レベルと帰還~3
これにて、1章が終わります。
・・・え?戻れんの?元の世界に?
・・・え?まじで?
突如として表示された帰還しますか?メッセージ。
てっきり、暫く帰れないと思っていたが。
行幸!行幸!行幸!
ラノベとか漫画だと数年は帰れないから、現在起きている現象もそうだと。
思い込んでいた。
「かっ!帰る帰る!帰還するする!」
そう言えば喉はカラカラだし、腹も減っている。
半日は飲み食いしていないんだ。
このあと飲料水の確保や食料の確保とか、色々と考えていた。
だが、必要ない!帰れる!帰れるんだ!
『帰還が希望されました。
これよりプレイヤー 小川匠夢の帰還作業を行います。
1分程、お待ちください』
ゴロリとその場に横になり、放心する。
ポケーっと部屋の天井を眺める。
「・・・・・・」
何も考えない。
無だ、俺は今。無になっている。
ぐぅ~っと、腹が鳴る。
カレーだ、カレーが食べたい。
そう言えばと。
帰り道、買い物帰りだったな。と思い出す。
買い物袋・・・置きっぱだったな。
帰還作業が完了したのか、身体から白い光が溢れ出す。
それは次第に強くなり、視界を埋め尽くす。
※※※
「いつもの公園だ」
気が付くと、俺は公園中に突っ立っていた。
埃まみれになっていた学生服は、異世界に行く前の綺麗な状態に戻っていた。
夢幻か?と一瞬だけ思ったが、現実だと思い知らされた。
買い物袋がない。
それに・・・
「っ!・・・はっ。夢じゃないってか」
ズルムケに剥けた手のひらの痛みが。
現実だと俺に思い知らせる。
ヒロイン居なくね?
と思われるかと、思いますが。
大丈夫です。安心してください。
2章からガンガン出てきます。




