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この間この小説の初感想を頂けました……。


この拙い小説でも喜んでくれる方が居て嬉しかったです。

他にもブックマークや評価等して頂いてありがとうございます。


何とか続けて行けれる様に……俺の妄想が途切れない様にボチボチ頑張ります(キリッ)

目が覚めたら化け物は居なくなっていた。如何やら気絶してる間に何処かに行った様だ。


「クロ、起きてるか?」


「フギュ…」


元気が無いな。そりゃそうだよな。あんな化け物を見たら「キュ〜」…腹減ってるだけかよ。


「取り敢えずロッカーの中で飯にしよう。保存食と水だけどな」


「プキュ!」


俺達は食事をしてからライトを点けてロッカーを出る。

ロッカーの周りは死体だらけだった。するとクロはまだ食べ足りないのか死体を食べ始める。


「仕方ないか。さて、取り敢えず如何するかだな」


ライトを進む先にに向ける。しかし暗闇に飲まれてしまう。かと言って戻るのは如何だろうか?多分かなり厳しいだろうな。あの大きい化け物だけじゃ無く、小型も多いからな。クロの食事が終わり、取り敢えず先に進む事にする。相変わらず線路内は歩き難く、それだけで体力を消耗する。

俺はこの地下鉄の中を歩き続けた。隣駅はまだ先だった。弾薬や食料に水はまだ余裕がある。しかし、俺の精神面に余裕は無い。だが、それを感知したPDAは冷静な判断をする様に働く。戦闘補助機能。様々な面で頼りになる反面、機械故に融通が利かない所もある。しかし、今はその機能が有難かった。

この暗闇で未だに正気を保っていられるのもPDAのお陰だろうからな。


……


どのくらい経ったのだろうか。武器は見つけれなかったが、ヘルスチャージやRADキャンセルにRADディフェンダー等の医療品や武器のスペアパーツにガスマスク等色々見つけた。因みに今はガスマスクを付けてる。先に進むと放射能反応があったからだ。それに地下鉄は意外に埃っぽいのだ。一応クロにもガスマスクを付けてヘルメットを被せてる。何もしないよりマシだろう。

そして、遂に見つけた。多分此処が隣駅なのだろう。駅近くに行くとグールが大量に居たからね。間違い無く攻めた連中が返り討ちに遭ったのだろう。防具などは剥ぎ取られていたみたいでUMPで楽に一掃できた。しかし、駅ホームにいる連中も音に引き寄せられたみたいだ。

其奴らは防具を身に付けていた為、SR-25を構えて撃つ。

こうして敵をある程度減らしてから駅ホームに突入した。


……


結論から言うと内部は荒らされていた。俺以外の連中が漁ったのだろう。実に残念だった。だがホームには生活の跡がある事から、間違い無くこの駅ホームで生活基盤が出来ていた。そして、そんな中でも派閥みたいなのが有るみたいだった。武器店を見つけた。店と言うより屋台だがな。そして白骨死体に荒らされた屋台。一応探してみるが銃も弾もない。ただ、スペアパーツは豊富にあったので全部貰う。


「こう言う店でもカウンター下に武器がある…筈…ん?マジで?」


適当に言ってみたが有ったよ。


モスバーグM500

装弾数5発

12ゲージ弾使用


「カウンター下に武器があるのは武器屋の嗜みなのかな?」


但し弾は装弾済みの5発のみだった。出口に向かうが途中で塞がっており出れそうに無い。そして先に進む道はある。


「行きたくねえな…ん?管理通路?」


僅かな望みに賭けて管理通路を歩く。中にはグールが居たがUMPで仕留める。そして見つけた。


「有った…マンホール」


梯子を登りきりマンホールを持ち上げる。しかし、開かない。


「そりゃそうだよな。土が被ってるだろうし」


なら如何する?考える。そして思いついた。


「マンホールが開かないなら、マンホールを壊せば良いじゃない!そうすれば後はスコップやらで掘れば良いし!」


工具からガムテープを取り出す。手榴弾をマンホールの蓋に取り付ける。そしてガムテープでしっかり固定してピンを外す。そして急いで降りて離れる。すると爆発と共にマンホールの蓋が落ちてきた。落ちたマンホールの音が辺りに響き渡る。俺は慌ててマンホールを踏みつける。


「爆発音よりマンホールの方が煩いわ!敵を惹きつけたら如何すんだよ!」


俺は急いでスコップを使い穴を掘る。そして、遂に光が見えた。


「クロ!光だ!やったぞ!脱出出来るぞ!」


「プキャ!プキャ!」


俺は遂に地下鉄から脱出したのだった。


……


(しかし、此処は何処だ?何処かの床下だと思うんだが…)


