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3月17日、一寸先は闇
「さっちゃん、一寸先は闇って知ってる?」
「ああ、未来のことはわからないって意味だろ?」
「まさか教室の鍵が壊れて開かないなんてね。ねえなっちゃん」
「そうだね」
「夏実。人と話すときくらいノートから顔上げろ」
「いいよさっちゃん。ところでなっちゃんって私たちとは普通に話せるね」
「大勢の前で話すのが苦手だね。目の前が真っ白になるみたいで」
「一寸先は霧ってことだね!」
「つまらん。ドヤ顔すんな」
「さっちゃん厳しい!」
次回「猿も木から落ちる」