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No.71 終幕を告げる伝説

このお話、執筆当時は前話と一纏めにされてたんですけど14000字とかまで行ってたので前話と分けました…こっちは一気に書きたかったので文字数多めになってますけど。

〘えっ、と……〙


ウイの言葉の衝撃が強かったようで、何とか再起動するカナさん。


〘……ウイさん。今の光翼を倒すことってもしかしてできますか…?〙


〘………〙


カナさんの言葉を聞いてウインドウを開くウイ。


〘一応できますけど…〙


〘……あの…お願い、してもいいですか?私達全員、光翼に対する有効打がないので……〙


〘…全員、ですか?〙


ウイの言葉に全員が頷く。


〘通常の光翼ならともかく、遺跡系は初めてな人がばかりのもあって……あの速度とあの高さは未経験みたいなんです。…その、恥ずかしながら…私も、含めて。〙


〘あぁ、なるほど……〙


そう言ってウイは光翼に目を向ける。


〘……3つ。〙


〘〘〘〘〘え?〙〙〙〙〙


問い返されたウイは指を3本立ててみせた。


〘3つ、方法があります。1つはさっきと同じようにカナさんを連れて行って撃墜する方法です。〙


〘……すみません、できることならそれはちょっと……〙


〘そうですか。…もう1つは私が光翼にアンカーを繋ぎ、それをカナさん達に引っ張ってもらって空から引きずり下ろす方法です。〙


〘引きずり下ろす、ですか…〙


〘“釣り”や“おおきなカブ”とかと同じ要領ですよ。持つ物となるのが私になるだけです。〙


〘〘〘〘〘……ん?〙〙〙〙〙


ウイの言葉に首を傾げるキャラクターさんたち。


〘……えっと、すみません。もしかしてそれは“ウイちゃんの身体を持って引きずり下ろす”、ってことだったり……?〙


〘そうですね。アンカーと繋がってるのは私なので私の身体を持って引くことになります。〙


〘〘〘〘〘別の方法でお願いします!!!〙〙〙〙〙



コメント:


:草

:草w

:これは草

:まぁもし一番先頭が男性キャラクターだったらただのセクハラっぽくなる案件だからなぁ

:成人ならまだしもういちゃんってガチでまだ未成年の子供だろ?色々とやばいぞソレ

:え、えっちなのはだめだと思います!!

:いや未成年の子供に対しては法律上で色々ダメなんよ

:ゲームだから、とかじゃなくてプレイヤー本人が未成年なのが割と大問題になるパターン



〘……最後の方法は、私が直接行って止めを刺す方法です。〙


〘ウイさんが直接…ですか?〙


〘はい。その場合、確実に止めを刺すことができますが私がLAボーナスを受け取ることになってしまいます。〙


〘……〙


〘それでも良ければ。…皆さんで決めてください。私は皆さんの意向に従いますから。〙


そう言ってウイはまた空を見上げた。



コメント:


:なるほど、LAボーナスなぁ。

:LAボーナスか……

:確かに主役じゃないから全力を出さなかったういちゃんなら気にしそうな部分やね

:LAボーナスって何?

