閑話No.1 2025年スポットライブ1期生お正月配信・1日目
あけましておめでとうございます。
ということで2025年お正月配信。つまりは本編の時系列から2年前の出来事になります。
当然ながらななみちゃんはデビューしてません。
なので本気で本編と無関係になります。
……シリアスっぽい雰囲気にもう耐えられなかった…
───2025年1月1日午前8時。
ボク達は例年通りスポットライブの事務所に集まって配信をつけていた。
『やっほー!みんな、今日も来てくれてありがとう!』
コメント:
:姫!
:きちゃ!!
:来たぁ!
:キターーーー!!
:キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!
:待ってた!!待ってたよ!!
:0時から待ってた!!
『待って待って0時から待ってた人、待ちすぎ!!8時間だよ!?』
「まぁそれだけ自分達を待ってくれてる人が多いってことですね、お姫様?」
『うー…それはそれで申し訳ない気がするけどね…ちゃんと家族の時間大切にするんだよ…?』
コメント:
:はーい!
:大丈夫、家族全員で見てるから
:家族全員で配信待ってたから大丈夫よ
:シン様も来たぁぁ!!
:あとマナちゃんとヨウちゃん…
「私たちもいるよー!」
「遅刻してませんから…」
『……それじゃ、そろそろ本格的に始めよっか。』
そうボクが言うとみんながうなずく。
『みんな、おはよ!スポットライブ1期生、“姫川ユウ”だよ!』
「おはようございます。スポットライブ1期生、“鳴皇シンシ”です。」
「お、おはよ!スポットライブ1期生、“怨狐ヨウ”です!」
「皆さんおはようございます。スポットライブ1期生、“彩吹マナ”です。」
『…四人揃って!!』
「「「“リーダーズ”!!」」」
コメント:
:リーダーズ!!
:リーダーズ!!
:リーダーズ!!
『あはは、みんなリーダーズコールありがと!…それじゃあタイトルコール、いくよー!』
「うぅ…毎年この瞬間は緊張するー…」
『がんばろ、ヨウちゃん!』
でも実際、毎年やってても慣れないよね、これ…
「───2025年!」
「スポットライブ恒例お正月企画!!」
「第9回スポットライブ一期生による三が日連続配信です!!!」
…毎回思うけどこれなんかいい呼び名なかったのかなぁ……まぁ、いっか。
『……と、いうわけで!───せーのっ!』
「「「『新年、あけましておめでとうございます!!』」」」
「それから…?」
「「「『今年も一年、よろしくお願いします!!』」」」
コメント:
:あけましておめでとー!!
:あけましておめでとうございますー!!
:あけおめー!!
:今年もよろしくー!!
:今年も一年お願いしますっ!
新刊落とした神官 @真島神官
お年玉じゃおらぁ!!
\50000
締切間近の神官 @神官少女
お年玉ー!!
\50000
夢ノ遣ヒ
お年玉だよみんなー!
\50000
業の使い
お年玉を受け取り給えー!
\50000
お姫様大好きメイド
今年もかわいい姿を見せてくださーい!
\50000
白い狐火
みんな今日もかわいいよー!!
\50000
:早い早い
:早いなぁ
:初投早し
:なんか新刊落としたやつおらん?
