続・異世界で寿司職人を育てる!
そもそも人間だって魔物化すれば悪人もいるし、ボクの召喚した魔物以外にも人間と友好的な魔物は存在する。
だから人間に害を及ぼさない限り魔物も人間も共存出来てたが、最近オルブライトでは人間と魔物の間で小競り合いが起きている・・・それは後の世で「寿司戦争」と呼ばれた・・・言ってて恥ずかしい!
要は友好的な魔物がボクが広めた鮨に感化され寿司だけで無くアラユル食文化を取り込み始めたのだが、それを自慢と言うか取り込んだ自分の文化として評価を受けたがっているのだ!
「骨しか無い私たちスケルトンの手で寿司は握れません!だから器にシャリを敷き詰めてブツ切りにしたネタを・・・・・」
「どうせなら錦糸卵と刻み海苔も・・・これって日本じゃ❝ちらし寿司❞と言うんだ」
するとボクの料理人であるスケルトンのスケさんが悔しそうに、
「これって有ったんですか?悔しい、タカミザワ様に自慢出来ると思ってたのに・・・・・」
いや自分で考え造り出しただけで大したモノだと思うよ?
「おれ達ごぶりんハ手先ガ器用ダガ身体小サイ、ダカラ丸クテ小サイ寿司ヲ沢山作ッタ・・・コレヲ❝じぇむ寿司❞ト名付ケテ・・・・・」
「うん日本じゃ❝てまり寿司❞とか❝小手鞠寿司❞と言って・・・・・」
「しくしく・・・何日モ寝無イデ考エタノニ・・・・・」
ごめんね・・・ゴブリン族の寿司職人を泣かせちゃった!
「やっぱ海鮮も良いが御馳走は肉だっ!握ったシャリを豚バラ肉で巻いてフライパンでジックリ焼き、塩コショウか甘辛醤油ダレを付けて・・・シャリが肉汁吸って最高だぞ!」
「それ・・・チャンとした豚肉だよな?自分の一族の肉使ったり・・・・・」
するとオークの寿司職人が、
「人間だって猿は食べても人は食べ無いでしょ普通はっ!」
と怒られる!
イヤイヤ猿は食べない・・・と言うより近い種を食べる事に禁忌感じてるんじゃ無く食材としてみたコト無かっただけだと思うけど、やっぱり姿が似過ぎていると食べ難いよね?
「それにコレは肉巻きオムスビじゃ無いかな?と言うより肉巻きオムスビはすでにコッチでも販売してるし、中が酢飯なだけじゃん!」
「ぎくぅ・・・でも中が酢飯だから寿司で良いじゃん!」
「イヤ悪いとは言って無いけど・・・・・」
どうも某コミック化やアニメ化それにゲーム化もされた❝な〇う系❞小説の大作の影響で、オークは共食いするイメージが付いてる・・・作中でオークは共食いしてたからなぁ、そのイメージが有るんだ♪
ボクもブクマしてたけどアニメの続きが見たかったし外伝マダ出続けてるみたいだし、と思ったらアッチに干渉は出来無いけど神様にタブレット使える様にして貰ったんだ!
そう言えばスマホで無双する小説も有ったな・・・後で読もうっと♪
「おれ達オーガは手が大きいし食う量も多い・・・だから俺たちが作ると・・・・」
「これこそオニギリにネタが乗ってるだけだ!」
「なんだと?」
「やるか?」
オーガとオークが喧嘩始めそうになったので睨んで止める・・・ボクを怒らせるとモ〇ル〇ーツ召喚されて踏み潰されるからねw
「いやでもコレ一番味は美味しいですよ?タカミザワ様とウチの料理長だった親方の握ってる寿司と同じくらいに・・・・・」
とリディアが言うと、
「・・・嬉しい♪」
ゴツい鬼どものクセに何か可愛いんだよな・・・オーガ族って♪
「ソンナ事ヨリ、オレ達ガ散々考エ抜イタ寿司ガたかみざわ様ノ世界ニハ既ニアッタダナンテ・・・・・」
「日本・・・恐るべし」
イヤ寿司(握り寿司の事ね)の歴史が何年あると思ってるんだ!
確かに江戸後期にファーストフードとして作られた新参者だからって、100年や200年の歴史あるんだよ?
お前ら寿司握り始めてマダ一月も立って無いよね?
何に一応カタチに成ってるだけでも怖いんですけど!
「コウシチャ居ラレナイ!」
「もっと修行せねば・・・・・」
この世界の寿司が今後どう発展するか、考えると結構怖いかも知れない・・・・・