:私も知らない…

:Last Attack Bonus。通称LA。終撃報酬とも言われるな。

:言葉通りで止めを刺した人に与えられる特別報酬。ボス系の敵には基本的に設定されてて、それは遺跡系であっても例外じゃない

:このゲームだと大体は取得経験値1.5倍と報酬金1.5倍。稀に武器とか手に入るけど。

:しかし残り9%とはいえいつもより相当体力増えてるからいくらういちゃんでも苦戦すんじゃねーかな

:それな

:ういちゃんがいつもソロだったらHP総量の違いに苦戦しそうよね

:でも“確実に”って言ったのがなんか気になる



〘……ウイさん〙


〘…?〙


ウイを呼んだカナさんがウイに頭を下げる。


〘光翼の討伐を、お願いします。〙


〘……いいんですか?私がLAボーナスを頂いても。〙


〘今、話し合って全員の意見はまとまりました。結果、如何にCLが高くともここまで頑張ってくれたウイさんであれば問題ない、となりました。〙


〘……頑張った、なんてそんな。〙


〘いやいや、気絶した俺達を見捨てないでいてくれたのだけでも相当なんで……〙


〘割と見捨てられるし…〙


〘ウイちゃんなら私も嫌じゃない!〙


その言葉にウイが微妙な表情をする。


〘…光翼の形態変化を知っていて黙っていた私なのに、ですか?〙


〘カナさんから聞いたよ?私達に配慮して力を抑えてたって…〙


〘初見の攻撃にボコされるのもゲームの醍醐味だし、防御無視の攻撃の前に相当防御上昇かけてもらってるから大丈夫だって油断してた俺らも悪い…〕


〘それにウイちゃん、警告しようとしてたよね?割と焦ってたように見えたから想定外だったりするんじゃない?〙


〘……想定外は否定はしませんが。〙


〘ね。だから気にしないでいいんだよっ。〙


〘ウイちゃんの場合あそこからでも回避できたんだろうけどそれをしなかったからな……〙


そう言われてもなお微妙な表情のウイに女性キャラクターが近づいてウイの手を取る。


〘私、ウイちゃんの本気が見てみたい!〙


〘…私の、本気……ですか?〙


〘うんっ!〙



コメント:


:ガタッ

:ガタッ

:ういちゃんの本気が見れる?

:ういちゃんの本気が見れそうと聞いて

:幼女の本気が見れると聞いて



〘ウイさん、お願いできませんか?私の配信には映らないですけど、本配信にはウイさんの姿が映ると思うので……私のリスナーさん達もウイさんの本気が見てみたい、と。〙


〘……〙


少し考えた後、小さく息を吐くウイ。


〘分かりました。そこまで言うのなら。…ただし、もう一度言いますがそうなると私がLAボーナスを受け取ることになるのは変えられませんから…本当に、それでこうかいしませんね?〙


ウイの問いかけに全員が頷く。


〘分かりました。…あまり、悪目立ちはしたくないんですけどね。〙


〘〘〘〘〘悪目立ち………?〙〙〙〙〙



コメント:


:悪目立ち?

:悪目立ち…になるのか?

:さぁ

:どうなんだろ

:実はウイちゃん割と嫌がってる気がする

:確かに

:でも仕方ないからちゃんとやるって感じかな?

:全滅するかボスが倒れるかしないと終わらないなら多分ボスを倒すほうが早いもんな…

:この状況だとねぇ



〘少し離れてくれますか?〙


〘あ、はい…〙


〔ナニする気ダ?〕


実況さんがそう言ったところでウイが手を前に出す。


〘“ルーン・マテリアライズ”……“アンスズ”〙


〔───“ルーン具現化”スキル!!ここでですか…!〕


〔ルーン具現化ぁ?〕


〔ルーン文字25種、その両側面を修めた者にした扱えない特別なスキルです…!〕


〔両側面、ってーと…〕


〔防御的な使い方と攻撃的な使い方、どちらも習得していないと使えないスキルですよ…!まさか実際に使っているところを見られるなんて…!〕


解説さんが興奮気味にそう言ったところでウイの手の前にFみたいな形の槍が現れた。


〔アレは……槍か?〕


〔“アンスール/アンスズ”の具現化…!!槍への具現化といえば“ティール/ティワズ”も有効的ですがアンスール/アンスズを選びましたか…!〕


〔お、おう…〕


あ、実況さんちょっと引き気味。


〘“マジックワイヤー”〙


そんな実況席をよそにウイは別の魔法を発動させたあと、槍をクルリと手で回し、逆手で持って担ぐ。


それは───


〔な───オイオイオイ、その槍()()()気か!?〕



コメント:


:えぇ!?

:投げる!?

:まさかの投槍!?

:ジャベリン!

:いやでも待って、相手は遥か上空だぞ!?