:草
:スパチャ時氏名指定で遊んでおる…
『わ、わ、わぁっ!?ちょっとみんな!?』
「いつもですけどお年玉と称した投げ銭を投げるのが皆さん早いんですよ…」
「毎年恒例ですよね、コレ…」
「出演者全員で分配されるんだけどね、公式配信だから。」
「逆にこの配信が終わった後個人で配信する人は配信するしここで投げさせておいた方が比較的安全って線もあるけど…」
「……まぁねぇ。」
『というか早すぎるし、いつも高額なんだよ!!もう!!みんな自分の子供とかの分もちゃんと考えてるんだよね!?』
コメント:
:おん
:考えてあるよ
:ちゃんと考えてるよ
:あと姫は基本三が日は個人配信しないからここで投げるしかないんよ
:というかリーダーズは割と三が日に個人配信はせんよね
:ねー
『それならいいんだけどさ…』
「逆に個人配信すると何の遠慮もなく投げられそうで怖いというか……」
「家族との時間大切にしてあげたいというか……」
「…まぁ、それぞれ思うところはあるんだよ?」
『ねー。』
コメント:
:ちゃんと家族大切にしてるからなぁ、リーダーズの皆は。
:やね
:それはそれとしてそろそろ恒例のやつお願いします
『あ、うん。えっと……スタッフさん、いつものお願いしまーす!』
「はーい!」
ボクがそう言うと、スタッフさんの手によってカメラと重箱が運ばれてくる。
えーと、カメラを起動して……と。
『それじゃ、みんな座って座って?』
「はーい。」
「はいっ」
『素直でよろしい。』
「いつもこの瞬間はわくわくしますよね。」
コメント:
:それ
:それな
:シン様の言う通り
:いっつもこの瞬間はわくわくするんや
:お、重箱と……姫の手が見えた
:……いつも思うけどホントに姫って男性?指細すぎんか??
:確かに
:女性って言われても信じそうよね
『ボクは男だよ?』
「ホントに男性だからね、姫。すっごく高身長だし。」
「姫……身長伸びてないよね?」
『ないよ?ボク27だからもう成長しないし…』
「元の身長がかなり高いですけどね。それはさておき…」
『ん、それでは御開帳~。』
そう言ってボクは重箱の蓋を開ける。
コメント:
:おわぁ
:うわぁ…!
:いつ見てもすげぇわ
:どう見てもおせちだわ
:いやまぁおせちだけど
:お店で作ってるおせちにしか見えん
:でもこれ姫の手作りなんだよなぁ……
「姫の手作り料理が食べられる自分達は幸せ者ですよ、ホント…」
「ね。」
『あ、今年も各家庭に合わせたおせち作ってあるから持って帰ってね?』
「……そこまでやってくれるのホント…」
「ちゃんと各家庭の要望に合わせて作ってくれてるあたりホントすごいですよね、姫って…」
「11月には各家庭の要望聞いて、計画練りながら配信して……で、最終的に大晦日までにここと自分の家庭とゲストの家庭含めた6種類作り上げるんだよね……」
コメント:
:改めてやってることがやばいよなぁ、姫って
:奥さんのあかりんさんも手伝ってるんだろうけどだからって重箱6セット分を手作りするのは途轍もない労力でしょ
:メイドよりメイドしてませんか姫
:姫って奉仕気質というかなんというか……
:なんていうか尽くしたがり?
:誰かに尽くすことが大好きというか…ねぇ?
:“姫”という名称が微妙に似合わん性格してるよね
:だがそれがいい
:ね
:それが姫の良さよ
:そういう姫君もいてよかろう
『えっと、褒めてくれてありがとね…?』
「ウッ」
「…あ、シンシ君が尊さで死んだ…」
「ホント、シンシ君て姫のこと大好きだよね…」
『あ、あはは……』
コメント:
:
:
:ウッ
:こっちも何人か被害者出てます
:実はこっちも無被害というわけじゃないっていうね
:シン様って初手で姫に告白したくらいには姫のこと好きだからなぁ…
:一目惚れで速攻告白するのなんて少女漫画でもそこまで見なくね…?
:あれリアタイしててびっくりしたわ
:あれって確かリーダーズの初顔合わせなんだもんね?
:顔合わせって言ってもリアルじゃなくてVモデル同士だけどね
:なお姫は同性だったという事実
:かつ相手既婚者…というか当時恋人持ち
:シン様…強く生きて
『えっと、これ以上掘り返すのやめてあげよ…?ね?』
「その優しさも男女問わず好かれる要因の一つですよね、姫って…」
「好きって言われてもあかりんさん以外に靡かないけど。」
『同性だとしても好きって言われるのは嬉しいからそれはいいんだけどね。』
「…まぁ気持ちはわからなくもない」
「ですね。」
『とりあえずシンシくんは起きよっか……えいっ』
「はうっ」
コメント:
:なんで気付けできるんだろうなぁ
:姫の謎
:やっぱ姫は謎が多い
:お姫様だからかね
:かねぇ
:国の秘密を握ってるから……?
