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男の命は女性の尊厳よりも価値が低い

 従軍慰安婦は美談だと思っていました。

 昔は、そんな雰囲気でしたよね。

 子供の時に見たドラマの影響でしょうかね?

 もっとも、見ていたのは、私の父で、私は隣で遊んでいただけなんですけど。

 憶えているのは、最後のシーンと、八百比丘尼という言葉だけ。

 ストーリーは、はっきりしないですね。

 あくまで、イメージですね。

 なにしろ、五十年くらい前に、見ている人の横にいただけですからね。

 平安時代の末期に、呪いか何かで不老不死になった絶世の美女が、八百年間、恵まれない男達を幸せにしていく、という物語です。

 男達と一緒に暮らしても、男達だけが年を取って、やがて別れねばならない、女にとっては、悲しい話でした。

 平安時代末期から、八百年後、

 もうおわかりですよね。

 最後のシーンは、

 明日出征する特攻隊員の前に、絶世の美女が現れて、終わるのです。

 そのドラマを見ていた時、父は共産党員でした。

 特攻隊員の前に、一夜限りの女が現れる。別に、悪いことだとは、父も思っていなかったと思います。

 だって、次の日、死んじゃうんですものね。

 エロ本で従軍慰安婦のことを読んだ時、私は男子校に通っていました。

 いつ死ぬかわからない、というよりも、五体満足で残れる可能性の低い兵士達に、

 女を宛がってやろう

 と、思うのは、軍の責任者なら当たり前だと思っていました。

 私が指揮官だったら、絶対にやりますよ。どんな汚名でも、覚悟の上でやります。

 だって、せっかく男に生まれてきたのに、女に触れることもなく、死んでいく人もいるのでしょう。

 戦前の教育では、

 男女七歳にして席を同じゅうせず

 で、共学校なんてないですからね。

 私のように、男だけの世界で生きているんですからね。

 軍隊なんてそんなもんでしょう。

 死ぬ前に、

 せめて女だけでも抱かせてあげたい

 私なら、そう思います。

 女性の尊厳を無視しているのでは?

 はい、無視しています。

 そのくらいの覚悟がないわけ、ないでしょう。兵士は死を覚悟しているんですからね。

 それをなんですか!

 従軍慰安婦はいなかった

 軍は関与していなかった

 政府も当然把握していない

 絶対に許せない!

 従軍慰安婦は、上の人が用意してくれたから、

 人間の心がある

 んでしょう。

 何故、堂々と認めないんですか!

 男の命は、女性の尊厳よりも、価値が低いんですか?

 絶対に許せない!

 兵士は死んでいったのに、そんなに命乞したいんですか?

 まあ、私が高校生の頃は、従軍慰安婦は日本人で、朝鮮人とは、関係ないと、思っていたんですけどね。


 

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