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再開します。

皆さんの時間潰しが出来れば幸いです(゜∀゜)

犯罪組織【キメラ・スネーク】

キメラ・スネークは様々な犯罪に手を染めている。商人などを狙う人攫い、盗賊紛いの所業。更にスラム街等の治安悪化だ。勿論、国も馬鹿じゃ無い。警備を強化したり強制捜査を行ったりしてる。また、民間人には夜間の外出は控える様に呼び掛けもしている。

しかし、そんな中命を狙われる危険がある俺にとっては手遅れな訳だが?


「今更バイク隠しても意味無いもんな。なら、逆に目立っちゃえば問題は解決されるさ!」


こうして俺はギルドの仕事で遠出する時や王都を見て回る時も、バイクを使いまくる事にした。最初は目立ったが段々皆慣れてきて、今では気にされなくなってしまったけどね。


……


今日は王都の雑貨店や市場を見に行く。何か目ぼしいものが無いか冷やかしに行く。市場は活気があり、見ているだけでも楽しめる感じだ。野菜や果物、アクセサリーや魔法薬に使う原料等様々な物が売っていて見応えはある。


(何と言うか、完全に中世風のファンタジーって感じだよな。ま、楽しいから良いけど)


その内市場の外れの方に来てしまった。勿論この辺りも売り物はあるが、少し落ち着いてしまってる感じだ。


「どうだい!そこのカッコイイ骸骨のお面の兄ちゃん!うちの商品を見ていかないか?」


カッコイイ骸骨のお面…だと?


「見ます!」


即答したのは仕方無い事だった。そして商品を見てみる。何だかガラクタが所狭しと売られていた。


「このアクセサリーなんかどうだ?何でも女にプロポーズすると高確率で恋人になれるんだとか」


どっかで聞いた話だな。


「他のは無いのか?」


「そうだなぁ、此奴はどうだい?古代兵器だ!まぁ壊れちまってるがな」


壊れてるならダメじゃん!店主の苦笑いを尻目に何となく物色する。何かの壺、肖像画、弓矢、長方形の機械、バールの様な物、壊れたパソコン…ん?機械にパソコン?

俺は先ず長方形の機械を手に取る。その機械にはコードが取り付いていた。


「お!お客さん、お目が高い!こいつは古代遺跡で拾って来た物らしいんだ。ただ、何に使うかは分からねえんだよな」


機械の電源にスイッチを入れても動かない。多分バッテリーが切れてるのだろう。


「良いよ、これ買うよ。後コレも下さい」


「お!毎度あり!オマケして金貨1枚だよ!何ちってな!」


「はい、金貨1枚ね」


俺は金貨1枚を払い店から去る。


「毎度あり!…?うえっ!?お客さん!冗談だよ!ねえってば!あぁ、行っちまった」


後に残されたのは少し困惑気味の店主だけだった。


……


俺は王都にある公園に来た。そしてPDAに長方形の機械とパソコンを入れた。CDプレイヤーを直すのにパソコンの部品で補えないか確認の為だ。


「アンダーグランドに入った時に、パソコン回収しとけば良かったな」


そうボヤきながらPDAを操作する。すると代用可能だった。その代わりパソコンは全て無くなるらしい。


「壊れてるから別に良いや」


こうして俺はCDプレイヤーを直したのだった。


「さて、次にこの機械か。何々?コレは、ハッキング装置?」


長方形の機械はハッキング装置だった。ハッキング装置自体は壊れて無さそうだ。暫くPDAを弄ってるとメッセージが出て来た。内容はかなり驚くべき事だった。


《ハッキング機能を取り付けますか?》


恐らくハッキング装置を消費してPDAからハッキング出来る様になるのだろう。確かにPDAにはアダプターを繋げる穴が存在している。ならば、PDAに機能を取り付けた方がいいだろう。


「良し!ならやって貰おうかな!」


こうしてハッキング機能のアップデート処理が暫く続いたが、アップデートが完了と同時に頭に直接使い方が入って来たのだった。


小話


「CDプレイヤーは何でダメなん?」


どうやら軍用PDAには軍用なりのプライドが有るのかも知れんな。


……


ハッキング機能をPDAにアップデートして、2週間がたった。その間も依頼やら討伐を行うもキメラ・スネークからの襲撃も無く、静かなもので平和そのものだった。


「今日は王都の武器屋にでも冷やかしに行くかな?出来ればアサルトライフルが欲しいしな」


俺は昼食を食べた後、クロをリュックに詰めてバイクを出す。バイクに跨りエンジンを掛ける。相変わらず良い音だな!若干テンションが上がりつつバイクを走らせる。

因みにシュウがバイクを走らせてると、羨ましそうに見ている冒険者や民間人が居るのだったりする。


「さて、此処が王都一番の武器屋か」


店の外装は至ってシンプルだ。白がベースで屋根は黒色だ。しかし、店自体はかなり大きく武器が沢山ありそうだ。因みに何故今まで行かなかったのか。理由はやはりキメラ・スネーク関係だった。だが、あれから二週間は経過したのだから大丈夫だろう。