『国の秘密なんて握ってないよ?一般人だし。』
「「「ダウト」」」
『えぇ……』
コメント:
:草
:いや草
:草www
:即否定喰らっててワロタ
:総否定されてて笑う
:…そういや姫、今回のゲストはどなたでございやしょう?
『あ、そうだった!えっと、今回のゲストはね……どーぞ!』
「ユウさん、まさかですけど忘れてました?」
『若干ね…』
コメント:
:ん?
:この声……
:この声って確か…
「ええと…ご視聴の皆様、あけましておめでとうございます。スポットライブ0期生、“演珠堂ヒカル”です。」
コメント:
:社長やんけ
:あ、やっぱり社長だ
:社長やんけ!?
:そういやこの箱、社長と副社長もVtuberとして所属してるんだっけ…
:0期生として所属してるんよな、社長と副社長…
:ちなみにVtuberとして来てるときに社長・副社長を本名で呼ぶのはマナー違反なんで気をつけぇよ
:スポットライブ公式サイトやチャンネル概要欄には本名載ってるけどVtuberとして配信してるときに本名で呼ぶのはルール違反というかなんというか
:社長・副社長呼びは特に問題ないんだけどね
『…まぁ、社長だね。ねぇ、ゲストになるって聞いた時から思ってたんだけど出てくるの来年の方がよかったんじゃないの…?』
「来年は第10回ですから節目みたいな感じでよかったかもですよね…」
「何も言いませんでしたけどリーダーズ全員首を傾げてましたし…」
「一説では出てくるタイミングを間違ったのかと言われてたけど…」
「……あ、あの、そろそろおせち食べませんか?ね?」
「「「『逃げた…』」」」
コメント:
:逃げた
:逃げたぞ
:逃げたな
:逃げたね
:逃げましたな
:露骨に話そらしたもんなぁ
:これマジで間違えた説
:それでいいんか社長
『…ま、いっか。ほら、ヒカルさんも席について?』
「あ、はい。」
ボクの言葉で社長が席に着く。
『…それでは皆さん』
「「「「いただきます」」」」
『反応はっや』
コメント:
:はっや
:はっやwww
:姫が言い切ったかどうかだぞ
:まぁそれだけ楽しみにしてたんでしょう
:まぁねぇ
:毎年の楽しみになってるだろうからね
:姫の手料理食べてみたいわぁ…
『…楽しみにしてくれてるのはボクとしては嬉しいからいいんだけどね。まいっか、ボクもいただきます。』
そう言ってボクもおせちを食べ始める。
『一応例年通りだけどお知らせね?まず、1日目はおせちを食べながら雑談をするのみになるよ。2日目は仮想世界の初詣。3日目には仮想世界で御前試合。実質現実世界が映るのは1日目だけなんだよね。』
「…そうですね」
『…待って、シンシくんどうしたの?』
なんか元気がないような…
「もう…ホント好きです姫、結婚してください…」
『いや無理だって。ボク結婚してるんだから。』
「がふっ…」
「「「…例年通りだなぁ」」」
『これ例年通りなんだけどさ…懲りないよね…』
コメント:
:いつも通りでした
:いつもどおりでした
:シン様はいつもどおりでした…
:もうなんか例年のネタになっちゃってるよね、コレ
:ねー
:実際姫の左手薬指に結婚指輪映ってるからマジで結婚してるのよな、姫…
「でも実際、姫って妻としては完璧の域じゃない?」
「あ、わかる……人妻としてちょっと自信なくしそうなくらいには…」
『えぇ…?……ボクなんかよりもお義兄ちゃんの方がすごいんだよ?というか、お義兄ちゃんにいろいろ教わって今のボクがある感じだし…』
コメント:
:お兄ちゃん…
:お兄ちゃん呼びに癒される…
:お兄ちゃん、じゃなくてお義兄ちゃんだっけ?確かお姉さんの旦那さんなんだっけか
:姫曰く今の姫の完全上位互換、って言ってたっけ
:マジでどんな人なのか気にはなるけどね
:姫でもかなり高スペックなんだからお義兄さんがどれだけ高スペックなのか…
:いつかお義兄さんに会えたりするのかね
