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33

巨大な亀の化け物と対峙する。俺はM16A4を亀の化け物に向ける。


「食らいやがれ!」


M16A4とクロが持つUMPが火を噴く。しかし敵に対しては効果は無く、全て弾かれていた。しかもPDAから放射能反応がしていた。あの亀の化け物は放射能付きなのかよ!


「マジか!?クロ逃げるぞ!」


「プ、プキャ!」


俺は走り出す。それと同時に亀の化け物は吠える。


(亀は足が遅いのが定番だ。なら、余裕で逃げれ

…)


ドシン!ドシン!ドシン!ドシン!


「グガアアアアアアア!!!!!!」


「足めっちゃ速ええええ!?」


誰だよ!亀は足が遅いと言った奴は!俺は兎に角全力で走る。そして、目の前に脱線した電車が通過を塞いでいた。


「ドアから入るぞ!」


俺はM16A4をドアに向けて撃ちまくる。そして、一気に蹴破りそのまま走る。だが、亀の化け物は電車を食べながら突っ込んで来る。


「うおおおおおお!?丸呑みにされる!?」


丸呑みにならまだマシだろうな。だって電車と一緒に食われたら、ミンチになるのは確定だろうしな。そんな如何でも良い事を考えながら必死に逃げる。いや、軽く現実逃避してたかもな。

しかし、電車の先に道は無かった。いや、先にはあったが崩れてしまい進めそうに無かった。


「クソ!如何する?如何する俺!」


兎に角亀の化け物を止めないと喰い殺される。俺はM16A4で亀の口や顔面を撃ちまくる。


「クロ!お前も撃ちまくれ!目とかを優先して狙え!!」


「プキャ!!」


兎に角撃ちまくった。だが、それでも止まりそうに無い。


「最後の手榴弾だ!受け取れ!」


手榴弾のピンを抜き、亀の口に向かって投げる。そして、運良く口の中に入った。そして爆発。


「グガアアアアアアア!!!」


いきなりの爆発に亀は暴れる。それと同時に電車が押し出される。金属の甲高い音が響きながら列車はどんどん落ちて行く。


「クロ!何かに掴まれ!落ちるぞ!」


「プキュ!!」


クロは何故か俺の身体に巻き付く。


「クロ…お前」「プキュ!」


この後、俺達は更なる地下深くの暗闇に身を落とす事になった。亀の化け物の雄叫びを聞きながら。



……


「…ッ!……!…キュ!…プキュ!」


「ク…ん…んあ?クロ?痛っ!」


「プッキャ!プッキャ!」スリスリ


如何やら結構長い間気絶していた様だ。そして、腹部や腕に痛みを感じる。ライトを当て見てみると鉄パイプが刺さっていた。幸い身体は動かせる様だったから、鉄パイプ上から刺さったらしい。更に尻にも痛みを感じる。この痛みは多分強くぶつけた痛みだな。


「クソ。クロ、今から鉄パイプ抜いたらこのヘルスチャージを打ち込んでくれ」


「プキュ!」


「行くぞ。いち、にの…さん!」


一気に抜く。むっちゃ痛えぇ。次の瞬間、ヘルスチャージが打ち込まれて直ぐに痛みは引いた。全ての鉄パイプを抜き取り尻を触る。うん、何も刺さってないな。


「ありがとなクロ、助かったぜ。しかし、此処は何処だ?随分落ちた様だがな」


周りを見渡す。上に戻る事は無理だろう。仮に戻れたとしても亀の化け物相手に如何しようも無いしな。そして、後ろを見ると完全に瓦礫や電車で塞がっている。だが、前には通過はまだあった。


「行くしか無いだろうな。魔石は撒かなくて良いさ。此処まで探索するのは想定外だしな」


「プキュ!」


多少ダメージを負ったが、ヘルスチャージのお陰で何とかなった。武器も問題無さそうだし運は良いだろう。


「さて、取り敢えず上に戻る道を探そう」


そう呟き歩き出したのだった。


……


どの位歩いただろうか。いつの間にか蜘蛛の巣が大量に張り巡らされた場所に居た。そして、蜘蛛の巣には干からびたゴブリンやオーク等の魔物が多数吊るされていた。


「コレは…捕食系ですか?そうですか」


アカン。完全にホラー展開だ。今直ぐ逃げたい。でも、戻った所で如何する?


「クロ、後ろだけでなく周りも警戒するぞ。そして、敵を見つけ次第撃て」


「プキュ!」


俺達は蜘蛛の巣の中に進入して行く。しかし、蜘蛛の巣は身体に纏わりつく感じでは無かった。多分埃がついて粘着力が落ちてるのだろう。それに今の所蜘蛛は見てないのだ。もしかしたら放棄された巣なのかも知れない。周りを警戒しながら歩く。しかし、奥に進めば進む程蜘蛛の巣は多くなっていく。更に放棄された巣では無かったのだ。


