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アンダーグランドを出てから1ヶ月が経過した。その間に航空艦を見る事が出来た。一言言うと大きい。そしてカッコいい!ロマンじゃ無いか!しかも俺が見たサイズは駆逐艦だったそうだ。まあ、戦艦クラスは燃費悪いからね。

そして、それから様々な依頼を受け続けた。特にランク上げには興味無かったからそのままでいた。


「さて、今日は討伐依頼でも遂行するかな」


「プキュ!」


俺とクロは実に平和な冒険者生活を歩んでいた。最初は床下から現れた事を聞かれたが酔ってて間違えて入ったと適当に言って誤魔化した。派閥を作ってる連中やランク上げに必死の奴らからも相手にされてない為、平和そのものだった。


……


冒険者ギルドに向かうと何やら道中が騒がしかった。


「何かあったんですか?」


適当な人を捕まえて聞いてみた。


「何って!もう直ぐこの都市メイフィス1番の自慢であり、冒険者達の憧れの旅団!【レイスガーディアンズ】が帰ってくるんだぞ!?」


あぁ、旅団が戻ってくるのね。


「それは凄いな。何時頃帰って来るんだ?」


「もう直ぐさ!いやー、【レイスガーディアンズ】は自前の航空艦レイスを持ってるからな!」


凄いな!自前の航空艦持ってるのか。


「そうか。ありがとう」


「気にするな!いやー、今日は最高の日になりそうだ!」


そしてそのままギルドに向かう。ギルドに着くと何やら大勢の冒険者達がソワソワしてる。アレだ!アイドルを待つファン達みたいな感じだな。俺は特に興味は無い為依頼掲示板を見る。すると声を掛けられた。


「皆お祭り気分なのに、君は依頼を受けるのか?偉いな」


「ん?あ!サラさんじゃ無いですか!お久ぶりです。いつこの都市に?」


其処にはダークエルフのサラ・ブロードハットが居た。


「遂先日だな。メイフィス行きの依頼があったから序でに受けて来たのさ」


相変わらずクールな人だなと思う。


「ところで、君のその髑髏は如何にかならんのか?正直…少し怖いぞ?」


髑髏は子供だけで無く大人にも不評な様だ。残念。


「と、所で今日はレイスガーディアンズとか言う旅団が来るそうですよ?セラさんは興味無いんですか?」


「ん?そうだな…興味は無いが少し問題はあるかな」


苦笑い気味のサラさん。


「勧誘とかですか?」


「まあ、それもあるが…別の理由もあるからな」


少し苦手そうな雰囲気を出す。サラさんにも色々事情が有るんだろうな。


「それよりもだ。シュウ君、君は随分と変わったな。顔のフェイスガードもそうだが、新しい古代兵器を買ったのか?それに雰囲気も以前より変わってるしな」


確かに見た目も武器もゴツくなったがな。


「まあ、色々ありましてね。取り敢えず今はこの装備で落ち着いてますよ」


「私としてはその色々が気になるが…ま、聞くのも野暮だろう。さて、私は依頼を受けるとしよう」


そう言ってサラさんは掲示板を見る。


「じゃあ、俺は周辺の魔物狩りに行きますよ。それでは」


「ああ、気を付けて」


久々にサラさん見たけど、相変わらず美人だったなぁ。そんな人と普通に喋れるとは、俺結構運が良いよな!


細やかな幸せを噛み締めながら魔物狩りに向かったのだった。


……


「クロ、お前ももう少し大きくなればサブマシンガンとか使えそうだな」


「プキュ!」ポヨンポヨン


嬉しそうに跳ねるクロ。そして俺はUMPを装備して森の中に入って行く。今回はクロの戦闘力の確認だ。今のクロは大分大きくなっている。恐らくアンダーグランドの所で魔物みたいな連中を爆食いしたのが原因だと思う。

そのお陰か色が黒色になり大きくなったが、後は特に変化ない。しかし、この近辺もゴブリンやウェアウルフ、ゴボルトやバッドコウモリ等の低級しかいない。普通ならバッドコウモリは空飛んでるから手こずるが、UMPで簡単に対処出来てしまう。ぶっちゃけ楽です。もしこんな事言ったら他の冒険者達から袋叩きに遭うから言わないけどね。