取り敢えず光のある方に行くが鉄格子で塞がれてた。


「何でやねん!落ち着け…そうだ!床下なら床下に通じる蓋がある筈だ!」


俺は周りを見渡す。そして見つけた。


「彼処から脱出だ!そしてこの事をギルドに報告して土魔法が使える奴に穴を埋めて貰えば完璧だ!」


そして蓋を開ける。


「よし!脱出出来た…後はギルドに…報告だ?」


俺は立ち上がり周りを見渡す。そこはギルドの様な場所だった。中は広々としており、簡素な作りの印象がある。だが、壁には冒険者ギルドのシンボルマークがあり、更に受付嬢が居て冒険者みたいな人達が列を作っている。時間を確認してみると朝7時を指していた。


そして徐々に静かになる喧騒。誰もが俺を見ている。


「えと…あ、後から来ます」パタン


俺は静かに元に戻ったのだった。


……


あの後ギルドの男性職員が来て事情を聞いてくれる事になった。


「それで、君はシュウ・コートニーね。冒険者Dランクになりたてと」


「はい。取り敢えず土魔法使える人呼んで穴埋めて貰っても良いですか?」


「穴?床下からギルドに侵入した穴をか?」


「そうです。地下鉄から来たので穴を埋め「ブフウウ!」うわ!汚!」


職員の人がお茶を吹いた。止めろよな!


「ゴホッ!ゴホ…今、地下鉄…アンダーグランドの事を言ったのか?」


その質問に頷く。


「少し待ってろ」


足早に席を外す職員。


「所でクロ。お前大きくなったな。然も何か真っ黒になったし」


「プキュ?」


如何やら本人は気付いてない様だ。暫くクロと戯れてると戻って来た。


「ギルドマスター、この少年です」


「ほう、君がアンダーグランドの入り口を見つけたのかな?」


そこには壮年の男性が居た。しかもギルドマスターかよ!


「は、はい!そうです!な、何か問題でも?」


「いや、責めてるわけではない。兎に角楽にしなさい。そう言えば名乗って無かったな。私はメイフィス冒険者ギルド支店のギルドマスターをやっているサイラスと言う」


「えっと、Dランクのシュウ・コートニーです」


取り敢えず自己紹介をする。


「さて、君が見つけたあのアンダーグランドは如何なってるのか教えてくれるかな?」


「化け物が一杯て事かな?後は銃が多少落ちてたぐらいかな?」


「他は?」


「うーん、後はまだ探索して無い路線が有りますね」


その瞬間サイラスの目が見開く。


「コートニー君。この事は他言無用でお願いするよ。それから君が見つけたアンダーグランドに関しては此方が買い取ろう」


そう言って鈴を鳴らす。暫くするとお金の入った袋を持って来た。


「金貨500枚用意した。この金額は口止め料も含まれている」


有無を言わせない声だった。


「もう一声いけます?」


ダメ元で聞いてみる。


「…金貨600。それ以上は欲張るな」


「分かりました」


マジかよ!ダメ元で言ってみるものだ。この後、何処から侵入したか教えて中の化け物についても説明する。終始聴き続けて居たサイラスは、最終的に顰め面になってしまった。


「君の貴重な意見助かるよ。だが、先程も言った通り他言無用だと言う事を忘れない様に」


「分かりました。それでは失礼します」


俺は素直に引き下がった。後から知った事だが、アンダーグランドには銃は勿論の事ロストテクノロジーがあると言われてる。要はギルドカードに使われてるシステムの事だ。ギャンブル要素が含まれてるが、それでも探す価値は十二分にあると言われてるぐらいだ。だがアンダーグランドへの入り口は見つけ難いし、見つけても大抵欲張る奴は報告せずにアンダーグランドの奥へ探して命を落とす。

そして、敵性勢力への侵入通路か逃走通路にもなる時もある。今回は逃走通路にもなる訳だからその付加価値も付いた形になる。


因みにこの事を知った俺はこう思った。


彼処はそんな夢のある場所じゃ無いんだけどな


……と。


小話


「うーん!地下鉄の空気は淀んでたからな!」


ガスマスクを取り外し息を吸う。


「…うん!煙臭い!」


此処は工業都市メイフィス。つまり朝から火を使う仕事が多いのだ!


もう一つ小話


「おい…見たかよ。生首(クロ)を頭に乗せてたぜ?」


「ああ、正気じゃねえよアイツ。しかも生首(クロ)に話し掛けてたぜ?」


「ある意味気の毒だなアイツは」


ザワ…ザワ…


シュウは危険人物としてメイフィスの冒険者達の間に広がった。

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