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朝鮮人との邂逅 (5)

 本当、

困りましたよ。

Hが、やる気満々で。


 エスカレーターで敵陣へ特攻する

Hを見捨てて、

私だけ逃げるわけにもいかず。


 普段、

調子に乗って、

好き勝手し放題だった私に、

天罰が下ったんだと思いました。


 私は、

小学生の様なチビとは、

一言も言葉を交わさず、

Hの後をついて行きました。

その後ろに、

そのチビが。

神村は、

この時点で、

逃げたんじゃないですかね?


 もう、

こうなっちゃうと、

神村の事なんて、

どうでも良かったし、

なにしろ、

それ以降、

神村に完全に無視されていたので、

何も、

知らないんですよ。


 それにしても、

神村も、

やりますよね?

私に助けて欲しくて、

わざわざエスカレーターで昇って、

最上階まで追い掛けて来たのに。

そのデパートには、

同じ中学の連中が、

他にも、たくさん居たのに。

その中で、

わざわざ私を御指名して、

助けを請うたのに。

いざ、

自分だけ窮地を脱したら、

私に礼を言うどころか、

完璧に無視とは!


 御教訓その一


 困っている人が近付いて来たら、

『イジメを見過ごすのは、

イジメに荷担しているのと同じ』などという

寝言に惑わされる事なく、

『疫病神をなすりつけに来ている』

と、

判断した方が、

良いです。


 話を戻すと。


 エスカレーターで階下へ向かいながら、

『行きたくないのに、

行かざるを得ない。

逃げたいのに、

逃げるわけには、

行かない。

行った先には、

ただ破滅だけが待っている』

特攻隊員の人達も、

こんな心境だったんだろうな?

と、

思っていました。


 話は、また、ズレますが。


 私が、

軍事力重視の人を、

『弱っちかったんだなあー』と思ってしまうのは、

強さのデメリットを、

彼等が、

全く理解していないからです。

『東大に行ってしまえば、

学歴を聞かれた時に、

実際には、困る』

とか、

経験しないと、想像だにしないと思いますよ。


 この場合も、

私が弱かったら、

神村に巻き込まれる事も無く、

『憧れの人』に話し掛けて、

楽しいひと時を過ごせたのだと思います。


 それに、

Hもねえ。


 Hさえ逃げてくれれば、

私も逃げられたんですよ。


 Hは、

私の暴政を嫌って、

陸上部に避難していたくらいですから、

ハッキリ言って、戦力外で。


 Hは、

W小学校出身で、

S公園で『チ○ン』に襲われたメンバーの一人です。

『チ○ン』に慣れては、いるんですけど。


 誰でも皆、

私と一緒に居ると、

気が大きくなって、

強気になり、

攻撃的になっちゃうんですよね。


 一番困ったのは、

謹慎中の時でした。


 この後、

修学旅行へ行って、

酒飲んだだけなんですけど。

私だけ、

謹慎処分になり。

義務教育なんで、

部活動禁止になりました。


 まあ、

私が剣道部を支配していた事が、

前々から、

職員室で問題になっている

とは、

教師には、

言われていたんですけど。


 謹慎中なのにも関わらず、

大会の応援に、

市の武道館へ行ってしまいました。


 そこで、

保育園からの幼なじみの男が、

私の代打で出て、試合に負けて。


 そこへ、

唯一練習試合をした事が有る

他校の選手が、

やって来ました。


 その当時は、

戦後の平和教育の時代ですからね。

部活に顧問は来ないので、

練習試合も、

年に一回しか、

無かったんですよ。

それも、

相手校が申し込んでくれて。


 その他校の選手は、

ヘラヘラしていただけだったんですけど。

何が気に入らないのか?

いきなり、

私の幼なじみが、

そいつの顔面に、

パンチを入れて。


 私は、

焦りましたよ。


 何故?


 殴る?


 私は、

その幼なじみが、

他人に暴力を振るうのを、

生まれて初めて見ました。


 困るんですよね。

私、

謹慎中なのに。

他校の選手相手に、

試合会場で暴力事件を引き起こすなんて。

それも、

神聖な武道館で。


 それに、

他校とモメたら、

それを処理するのは、

私ですからね。


 全然、知らない人達を相手に、

何故か?

喧嘩をしなければならない

という馬鹿らしさ!


 その、

くだらない理由で、

私は、

デパートのエントランスまで、

行きました。

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