レベルと帰還~1
簡単に匠夢くんが仕掛けたトラップについて補足を。
第一。
油にて人形へダメージ小+機動力減少。
第二トラップにて、包丁を胴体に突き刺す事により、ヒビ。
亀裂を入れる事により、落下した時に砕け易くするため。
ダメージ+。
油を全身に浴びる事により、ベランダで踏ん張りを効かせない為。
最終トラップ。
探した結果。
ノコギリ等、切断する物が無かった為。
ベランダの手すりを鉄パイプで殴り。
強度を落とし、折れやすくしていた。
落下によるダメージ大。
これでまだ動くなら鉄パイプで殴るなり、油に火を着けるなりしていた。
『システムメッセージ。
ポーンの撃破を確認。
プレイヤー名、小川匠夢のレベルが0から2へ上がります。
ボーナスポイントを10ポイント獲得しました。』
何だろう?これは・・・?
レベル?ポイント?
まるでゲームじゃないか?
恐る恐る目の前に表示されたメッセージをタッチすると。
違う項目に切り替わった。
『ステータス
プレイヤー 小川匠夢
レベル 2
筋力値 1
俊敏値 2
防御値 1
神秘値 5
ボーナスポイント 10P
スキル 無し。』
・・・弱すぎる。
これが俺の評価か?
いや、いくらなんでも弱すぎないか?
いやいや・・・えぇ~?
弱すぎる自分の評価に落ち込む。
だが、良く判らんが。ポイント成るものを獲得したとある。
とりあえず、ボーナスポイントの項目をタッチすると。
ヘルプみたいな表示に切り替わった。
『ボーナスポイントはレベルが上がった際に獲得するポイントです。
己の身体的能力をポイントを振って強化するか、スキルを獲得し、異能力を会得する事が出来ます。』
まんまゲームじゃないか。
下手なRPGよりハード過ぎるけど。
だってそうだろう?
ゲームなら、初級武器や説明がゲーム開始時にあるが。
こっちは開始する場所判らない。
武器無し。
説明無しに、丸腰相手のキャラをワンパンで殺しにくる敵がいる。
ゲームならクソゲーと酷評を受けるレベルだ。
「・・・とにかく、何か上げてみるか」
ステータスの項目をタッチし、上げられるステータスに目を通す。
そして、神秘値に目が止まった。
「何だ?神秘値?・・・魔力的なやつか?」
興味を引かれ、神秘値をタッチする。
『神秘値。
この世の理を理解し、外なる力を蓄えた力。
この数値が高ければ会得したスキルに+の補正。更に、会得出来るスキルが増える』
・・・なるほどね。
つまり、この神秘値が潜在的能力みたいなもんか。
けど、俺。
神秘値5もあるよ・・・何でだ?
・・・まあ、いいや。
次にスキルだ。
スキルの項目をタッチ。
『現在、会得しているスキルはありません』
そりゃ判ってるよ。
『スキル一覧を表示します』
現れるスキル項目。
その表示された数にビビる。
10、20じゃない。
なんか、目眩を覚える数が表示されてる・・・
え?デフォ?これ、誰でもこんな多いの?
あ、違うわ、これ多分。
神秘値関係してるわ。
だって必要神秘値3とかあるもん。
しっかし困った。
何れが正解で何れが地雷だ?
まさか一つ一つ確認してくか?
嘘だろう?
よし、疲れたし。仮眠しよう。
そうしよう。
主人公の小川くんは、私と同じく。
考えるな、感じろ精神です。
ずる賢いですが、勉強とかは苦手な部類。
もし、知力値なる項目があったら間違いなく1。
もしくは0に違いない。