店内に入ると剣や槍は勿論のこと、魔道具や魔石までも売られていた。更にフルプレートの鎧にパワードスーツに似た鎧も多数扱っており見ているだけで楽しめそうだった。


「中々見応えのある品揃えだな。これは銃も期待出来そうだな!」


色々武器を見ながら本命の銃が置いてあるスペースに行く。銃は豊富にあった。確かに目的のアサルトライフルもあった。だが、お値段が高すぎる!!半壊状態でも金貨200枚は当たり前で、状態が良ければ金貨300枚はいっていた。

俺は店員に銃の値段が高過ぎないかと聞いた。すると店員は理由を教えてくれた。


「実はここ最近古代兵器を買い占めてる方がおられまして。どの武器屋も現在品薄状態で値段が高騰してしまいまして」


品薄状態だと?畜生、運が無えな。諦めて帰るか。俺は店員に感謝しつつUMP、モスバーグM500、M92、ニューナンブM60の弾薬を買ったのだった。


「残念だったな。アサルトライフルもAKシリーズしか無かったもんな」


別にAKシリーズが嫌いな訳では無い。ただ、他の銃も見たかったので残念でならない。


「しかし、相変わらずお金が減らねえな」


金貨720枚ぐらいあるが、未だに大きな買い物をしていないのだ。


「ま、いいか。暫く依頼ばかりやってたもんな。観光でもするか。クロも美味い飯食べたいよな!」


「プキャ!!」


そうと決まればクロをリュックに詰めてバイク出す。そして美味い飯巡りをするのだった。


……


side サッチ


私の名はサッチ。主人の為に今日も部下達に命令を下します。まあ、全員黒いフード被ってて辛気臭いんですけどね。


「さて、そろそろ欲深い主人の為に行動を移しますか。皆さん、お仕事ですよー。今回のターゲットは冒険者Dランクのシュウ・コートニーが持つ古代兵器全てです。本人自体は無魔なので脅威では有りませんが、古代兵器の攻撃には気を付けて下さい。後、状態が良いので武器に攻撃を当てない様に。それでは、お仕事開始です」


その瞬間フードを被った部下達は行動に移る。まぁ、それ程心配はしていません。所詮相手は無魔に過ぎないのですからね。寧ろこの冒険者には同情しますよ。


「私はゆっくりと寛がせて頂きましょうかね」


いやはや、平和なのは良いことですね。


side out


side シュウ


バイクを軽く走らせていると、前に見覚えのある馬車が停まっていた。


「あの馬車は、奴隷商会ルピノのだったかな?」


奴隷か…スピアさん元気してるかな?


「そう言えば、もう直ぐ王都で高級奴隷オークションがあったんだっけ?」


実は奴隷は結構普通に居る。食堂の手伝いや馬の世話をしてる人達でも奴隷はいる。ただそれらは労働奴隷と言って、ある一定期間働けば解放される仕組みだ。その後もそこで働きたいなら、話し合い決めるのだ。

そして犯罪奴隷。コレは犯罪を犯した者が奴隷になってる。ただ犯罪を犯した物を奴隷にする物好きはそう居ないので、大半は鉱山行きか未開地開拓に行かされる。

最後に高級奴隷。この高級奴隷はある程度立場が守られている。簡単に言えば拷問や死に至らしめる事は禁止されている。

それに高級奴隷は大抵は貴族や高ランク冒険者が買うので、下手な一般人より上の立場になるのだ。つまり、高級奴隷になった時点である程度勝ち組になるらしい。

暫く馬車を見ていると、なんとウィリスさんとスピアさんが出てきたのだ。そして此方に手を振る。俺はバイクを走らせて2人に近付く。


「やはりコートニー君だったね。元気そうで何よりだ」


「ウィリスさんも元気そうで。それに、そのー…スピアさんも」


「はい。コートニー様もお元気そうで何よりです」


お互い軽く挨拶をする。


「よく俺だと気付きましたね。バイクに乗ってたから気付かないと思ってましたよ」


然もヘルメットしてるしね。


「スピアが気付いたのだよ。いやはや、やはり気になる人物だと直ぐにッ!うぐ…ス、スピア?」


「如何されましたか?ウィリス様」


ウィリスさんが顔を顰めつつスピアさんを見るが、普段通りの表情だった。いや、耳が若干動いてる。


「そうだ。今日、コートニー君は夜空いているかね?もし良ければ食事でも如何かなと思うのだが」


「え?そうですね。大丈夫ですよ。今日は美味しい物を食べようと思ってただけですから。クロも行きたいよな!」


「プ?プキャ!」


よく分かってないみたいだが、取り敢えず返事した感じだったな。


しかし、俺が2人と話している間に悪意が迫って来て居たのだった。


……


side サッチの部下の方々


「隊長、準備整いました。いつでも行けます」


「分かった。合図を出し次第攻撃に移れ」


2人の黒尽くめがシュウに対し襲撃する会話をする。目的は古代兵器全ての奪取。本人自体の命は何方でも構わない。しかし、見られたからには消さねばならんので結局殺すのだが。


