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17

あの後近場の所に行って見た。そこは戦前住宅街だったらしい。しかし、今や草や木が生えてよく分からない状態だ。更にこの辺一帯は荒らされた後だが、何人か居るようだった。


「何じゃ貴様らあああ!?此処は儂等の家じゃぞ!」


「えええええ!?!?」


「プギャー!?!?」


まさかの敷地内宣言であった。後で分かった事だが、彼等は不法占拠してる難民だ。魔物の襲撃されて村が無くなったり、夢見てメイフィスに来たが挫折して諦めた者達が住み着いたのだ。どの都市や町にもスラムはある。しかし、其処には先住民が居る為追い出された結果住み着いたらしい。


「ええい!次だ次!」


まだ2箇所あるから平気さ!


……


「すまんな!此処は俺達が探索してるから他所に行きな!」


先に居た冒険者達が漁ってた。旅団では無く、同盟的な奴を組んでる連中だった。そして多勢に無勢…文句は言えない。くっ、悔しくなんて無いんだからね!


「ラスト行くぞ!」


……


其処は森の中にある別荘みたいな場所だった。それに何度か修理された後もある。そして立て札があり【休憩所 皆で綺麗に使おう!綺麗に使わなかったら…分かるよな?】と書いてあった。

如何やらこの別荘は戦前からあり、冒険者達が独自で直したり掃除してるらしい。銃は壁に飾られてたり、色んな所に隠されてたらしい。


(マフィアの隠れ家的なやつだったりしてな)


そう思いながら探索する。そして思った通りスペアパーツが放置されていた。


「コレが有るだけでも助かるしな。ニコイチも出来るし最高じゃ無いか!」


それから棚の裏やカーペットの下、天井裏を見たが武器は無かった。外を探すと車庫らしき場所があった。ただ、屋根は穴空いてボロボロだった。


「案外こんな場所に有るんだよな」


しかし探すが何も見つからない。と言うか、ネジの1つも落ちてなかった。車庫の周りを見てみるが草が生え放題だ。


(コレはハズレかな?)


そう思いつつ眺めてると1箇所だけ違和感があった。草が生えてるんだが、其処だけ成長が悪いのだ。なのでスコップを出して掘ってみると、鉄の扉を見つけた。


「コレは来たんじゃね?」


扉に油を注し開ける。其処には木箱が1つあった。バールをだして開ける。其処には銃が有った。


バレットM82A1

装弾数10発

12.7×99㎜NATO弾使用



対物ライフル。軽車両や土壌、壁に隠れた敵を倒す為の物だ。ずっと密閉されて状態も良く、直ぐに使える状態だった。弾薬は20発しか無いが上等だろう。ただ一言だけ言わせて欲しい。


「此奴ら何と戦うつもりだったんだ?」


それだけが疑問だった。


……


日も暮れて来たので帰路に着く。そして今日思った事は大きい都市に行けば行く程派閥とかあり、スラム等も大きくなるのだと。


「派閥とかに巻き込まれない様に気を付けよう」


そう呟きながらメイフィスに戻ったのだった。


……


次の日。暫くバレットM82はPDAに仕舞っておく。出してると大きいから邪魔なんだよね。俺はUMPとモスバーグM500をメインにして、M92をサブにする。


「そう言えばクロも大きくなったしM92使うか?」


「プキュ?」


俺はM92の使い方を教えて装備させた。


小話


「じゃあリボルバーは要らないな」


「プギャ!」プイ


M92があるからニューナンブM60を回収しようとしたら拒否られた。如何やら初めての武器に愛着が有るらしい。


「なら無理に取らないさ。大切に使えよ?」


「プキュ!」


少し微笑ましかった。


……


今日は何の依頼をするか考えながらギルドに向かう。


「先ずは身近な依頼でも受けるかな?どうせこの時間に行ってもロクな依頼無いしな!」


だったら早く起きて依頼受けろ!と声が聞こえた気がしたが…敢えて言おう!嫌であると!なーんであの人混みに突っ込まなきゃならんのだ!絶対嫌!

何かに対して言い訳しながらギルドに向かった。ギルドに入ると少し視線を受けたが直ぐに外された。俺はそのまま低ランクの依頼を見る。屋根の修理が4件あった為それを受ける事にした。


……


やはりこの見た目で行くと最初にビビられる。まぁフェイスガードに完全防具な格好してるしな。更にサブマシンガンにショットガンといった武器も持ってるから尚更だよな!そうそう!今度フェイスガードに髑髏を書こうと思うんだ!格好良さが滲み出るし良い感じになるに違いない!

俺はこの決断した事を若干後悔する事になるのは少し先の話。


……


アレから幾つかメイフィス内の依頼を受け続けた。因みに髑髏を書いたフェイスガードで孤児院の壁の補強の依頼を受けたんだ。


「うわああああああん!?!?」

「ママあああああ!?!?」

「ま、魔物めえええええん!?!?」

「びえええええん!?!?」


門前払い食らいました♡仕方なく俺の代わりにクロを行かせた結果。


「うわあぁぁ!スライムだ!」

「こいつ襲わないぞ?」

「プニプニしてる!」

「僕も触る!」「私も私も!」

「俺も触る!」「順番守ってよ!」


超人気者だった♡しかし、子供達に捕まり依頼遂行出来ず。俺はフェイスガードを…遺憾ながらも外しガスマスクで再度突入した。


「良い加減にして下さい!子供達が怖がってるでしょう!」


また怒られました♡だがな、クロにだってガスマスクとヘルメット付ければ怖がられる筈だ!段々主旨がズレ始めてる事に俺は気付かない。


「うわあぁぁ!カッコいい!」

「どうだ!合体!」「あたしもやる〜」

「もっとプニプニしたーい!」「はいはい、順番だよ?」


相変わらず超人気者でした♡


(な、なん…だと…?俺とクロに、一体何の違いがあるって言うんだあああ!!!)


俺は天を仰ぎ空を見る。


そして、悟ったのだった。


(種族が違うからだ…)←違うそうじゃ無い


俺はそう結論付けた。なら、クロに近い形になれば良いんだ!そして人が入れる木箱を買い、頭と足が出せる様に穴を開け再度突入……


「本当に良い加減にして下さい!警備隊の方を呼びますよ!」


スライムには勝てなかったよ。この後壁を補強して依頼は達成したが、クロを連れて帰ったら悪者扱いされた。


「良いさ良いさ!今日は色街にいる天使達に慰めて貰うからな!」


そう言い残し色街に突入したのだった。

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