『ボクなんてまだまだお義兄ちゃんには届かないよ…なんというかいる領域が違う気がするし。』
「そこまでなんですね…」
『うん。それで、お義兄ちゃんに会えるのかだっけ?』
ん-…
『どうだろう…?何かきっかけがあれば活動者になるとかありえそうだけど……』
「そうなんですね?」
『うん。お姉ちゃんは実際に活動者だし、そこから活動者の道が開かれる……とかあるのかな?』
「そういえばお姉さんは活動者なんだっけ……私達も名前は知らないけど…」
『言わないからね?お姉ちゃんに迷惑かけちゃうかもだから。』
コメント:
:うん……まぁ
:対応としては間違ってないよね
:有名の度合いが姫と違う可能性があるからその差で迷惑かかる可能性あるし
:有名になりたいって思ってる人だけじゃないからなぁ、この世界
:それはそれとして気にはなるんだけど……
:特定しようにも特定材料が足りないんよなぁ…
:まぁ特定するつもりも意味もないけど
:んね
『特定するにしても難しいんじゃないかな…』
「ちなみに自分は当然ながら知ってますけどお会いしたことはありませんね。」
コメント:
:そら社長は知ってるでしょ
:社長は知ってるでしょうよ…
:…でも会ったことはないんやね
:確かに
:家庭訪問とかなかったん?
『家庭訪問というか雇用契約説明みたいなのはあったんだけど、その時にお姉ちゃんはいなかったね。』
「私達デビュー当時まだ学生だったからね…」
「自分も大学生ですね……」
デビュー当時はボクが19歳、ヨウちゃんが15歳、マナちゃんが17歳で…シンシ君が20歳だもんね。
「デビュー1年前くらいに皆さんに声をかけてましたけど…その頃にはユウさんのお姉さんはいませんでしたよね。」
『うん。お義兄ちゃんと結婚して別の家に引っ越したから……別に仲が悪いとかじゃなくて今でも普通に娘ちゃんとお義兄ちゃん連れて帰ってくるんだけどね。』
「そうなんですね。…いつかお会いできたらいいものですが。」
『お姉ちゃん達次第だよ、それは。』
「…ですね。」
コメント:
:そのお姉さんの娘さんも可愛い子なんだろうなぁ
:ね
:てか、姫達リーダーズが社長からのスカウトだってことは知ってたけどスカウト…というか雇用されたのって親分が現れる前なんだ?
:あ、確かに
:言われてみれば
:ってことは最初はVtuberになる予定じゃなかったってこと?
「あれ?それ自分達言いませんでしたっけ?」
「…言ってないかも?」
『元々はYourtuberになりませんか、っていうお誘いだったんだよ?そのあとヒカルさんが方向性に悩んでる間に彼女が現れて……これだ、ってなって僕達のVtuber化が決定したんだよ。』
「もともと演劇とか声劇……声優って言った方がいいかな、リーダーズはそういうのをやってた人ばかりで集められてるから何かキャラクターの仮面を被って動くっていうのは十八番みたいなものだったんだよね。」
『ね。』
コメント:
:ほへー…
:初めて聞いたかも
:…あれ?そうなるとリーダーズの素ってどんなんなん?
:いわれてみれば確かに
:…触れてはいけない部分かもしれない
:かもしれない…
『素に触れて失望しても知らないよ?』
「…とはいっても素3演7みたいな配分ですけどね、実際。」
「ね。姫が一番演技の配分高いんじゃない?」
『そうかな…そうかも…』
「自分で納得しちゃった…」
コメント:
:自分で納得しちゃったよ
:自分で納得しちゃったや
:自分で納得しちゃったねぇ
まぁ自己暗示使ってる時点でかなり演技配分高くなる気がするし…
それからしばらくいろいろと話しながら食べ進めて……しばらくしてふと気になったことを口にする。
『……そういえばさ、視聴者の数がすごいことになってるんだけど……』
「あ、言われてみれば」
「確かに…1億ってどういうことです?」
いつもの配信こんな感じじゃないはずなんだけど…?
