけなく消滅した。


「さあ、ダーリン。私をじっくり見て、私だけを!」


「だめです!お父さん、私を見てください!」


「・・・旦那さま。私も見てほしいです」


「アール様・・・」


「レンジ君。・・・恥ずかしいけどじっくり見てくれていいんだよ」


 5人はそう言って自分の前に並び立ち、海をバックに水着美少女達・・・素晴らしい。


「なになに?どうしたの?」


「アクリアや、レンジには褒めてもらえたかな?」


「いてて、フレイヤやりすぎだよ」


「だって、あなたが浮気するからよ」


 すると騒がしさからか、全員が集まってくる。


「そうだ、せっかくだからみんなで写真撮ろうか」


 自分たちは3列に並び、自分は中央に立たされる。


「無色魔法:写真。タイマー:10秒」


 すると、自分体の前にカメラが現れ、その右上に10、9、8、・・・と言うカウントダウンが流れる。


「行くぞ、はいチーズ」


 カウントダウンがゼロになり、シャッター音がビーチになり響く。






 ―――これはあるかもしれない未来の出来事。























 幸せな、未来。







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