オークもいたがモスバーグM500かSR-25でほぼワンショット。勿論UMPでも対処出来てしまうのでやはり銃は強い。こんな感じに魔物を狩り続けて適当に切り上げる事にした。


……


都市に戻ると、城壁の外に1隻の航空艦が停泊していた。


「アレが多分航空艦レイスだな。ただ…ちょっと飾りが有り過ぎないか?」


白色がベースだが金やら使ってて駆逐艦と言うより宣伝用の艦だな。しかし、大砲が側面に8門に正面に2基4門、後ろに1基2門付いていた。何気に連装砲なのね。しかし、色がちょっと残念だったが人の趣味に文句を言うつもりは無いしな。

そう思いながら門を潜ると中は賑わっていた。そんな中冒険者ギルドに着くと妙に騒ついた雰囲気だ。街中とは違い少し変な雰囲気だ。


「取り敢えず換金しよう」


そう呟きドアを開ける。すると、其処にはサラさんとエルフの美少女が睨み合っていた。


「大体私達が勧誘して上げてるのに拒否する時点で失礼にも程があるわ!」


「ふむ、ソロでAランクになる自信が無く群れに入ったお前の言葉は何と軽い事か。まるでそよ風だな」


「な、何ですって!」


サラさん…毒舌半端ねえ。それにしても、あのエルフ美少女もスゲー綺麗で可愛いな!

エメラルドグリーンの瞳に金髪をアップに纏めてる。更に顔の造形も可愛いのに綺麗と言うアンバランスさがあり、然もまたスタイル良く巨乳ときたもんだ!


(しかし、俺の勘が…あのアンダーグランドで生き延びて成長した…と思う勘が言っている!サッサと逃げろと!)


俺はコソコソと換金所に行き換金して貰う。


「凄いですね。今日1日でコレだけ狩れるなんて。中々出来る事では有りませんよ?」


「そうかな?まあ、俺にはこいつが有るからね」


銃を見せつつ言う。


「では、少々お待ち下さい」


男性職員は後ろに行きお金を用意しに行く。短い様で長い時間。


「大体ローラは人間が嫌いだろう?何故旅団に入ってる?」


「そんなの決まってるじゃない!私が優秀だからよ!それに、確かに人間は嫌いよ。だけど…それでも人間社会に馴染むには社交辞令ぐらい必要よ!私はサラより大人なのよ!」


何やらエルフにはエルフなりの葛藤があるのだろう。2人の話を聞く限りエルフと人間の関係はイマイチの様だ。


「そうか…だが、私は今日からパーティを組む予定なんだ」


ザワッ!!!


「う、嘘…サラが…パーティを組むの?」


凄くショックを受けたローラさん。そして周りの冒険者達。


「嘘だろ?あのサラ様が?」

「おいおいマジかよ?一体どんな凄腕冒険者何だ?」

「クソッ!俺のサラによくも!」

「テメェ!何言ってんだよ!?ぶっ殺すぞ!?」

「ローラちゃんのショック顔可愛い…」


そんな中涼しい顔のサラさん。


「お待たせしました。此方になります。それと明細書になります」


「ん?あぁ、ありがとう」


「丁度シュウ君も換金を終えたみたいだしな。早速パーティ登録するぞ」


その瞬間一斉に俺を見る冒険者、ギルド職員達。そしてビビる俺。


「え?俺?…いや、そのー」


するとサラさんは近づき顔を近付ける。


(ああ…綺麗な人だなぁ)


「すまないが頼む。君の誠実さに見込んでお願いしているんだ」


何やら訳ありの様だ。だがな、俺は面倒な事はお断。


「分かりました。お任せ下さい」キリッ


美女にお願いされたら大抵の事はOKするさ!


「助かる…では、早速パーティ登録しようか」


「分かりました!」


俺達はパーティ登録をしようと。


「ちょっと待ちなさいよ!!」


ローラさんが立ち塞がった。


「サラ!アンタよりによって、こんな変な仮面付けた奴とパーティ組むの?然もそいつ人間じゃ無い!」


へ、変な仮面…だと?