コメント:
:そりゃこれ地上波で放送されてますもん
:テレビでこの配信放送されてますもん、当然と言えば当然かと
:んね
『…待って?どういうこと??』
「え?この配信地上波流れてるんです?」
「私達何も聞いてないはずだけど…」
ボク達の視線がヒカルさんに向かう。
「……あぁ、そういえば今年から地上波に流すこと許可しましたっけ…」
「「「『ヒカルさん??』」」」
「話しましたよ?」
「……してましたっけ?」
『ボクは聞いた覚えない気がする……』
コメント:
:社長……?
:社長……
:劇団長…
:いや劇団長は違うやろ
:劇団長……う、うーん……
:どう、なんだろうなぁ…
「…言ったはずなんですけど……」
『んー………ちょっと待ってね、思い出してみる…』
えーっと…………………
『地上波……テレビ……元旦……脳内ストレージからキーワードを用いて検索……』
「あ、機械化しちゃった」
「姫のコレ、自分達は機械化って呼んでますけど実際に機械化してるわけじゃないですよね…」
コメント:
:確かに
:姫曰くこうすると思い出しやすいんだとか
:ただしあくまでも姫の場合である
:あと姫の仮想世界での能力は“霊体化”。機械化じゃないのよね
:ほかにもシン様だったら“神託”、マナさんだったら“召魔”、ヨウさんだったら“妖狐化”とそれぞれ能力ついてるよね
:Vtuber達に特殊能力をつけるあの仮想世界もドリームシリーズに負けず劣らずすごいよなぁ…
:どういう発想したらあんな世界作れるんだろうね
『…んー。探ってみたけど覚えてないよ?』
「はて……?では言わなかったんですかねぇ…」
「ていうかなんで地上波で流すことにしたんですか…」
それは言われてみれば確かに…
「あぁ、テレビ局のアナウンサーやカメラマンの人達からリアルタイムでこの配信を見たい、っていう要望が殺到したんですよ。それで放送を許可したわけなんですが…」
『……この配信って2時間枠なんだけど…?』
コメント:
:そうなんよなぁ
:この配信って常に2時間配信なんよ
:三が日で計6時間、朝8時~朝10時の固定枠よね
:テレビの放送にしては割と長めの部類よね
:というかそういう理由だったのね
:そういう理由だったんね
:でも実際いちいちテレビと連動させたりしなくて済むから楽にはなった
:それ
:ただね、よりによって全国放送なわけでこれを明かされてなかった姫達は……
「「「『全国放送!?』」」」
コメント:
:おん
:お、おう
:おーう
:ガチ驚愕やんけ
:これはガチで知らんかったやつだぞ……
:なおこのチャット欄も全部全国流れてるからね
:あ
:あっ……
:老若男女問わずテレビつけてるほぼ全員が見ることになるんだよなぁ…
:逆に見ない人ってどんな人よ
:アニメ・ドラマとかの再放送見に行ってる人やね
:あーね
:逆にそれ以外……特に生放送ニュースとかやってるテレビチャンネルは大体全部この配信になってるでよ
:この配信だけというか出演者全員で配信を見てる風景が垂れ流されてるというか…
:草
:草
:えぇ……
:それでいいんかテレビ局
:それでええんかテレビ局
:ラジオの方も割と似た状況になってて、うちらチャット欄は読み上げソフトを接続することで配信に参加させるような方式取ってラジオに流してるとか
:えー…
:ラジオ局もかぁ
:それでいいんかラジオ局
:それでええんかラジオ局…
『…下手なこと言えない……』
「……頑張りましょ、姫…」
『うん……』
コメント:
:言わない方がよかったかなぁ…
:んー…
:まぁ遅かれ早かれ知ったでしょ
:Vtuber文化が浸透したからこそこうなったみたいな部分もあるけどね
:まぁねぇ
:今はVtuberを紹介したり過去配信を流したりする専門チャンネルとかもあるくらいだからねぇ
:黎明期からは考えられんよ
『とりあえずヒカルさんは後でシバきます』
「What's!?」
コメント:
:まぁ妥当
:妥当よな
:社長に対してそう言えるの強いわ…
:まぁ社長であるとはいえ姫の後輩だからね、デビュー順で見れば
:あー…
:そっか、社長だから0期生という立場にはいるけどデビュー時期で見れば3期生とかと同じあたりだもんね
:姫、普通に強いからなぁ…
『あと副社長にもお願いしてお説教していただきます。』
「え、あ、その、それはちょっと勘弁してほしいな、なんて───」
『却下。』
「………ですよね」
「姫が許すはずないじゃん、ヒカルさん…」
コメント:
:草
:草なのよ
:姫って怒ると割と怖いのよね……
:ねー
:こんなかわいい顔してシン様より強いからね、姫って
:それ
:ちなみにシン様と姫って現実で戦ったらどっちが勝つの?