〔あり得ねェ!!ほとんど同じ高さに向かっての投擲と訳が違う!!あのコのステで届くわけがねぇ!!なのに───〕


〔届きますよ〕


〔はぁ!?いや、あり得ねぇダロ!?低所から高所への投擲はSTR要求!!STRが20しかないあのコじゃ上空1000mなんてシステム的に届くわけがねェ!!〕


〔…えぇ、そうでしょうね。…普通であれば、ですが。〕


〔……ハァ?どういうコトだ?〕


〔…私が答えなくとも、今に分かるでしょう。〕


解説者さんがそう言った時───ウイが、動いた。


〘───“グングニル”!!!!!〙



コメント:


:!?

:!?!?

:グングニル!?

:グングニルだって!?

:おい待てソレって北欧神話主神オーディンが持つ必殺必中の槍じゃねぇか!?

:“神槍グングニル”専用スキルとされてるスキルだろ、それ!?

:なんで!?



槍を投げたウイはしばらくそのままにしていたけれど、やがて体勢を戻した。


〘───中った!!〙


〔は!?オイ、分割画面で光翼を映せ!!〕


実況者さんの叫びに画面が切り替わり、光翼が映される。


その光翼の胸の部分。確かに先程ウイが投げた槍と同じものが刺さっていた。



コメント:


:ほ、ホントに当たってる……

:え、じゃああれマジのグングニルなわけ!?

:そんなわけないだろ、ルーン文字から作り出してたの見てただろ!?

:じゃあ今のこれはなんだっていうのさ!!

:マジでグングニルの挙動してんの何事!?



〔ヘイ解説!!説明しろ!!〕


〔アンスールの槍……皆さんは“アンスール”というルーン文字が何を意味するかご存知ですか?〕


〔知らん!〕



コメント:


:直球で草

:潔くて草

:潔すぎて草

:でも確かに知らない

:私も知らない

:知らんよね

:知らんなぁ

:知らないなぁ

:ルーン文字の意味……?

:何か関係あるの?



〔アンスールの意味は“神”。ここで言う神は主神のことを指します。〕


〔ほーう〕


〔さて、ここで質問です。…ルーン文字の原点、北欧神話の主神といえば…?〕


〔北欧神話の主神だぁ?そんなのオーディンに決まって……〕


〔……気づいたようですね?〕


妖しく笑う解説者さんに実況者さんが青褪める。


〔おい、マテ……ってことはあの槍……〕


〔……続きをどうぞ?〕


〔…“オーディンの槍”、ってコトか?〕


〔……〕


〔あのコが作り出したアレは正真正銘、グングニルってことかよ…!?〕


〔Exactly!その通りでございます!……というのは置いておいて。〕


〔置いとけてねーよ。〕


〔こほん。厳密に言えば、アレはグングニルではありません。〕


〔んじゃあの性質はなんだって言うんだYO〕


〔アレはあの子が()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。魔力版のグングニル、と言ってもいいかもしれませんが…レプリカであれどうであれ、明らかなのは“神槍グングニル”と同じ性質…つまり、“()()()()()()()()()()()です。〕



コメント:


:なるほど?

:なる……ほど?

:やばい、全然理解できてない

:安心しろ俺もだ

:私も……

:なんであの槍がその性質を持つの…?



〔もう少し詳しく説明しますね。まず、光翼に今突き刺さっているあの槍は“アンスールの槍”と言ってシステム的に存在するれっきとした武器になります。入手方法は先ほど彼女が見せたようにスキル“ルーン・マテリアライズ”を使うこと。ただし、あの槍は純粋に魔力だけで構成されているので役目を終えれば消えるもの…魔力弾と一緒なのです。〕


〔ほーん?〕


〔如何に翻訳すれば“オーディンの槍”となるからといって、あの槍そのものがグングニルなわけがありません。せいぜいがレプリカ程度。必中、必殺、帰還といった“神槍グングニル”と同じ性質を持つはずがないのです。〕


