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6/7

5日目でございますわよ

8/8 17時過ぎ

今夜のおかずはサンマ?豚肉の生姜焼き?

いいえ、豆腐で作ったハンバーグです。しかし、完全に失敗し、離乳食のようにドロドロな食物が出来上がった。味は普通においしかったので、配合を変えれば、離乳食などにも用いることが出来そうである。どうかしら奥様。

参考までに、用いた食材は、大豆を粉々にして四角く固めた素材と、細切れにしたジョールベーコンと細切れにした玉ねぎ、そしてウーシの乳からできる熱すると伸びる素材である。

今夜は、遺物は夕食の時に頂いた。

そして今夜は、いつもと違った風呂であった。先日も書いたが、アシダカ軍曹が、この風呂場のどこかを巡回中なのである。外に通ずる扉は開けているので、おそらくはもう外に出ているのであろうが、どこかの下に隠れている可能性も高い。

慣れていない人では発狂もののサイズの蜘蛛であるため、まるで異世界の生物だと感じるが、これは全国どこにでもいる。

洗濯物を取り込み、床につく。

昨日と同様に、また定期的な家鳴りが聞こえてきたので、また洗濯物から水漏れか!?と思ったが、電気をつけて確認をしても、何事も無かった。電気を消して再び眠ろうとすると、その等間隔の音は鳴りやんでいた。

素の怪奇現象はやめてください。私は普通にビビりなのだ。


8/9 7:00改め7:17

おはよう、そしておはよう。

6:30に起きようと息巻いて、目覚ましに使っている音楽を丸々一曲聞き終えたが、それでも、電気をつけていなかったために7:00となっていた。

寝坊防止で7:00にかけていた目覚ましの、スヌーズ機能のおかげで、なんとか助かった。

バナナとオレンジ、ブドウ味のゼリーを、お茶と共に嗜む。その後飲み忘れていたことを思い出し、カモミールティーもいただく。

昨日まで朝食に食べていたヨーグルトは、4つパックであったので、もうない。

現場へと行くと、早速ウーシが一頭移動されていた。この個体は、下痢をしているために獣医師に見せるのだそうだ。何事も無ければいいが…。

さて今日の作業は、いつも通り、飼料の箒かけと飼料の混ぜ、そして、ついにラストとなった勇モーションタグの取り付けである。

これで、4日目となった勇モーションタグの取り付けであるが、ウーシの捕縛率が上がるとともに、肉体の崩壊が顕著となってくる。

私の『対岸の火事理論』では、鼻輪を掴むことが最初の段階であり、なおかつ私は素手で捕縛を行っているので、手が痛い。指には、内出血の後が残っている。

そしてこれを書いている今、わき腹が痛い。正確には、わきとわき腹の間の辺りであろうか。

今日の『対岸の火事理論』では、もう慣れてあらかた捕縛することが可能となってきたし、なおかつ自発的に英雄のサポートもするような立ち回りを行った。

英雄が捕縛したウーシの縄を受け取り、それを括り付ける。縄がなくなってきたら解く役に回る。休憩がてら、時折2区画先のウーシの一部を捕縛する。英雄が捕縛して括り付けようとしているウーシを後ろから追い立てる。

しかし、ここまで来て、ほとんど区画内に入ることがなくなってしまった。昨日の床材ふみふみ事件が、かなり聞いている。入ると長靴が脱げる、ぴえん。


時は昼休憩。 12:15

午前中は、勇モーションタグ取り付けの作業で終わった。あと数区画で終わる所まで行っているらしい。

ああ、指が痛い。

さて、今日も今日とて、高校野球を眺めようではないか。今回の試合は、なかなかに白熱した戦いであり、最後の最後で良い追い上げを見せてくれた。結果は負けてしまっていたが、私と、共に弁当を食べている英雄は、少し前のめりになって、食い入るようにテレビジョーンを見ていた。

少し休憩時間を超えたが、まあ、誤差…。だと思うことにしよう。

午後からは、勇モーションタグの取り付けである。残りの6区画程度の捕縛を終えた。

これにて、4日間に及んだ勇モーションタグの取り付けが終了した。長かった…。

これまでの3日間は、午後は勇モーションタグを取り付けるともう16時になり、その後は休憩して飼料をかき混ぜて終了となっていたが、今日は、14時頃にはもう勇モーションタグの取り付けが終わっていた。

その後何をしたかというと、飼料のかき混ぜはもちろんのこと、治療が必要な個体の治療を少しやらせてもらった。治療と言っても、ビタミンが不足している個体にビタミンをあげ、菌による化膿によって膿が溜まりこぶになっていた個体のこぶが潰れたので、ポピドンヨードやフェノール系の消毒薬を用いて傷の消毒をした程度である。

ペニシリンの注射もあったが、それは、慣れている人がやった方がいいので、英雄が注射を施した。

ペニシリンの入っている瓶は、上部がゴムになっていて、注射針で刺して吸い取るのだなぁと実感したものである。

はあ、ウーシの捕縛だけで、非常に疲れるし、肉体がボロボロになる。これに加えて、英雄たちは通常の業務も行っているのだから、凄まじいなと思う。

飼料のかき混ぜをやっていても、ああ鳥が鳴いているなぁとしか考えられなかった。

初日はある程度の業務を見て回って少し体験して、二日目からは通常業務に勇モーションタグの取り付けが始まったので、通常の業務を全てこなすとどのくらいの疲労があるのか図りかねている。

しかし、決して楽ではないはずなので、勇モーションタグの取り付けと並行して行うのはどのようなレベルの技量があるのやら…。英雄が英雄たる所以を垣間見た気がする。


気疲れやらなんやらで、文章力も低下中である。

まあ、日記にそれほどの文章力は求められてはいないので、これで良しとしよう。

宿舎に戻ると、なにやら重役らしき人が事務の方にいらっしゃったが、よく考えたら、この牧場の社長や副社長などにご挨拶をしていないことを思い出した。さらには、色々と面倒を見てくださっている事務の方も、下手すりゃ事務長さんとかの可能性がある。

本来なら、牧場での業務を終えた後に、事務の方で「終わりました、お疲れ様です」などとでも一言あった方がいいのであろうか。次の世代へと伝えておこう。

飯食って風呂入ってこの文章を書いております。

明日はどのような業務が待っているのでしょうか。この疲弊した体で、どこまでいけるのでしょうか。

それでは、おやすみ


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