「現実で戦ったらですか?それに関しても姫が勝ちますよ?つくづく力不足を思い知らされる……」
『あ、あはは……って、あれ?』
時間を見たらいつの間にか9時45分。
『あれ!?もう1時間半以上経ってたの!?』
「え?…あ、ほんとだ」
「えぇ…?もうそろそろ終わりじゃん」
コメント:
:おわ、マジだ!?
:えぇ…!?
:やっぱいつの間にか時間経ってるんよなぁ…
:誰か時間いじってたりしてへん?
:ありえ……ないとは言い切れないよなぁ…
:ねー
:加速下でやったらどれくらいの時間にしてくれるんだろうか
『加速下ではやりませんっ!』
「数秒で時間が進んじゃうからね、仕方ないね…」
「…それじゃ、姫?締めのあいさつお願いします。」
マナちゃんにそう言われて頷く。
『えっと、みんに゛ゃっ…』
「噛んだ……」
コメント:
:噛んだ
:噛んだな
:噛んだね
:噛みましたね
:噛んだよ
:噛んだの可愛くてアナウンサーが悶絶したぞ
『…うー!みんな、今日は来てくれてありがとね!えっと、すごく予想外なことあったんだけど…とりあえずそれは後でヒカルさんシバいとくからそれで終わり!!』
「…お手柔らかにお願いします……」
『手加減はするから安心して?で、えっと……明日も朝8時から配信が始まるから時間があるなら見に来てね!絶対に無理はしないで、特に家族がいる人は家族との時間を大事にするんだよ!?』
コメント:
:おう
:おん
:見に行くー!
:この配信見てるのが家族の時間にもなるので問題ないかなぁ
:ねー
『それで、明日の配信は…シンシ君!』
「自分に振るんですね……えっと、明日の配信はさっき姫も言ってましたが仮想世界側で初詣になります。視聴者参加型となりますので状況や時間が許す方は是非ご参加ください。」
コメント:
:ほーい!
:絶対行くー!
:みんな気をつけろよ、姫達が初詣終えるまでは話しかけちゃだめだからな…!
:ん
:暗黙の了解
:お参りとおみくじ終わったらやっとお話しできる感じよね
:みんな参加型結構やってくれるけど年始から話せるのはまた違う特別感なんよ…
「あはは……」
「それじゃあ、今日はこの辺で。また明日お会いしましょ?」
『ん!それじゃあ!』
「「「「『お疲れ様でしたー!』」」」」
『また明日ねー!』
コメント:
:お疲れ様ー!!
:お疲れー!!
:おつおつー!!!
:また明日ー!
:また22時間後ー!
『なんで時間で言うかなぁ』
「たまにいますよね…」
『……さて、ボクはヒカルさんシバかないとね。副社長も呼んでこないと……』
「お手柔らかに……」
『みんなはどうする?』
「「「見学かなぁ…」」」
コメント:
:草
:草なのよ
:社長がちょっとかわいそうにも見えてくる
:まぁね
:ただ…まぁ……
:自業自得っすね
:こういう時あの復讐者のセリフが見たい
『いくぜ!てめぇの自業自得だ!!』
「ひぃっ!?」
コメント:
:コメント拾うのはやっ
:アン〇マユ…
:あと声マネがうめぇ
:それな
:それよ
───この配信は終了しました
スパチャ表現書いたの久しぶりだ……
何気に実在する人の愛称が出てきてたんですけど大丈夫…かなぁ?わからない…
Vtuberの配信がそのまま地上波に流れるってあり得ないような気がするけど今後あり得るような気もする……どうなんだろう?