「報告します。最重要目標のサイレントラビット及び、ルピノ・ウィリスが目標と接触してます」


「何?最重要目標だと?…なら目標変更だ。囮を使いサイレントラビットを攫う。ルピノ・ウィリスが第2目標だ。古代兵器は二の次で構わん」


「了解です」


囮とは彼等が怪しい粉を渡す事で協力して貰う、チンピラ連中の事だ。要は使い捨ての駒である。


「さて、手柄を立てる時に立てる。コレが成功への道だ」


隊長はそう呟きながら自らも戦闘配置に行くのであった。


side out


side シュウ


暫く立ち話してると、スピアさんの雰囲気がガラリと変わった。


「ウィリス様、コートニー様囲まれました。お気を付け下さい」


「囲まれた?…あれ?周りに人が居ないんだけど」


いつの間にか周りにいた人達が殆ど居なくなっていた。居るのはウィリスさんの護衛の人達と数人の民間人ぐらいだろう。

すると柄の悪い連中がゾロゾロと揃いも揃ってやって来た。


「何だ貴様らは!道を開けろ!」


護衛の人達は戦闘態勢を取る。


「へっへっへっ、死にたく無けりゃ大人しくしてな。おい!サイレントラビットとそこの爺さん!大人しくこっちに来な。そうすれば痛い目に合わなくて済むぜ?」


ニヤニヤと笑いながら俺達を囲い始める。如何考えても見逃すつもりは無いだろう。


「総員!ウィリス様を守れ!」


「そうかい!ならお前ら!やっちま「ヴオオオオオン!!!ヴオオオオオン!!!」な!何だ!?」


俺はバイクを吹かす。そして最近新しい技を覚えたので、早速やってみようと思う。音楽もロックでキメッキメの曲にする。


「あ、イヤホン付けるからちょっと待ってな」


これで良し。じゃあ、ミュージック!スタート!


「おいおい!待っている程お人好し「ヴオオオオオン!!!ドカッッッ!!!」ブゲラッ!?」


俺はバイクを一気に加速させながら前輪を浮かせ、相手の顔にダイレクトアタックをかます。更にアクセルを回しながら体を傾けて、バイクを回転させまくる。


「な、何だこいつ!?」


「バカ!押すなっての!」


「ち、近づけねえ!」


更にバイクの後輪で相手を吹き飛ばしまくる。そう新しい技とはバイクで攻撃する事だ。最近バイクに乗りまくった結果、自分のバランス感覚がすごく良かった事に気付いたのだ。まあ簡単に言うならバイクに乗りながらでも、自由自在な訳です。


「どんどん来いよ!吹き飛ばしてやんよ!」


俺はそう言いながらバイクを自由自在に操り、相手を吹き飛ばす。更に護衛の人達やスピアさんも敵を無力化していく。だが、その中に黒いフードを被ってる奴が襲ってくる。


「サイレントラビットだけでも確保するぞ」


黒いフードの連中はスピアさんを集中的に狙う。だが、こっちの存在を忘れてないか?俺はUMPで其奴らを撃つ。しかし魔法陣により全て弾丸は弾かれてしまった。


「ッ!何!?」


「そんなヒョロい攻撃が効くと思ってるのか?」


そう言いながら1人が攻めて来る。それでもUMPで撃ち続ける。


「無駄無駄!所詮無魔が抵抗した所でな!!」


弾が切れたのと同時にナイフを構え、此方に突っ込んで来る黒いフード男。


「くたばりな!」


ナイフを突き立て突進して来る。しかし、俺は冷静にM92を抜き発砲。


「ッ!アガ!」


眉間を撃ち抜かれ、そのまま倒れ込む黒いフード男。防御魔法は確かに強力だ。だが此奴は防御の時に攻撃をして来なかったし、攻撃の時には魔法陣は出ていなかった。俺はUMPをリロードしつつバイクから降りる。流石にこの状況じゃあ無理があるしな。

音楽を止めイヤホンを片付けながらUMPで射撃する。クロもUMPとM92を交互に使い次々と敵を殺して行く。今でも人を殺す事に抵抗はある。だが、明確な殺意がある奴に対して情けは掛けない。それに、無用な殺傷はしないつもりだ。俺はしっかりと敵を狙いながら引き金を引いたのだった。

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