「それにそいつ…嘘…無魔なの?」


無魔。魔力が無いの略だな。


「そうだよ。俺は魔力0だよ」


「嘘!そんな役立たずとパーティ組むの?サラ!アンタ適当な奴とパーティ組むなんて信じらんない!然も無魔よ!無魔!戦闘じゃ何の役にも立たないじゃない!」


ビシッと人差し指で指すローラ。ん?さん付けはどうしたかって?たった今捨てました。


「ローラ。彼はゴブリンキングの亜種を倒せる能力がある。然もソロでだ。それに、私は彼の誠実さがあるからパーティを組むのだ。彼に文句を言うなら私に喧嘩を売ってると取らせて貰うが?」


「上等じゃない!無魔をパーティにする時点でアンタの見る目は無いって分かったわ!それに人間に誠実さを求めてる時点でダメじゃ無い!」


睨み合う2人。そして魔力が2人を包み込み強風が生み出される。


「大体!ダークエルフが私達エルフに反抗してる時点で気に食わないのよ!」


「ふん。そんな古臭い考えを持ってるからまともな人に巡り合わないのだ。それにお前の所為でどれだけ面倒事に巻き込まれたか!」


「何よ!淫乱の血が入ってるダークエルフの癖に!」


「潔癖エルフが吠えるな!」


お互い額を当てて睨み合う。しかし…ふむ。


(睨み合うガチンコ勝負より、胸と胸がぶつかり合うガチンコ勝負は素晴らしい!!2人共巨乳だから見応えが有り過ぎる!!!)


大きさではサラさんが大きいだろう。しかし、それを突く様に突き出てるローラさんの胸も負けてない!!!


思いっきり遠慮も無くガン見してると…2人が此方を見ていた。


「「…何してるの?」」


む、無表情なのが怖い。


「え!?…い、いや別に〜何もしてないでござるよ?」

《胸ガン見してました!》by心の声より


今度は何故か2人に迫られる俺。バレた?バレたのか?クソッ!女は男の視線に敏感なのは本当なのか!?


「いや、君の視線に遠慮が無いだけだ」


「なん…だと…?て、だから心を読まないで!」


サラさんに突っ込まれつつ焦る俺。


「サラ…パーティ組むの考え直したら?」


ローラが心配そうに言う。その時だった。


「何の騒ぎかね?ギルド内での争いは御法度だぞ?」


ギルドマスターのサイラスと知らないイケメンが居た。


「ローラ、何かあったのかな?」


「別に何にも無いわよ」


イケメンとローラは知り合いの様だ。


「さて、サラ久しぶりだね。どうだい?内の旅団に入らないか?」


「遠慮しておく。それに私はパーティを組んでるのでね」


「ほお、君がパーティを組むのは珍しいね。どんな人だい?」


「彼だ。名前はシュウでDランクになる」


サラさんは隣に居る俺を紹介する。


「…へぇ、僕達レイスガーディアンズの誘いを断ってそんな無魔と組むのかい?」


「そうだ。何か問題でも?」


「問題…だよ?考え直したまえ。我々レイスガーディアンズには君の様な素晴らしい力を持つ者が必要だ!まあ、この話はまた後でしよう」


そう言うとイケメンは俺に近付き小声で言う。


「話は変わるがアンダーグランドに付いていくつか聞きたい。後で使者を出すから我々の艦に来てくれ。それでは」


そう言うとイケメンはローラを連れて去っていった。と言うかローラはレイスガーディアンズのメンバーだったのね。この後パーティ登録をした。と言っても暫くしたら解散する予定なので名前とかは決め無い事にした。


……


パーティ登録した後別れて外食する。今日はオークのハラミステーキを食べました。その後適当にぶらぶらしてから宿に戻ると…何故かローラが居た。まさか……


「やっと来たわね!早く行くわよ」


そう言うとローラは先に進んで行った。そして俺はそのまま部屋に戻り風呂に入り寝たのだった。←

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