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3月14日、雪と墨
「さっちゃんは日曜日何してた?」
「朝から晩まで布団で瞑想してたが、それがどうした」
「私は弟とドラゴン退治したんだ」
「ほう。遊園地にでも行ったのか。私とは雪と墨ほどの違いだな」
「なにそれ?」
「全然違うことの喩えだ。月とすっぽんとか聞いたことあるだろ?」
「あー、記憶にはないかな」
「そうか。私は智花に弟がいた記憶がないな」
「私にもないよ」
「じゃあ誰なんだそいつは」
「誰かわかんないうちに目が覚めちゃった」
「結局寝てたんじゃないか」
次回「身から出た錆」