カタカタカタカタ カチカチカチ カサカサカサカサ


周りに気配は感じるし、足音などの音が色んな角度から聞こえる始末。しかも干からびた魔物や白骨死体も沢山吊るされてる。


「さっさと此処を抜けるぞ。いつ捕食されるか分からん」


なるべく刺激しない様に早歩きで行く。だが、蜘蛛共は見逃してはくれない様だった。


「キシャアアアアア!!!カチカチカチ!!!」


蜘蛛が一気に襲って来た。然も人間サイズの奴等が大量にだ。


「ヤバイぞ!撃ちながら逃げるぞ!」


俺とクロは銃を撃ちながら走る。しかし、走りながらの射撃じゃあ牽制程度にしか役に立ってない。それでも撃たなければ殺されるのは目に見えていた。


「プ?プニャ!?」


「クロ!」


その時、クロが蜘蛛の糸に絡め囚われる。そして、そのまま暗闇の中に引き込まれてしまう。


「クロ!クソッ!今助けに行くぞ!」


M16A4を仕舞いUMP2丁取り出しながら射撃しつつクロを追う。蜘蛛自体は思った程強くは無いが、数が多いのがキツい。そしてUMPを撃ちながらクロを追う。弾が切れたらモスバーグM500に切り替え、隙を見ながらUMPをリロードする。


「クロ!何処だ!返事をしろ!」


ヤバイぞ。完全に見失った。その時だった。通路の奥で銃声が聞こえた。


プキュウウウ………


更にクロの悲鳴まで聞こえた。だがら其方に向かって全力で走る。


「キシャアアアアア!!!」


「クソ!!退け!!クロを助けなくちゃ行けないんだよ!!!」


行く手の邪魔する蜘蛛をUMPで撃ちながら蹴飛ばしたり、踏み潰す。気持ち悪いとかは感じる事は無かった。兎に角絶対にクロを助け出す!!しかし、クロの居た場所から銃声が止まる。


プキャアアア……クチャクチャ ムチャニチャ


クロの悲鳴と何かを食べる音が聞こえる。まさか…そんな事ってッ!!!


「蜘蛛の分際で!!!クロに触れるなああああ!!!」


俺は走る。例え身体に蜘蛛の糸がへばり付いたり、体液が降りかかったりしても走った。


ムシャムシャ モキュモキュ


段々捕食する音が近付く。例えクロを助け出せなかったとしても、此奴らだけは絶対に許さ無い。殲滅するまで1匹も逃してたまるか!

曲がり角から捕食音が聞こえる。だからUMPを構えながら一気に突っ込む。そして、そこで見た光景は…!


「プ?」モシャモシャ


「だああぁぁああ〜」ズテーン


逆に蜘蛛を捕食していたクロが居た。余りにも真逆な状況に思わずズッコケる。軽くコントみたいな感じになってしまったが、クロが無事で本当に良かった。だが、俺達は完全に蜘蛛に囲まれた形になってしまっている為絶望的なのは変わらない。だが、クロが食べていた場所を良く見たら人間の白骨体が多数あった。そして、その白骨体は間違い無く軍人の死体だった。


「あ、銃がある」


1つの白骨体の側に銃が転がっていた。その銃をを回収しながら状態を確認する。


「まだ動くぞ!コレならイケる!」


蜘蛛が一気に此方に寄ってくる。だからお出迎えしてやった。


「ほらよ!受け取りな!5.56㎜弾の弾幕をな!」


俺は手に入れたM249軽機関銃、通称ミニミ軽機関銃の引き金を引いた。



M249軽機関銃

装弾数200発

5.56×45㎜NATO弾使用



その瞬間圧倒的な弾幕が形成された。蜘蛛どもは5.56㎜弾の前には為すすべもなく爆ぜて行く。クロもUMPを使い弾幕を張る。


「よっしゃああああ!!!どんどん来いや!!!」


圧倒的弾幕の前に蜘蛛共は為すすべが無く散って行った。


……


蜘蛛共は居なくなった。多分仲間が大量に殺されたから退いたのだろう。なら、今の内に白骨体の武器を回収する事にした。そして手に入れたのは手榴弾を10個にヘルスチャージ等の医療品、後は5.56㎜の弾薬を手に入れた。因みに弾倉などはPDAが廃棄部品を使って勝手に作ってくれているし、弾詰めやってくれている為凄く助かっている


しかし、クロの奴は。凄く心配したんだぞ?


「だけど、無事で良かった。本当に…良かった」


「プキュ?」


俺はそっとクロを抱き締める。いつも通りのスベスベした感触だ。


「本当に心配したんだぞ?全く」


「プゥ…プキュ」


俺の意思が伝わったのだろう。大人しく俺に抱き締められる。


「お前が無事で良かった。さあ、もう少し先に進もう。そうしたら御飯にしようか?」


「プキャ!」


嬉しそうに返事をする。全く、現金な奴だな。今回ミニミ軽機関銃が手に入ったのは良かった。だが、それ以上にクロが無事でいた事が何よりも嬉しかった。ミニミ軽機関銃を構えながら蜘蛛の巣地獄から急いで抜ける。そして、暫く先を進むと管理室に着いたのでそこで休憩を取る事にした。

管理室に入ってミニミ軽機関銃をPDAに仕舞いながら部品を修理していく。そして簡単に整備する形で終わった。元々状態は悪く無かったので簡単に済んだのだ。ドットサイトにハイポット付きだったのは嬉しい事だ。只、ドットサイトはバッテリー切れだったので充電しておく。

何とか蜘蛛地獄から脱出してた訳だが、大型の蜘蛛とか現れたりしないよな?そんな不安を抱きつつ身体と精神を休める。特に精神的にかなりヤバかったからしっかり休息を取ったのだった。

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