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性癖全開!キャンティマロン~◎セイシをかけて、勝手に戦え!◎~  作者: 石鬼 輪たつ
第2章 VS.マ・ラ 御露出町・ぷるくら動物園編
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第25話  結局、一巡

「トリニティ様、吾々(われわれ)足跡そくせきをたどっていただき、まことにありがとうございます」



 後継生物たちの「舟」の中。

 アルウゥス色のきょとうの足元にて。


 すべてをさらけ出した巨大()改造かいぞうヘビの()()()()()が、礼をべる。



「テラ・ケル。最後っつったけど、もう1つだけきたい。お前はまだ、後継生物こうけいせいぶつの『()()』を作るっていうのは、あきらめていないのか?」


「もちろん。そしてトリニティ様や地球人が、吾々(われわれ)の移住をのぞまないことも、承知しております」



 テラ・ケルは謙虚けんきょな返事をする。


 トリニティは静かにうなずく。



「ですから私は、マ・ラをらえたあかつきには、後継生物を連れて新たな()()()()()()()に出るつもりです。ついでに、例えば地球の生き物や遺伝子いでんしを少し、仲間に加えさせていただければ……」


「出て行くぶんには好きにすればいい。けど、地球の生き物を仲間に、ってのはもうかなりの数そうしてるだろ。何なら、俺には地球(さん)の後継生物のほうが()()ように見えたぞ?」



 トリニティの言葉は、流れる「舟」の景色の中で収容された後継生物についてのもの。


 彼には、他惑星から来た後継生物の数より、「()()()()()()()()」の数がまさっていると感じられた。


 事実であれば、テラ・ケルの発言とどこかチグハグに感じることはおかしくないだろう。



「マ・ラは配下に命じて、繁殖はんしょく欲を発散するものを連れてくることがあるようです。吾々(われわれ)の想像以上に、精力せいりょく的に後継生物をやしているということでしょう……」


「ハハッ、てっきり()()()()()()()かと思った。違うようで何よりだ」



 トリニティの長い「舟」の旅は、時ににぎやかに、時に沈鬱ちんうつに、理解というきしを目指した。


 岸にはおおいなる敵がいるはずだった。


 しかし、こころづよい新たな仲間(?)と出会うことができた。



 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※



 トリニティとアルウゥスとマジモス、他2人は「ふね」をりた。


 再度、場所はぷるくら動物園管理棟(かんりとう)


 部屋の時計は19時を回っている。

 1時間ほど旅をしていた。



「ああ、どっと疲れた……今日の話、あと何日(おぼ)えていられっかな……」


「いいえ。忘れてしまっても、構いませんよ」



 テラ・ケルが柔和にゅうわな声質でトリニティへ告げる。

 いつの間にか、身長2.5メートルの人間のコスプレに戻っている。



「ここまで色々と話してきましたが、複雑なのは見かけだけ。すべては『マ・ラを捕獲ほかくする』ことで解決するのです! はじめから、その目的は変わっておりません」


「いや、元はと言えば、複雑にしたの後継生物(お前ら)だろ」



 トリニティの一言。


 後継生物たちは返す言葉を失い、なさけないとわかりながら沈黙へ逃避とうひした。



「もう俺(かえ)るわ……」


「あ、あぁあ! じゃあ『穴』を出すネ、ちょっと待って――」


「いや。お前のマジカルパウアーは、後継生物の移動だけに使え。俺たちは自分の足で歩く」



 マジカルパウアーでワームホールを作ろうとしたペルウィアを、トリニティは強い口調で制止する。


 ペルウィアはセリフを用いず、ただ理解不能を顔面にりつけ、トリニティを睥睨へいげいした。



「いいか……アルウゥスは戦闘、テラ・ケルは後継生物を管理するために能力が必要だ。対してペルウィア、その『穴』ってのはどうしても使わなきゃいけないもんじゃねえ。移動がラクだって理由だけで使えば、そりゃ町であばれてる連中と一緒だ。わかるだろ?」


「あっそぉ! いいヨ、好きにすれば。自分の足で帰るといいサ。もう今日のバスないけどネ!」


「はあッ?」



 ペルウィアの発言におどろき、トリニティはとっさにスマホを取り出す。


 御露出おつゆで町から双成そうせい町の自宅までの、帰宅ルートを検索する。

 市営バスの便があれば30分程度で帰ることができる。


 ……はずだが、ネットは、次に来るバスが()()()()便()だとトリニティへ教えた。



「19時でバスがないって、どんだけ田舎いなかなんだよ……」


「えっと、今日は、ここに泊まっていこうよ? 寝るところもあるし。ボクもそうするから」



 アルウゥスが気をつかって、トリニティに優しい言葉をかける。



「おたかくとまって、結局ヤドカリなんてお笑いネ! あと、誰も言わなかったケド、あんた半端はんぱなくさかなくさいから! これだから人間は! 寝るなら外、一夜いちやししか許さないからネ」



 日中、魚屋のアルバイトで汗をかき魚介ぎょかいの香りを一身に浴びたトリニティ。

 体臭をペルウィアに非難ひなんされると何も反論できなくなる。


 すると、またもやアルウゥスが口をはさむ。



「お風呂ッ! ここからすぐ近くに、温泉おんせんがあるんだ! 一緒に行こう!」



 ペルウィアの暴言ぼうげんが止まらなくなる前にと、アルウゥスはトリニティを屋外へ連れ出した。

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