〔…あん?それはおかしくね?あのコが持ってた槍は実際にグングニルの性質を持ってたわけだろ?なのに“アンスールの槍”とやらはその性質を持たねーの?〕


〔えぇ、そうです。本来であれば、アンスールの槍にグングニルの性質があるわけがありません。…本来であれば、ですが。〕


そう言って解説者さんは一拍置く。


〔皆さんお忘れかもしれませんが、このゲームに“武器専用スキル”というものは存在しません。“武器種専用スキル”というのは存在しますが。全てのスキルは特定の条件を満たした際にプレイヤーが取得できるものなのです。〕


〔ん?お、おう?〕


〔思い出して欲しいのですが、彼女が槍の投擲の際に宣言したスキル名は“スロー”ではありません。彼女ははっきりと、“グングニル”と宣言したのです。〕


〔…ソレがどうかしたのか?〕


〔アンスールの意味は神。この神は主神オーディンを示す。その主神が使う槍はグングニル、ですよね?〕


〔ん??おう、そうだナ?〕


解説者さんはそこで指を使って空中にFに似た文字───アンスールを描く。


〔“ルーン文字のアンスールが刻まれた槍”がその場にあった際。そして、スキル“グングニル”が宣言された場合。……これは、システムの正常な動きではあるのですが……1つの見方によれば、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。〕


〔……は?〕


()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。即ち───投擲時必中。〕


〔……ってぇ、ことは…〕


〔つまりその槍は───()()()()()()()()()()()()()()()()()()のです。〕



コメント:


:!?

:えっ!?

:嘘っ!?

:おいマジかよ……!?

:でもそれだと全部説明がつく……!!

:投擲時必中なら高所への投擲でもSTRなんて関係ない!!

:例え低ステータスであっても狙ったものに必ず中るならSTRもDEXも必要ない…!!

:それを理解して使ったのか……!?ういちゃん!!



〔驚くのはまだ早いかもしれませんよ。…彼女は、まだ隠し玉を持っていますから。〕


〔…マジで言ってる?〕


ドン引きしてる実況者さんに解説者さんは微笑むだけ。


ウイはというといつの間にか1本の槍を左手に持って立っていた。


〘それでは、行ってきますね。〙


〘…本当に、お気をつけて。本配信を見て見守ってます。〙


〘若干遠いですね……仕方ありませんけど。〙


〘気をつけてね、ウイちゃん!〙


〘えぇ───では、失礼します。“ワイヤーシュリンク”〙


そう言った途端、ウイの右手に絡まって上空に伸びていたワイヤーがピンと張り、ウイの身体を上空へと誘った。



コメント:


:うおすっげ

:あんな細いワイヤーで……

:人1人持ち上げられるものなんだ、あのワイヤー…

:そもそもういちゃんの加重ステータスってどうなってんだろ

:相当低いんじゃね?

:ワイヤー1本の収縮だけでキャラクターを動かせるのはWEI5までだな

:ひっく

:低っ!?

:え、てことはういちゃんの加重ステほぼ初期値?

:って事になるなぁ



〘……“パース”〙


〔ん?〕


〘“ウルズ”。“ハガラズ”。“アルジス”。“エイワズ”───〙


〔な、なんだ……全部ルーンか?〕


〔そうですね。恐らく意味としては“幸運”、“力”、“災い”、“守護破壊”、“死”でしょうか…〕


〔なんか意味が怖くね?〕


実況者さんが言ったところで槍を見るウイ。


〘───“ウィアド”〙


〔ウィアド……“ブランクルーン”!?〕


〔何だそれ〕


〔文字を刻まないルーン文字です!!意味は“運命”なんですが───やはり、彼女はアレを…!?〕


〔アレ…?てかソレ文字なのかよ〕


〔文字なんです…〕


「ウィアドって何も書いてないけど文字なんだよね、あれ…」


「……先生ってもしかしてルーン文字読めるんですか?」


「若干ね。おばあちゃんがルーン占いとかしてた人だから。それがどうかした、奏さん?」


「……もしかして結ちゃんがルーン魔術使えるのもそれが理由だったりします?」


「まぁそれも理由だろうね…」


結にとってはひいおばあちゃんだからね……


〘───“フェアリーウィング”!!〙


そんなこと思ってたら、ウイが翼を生やして速度を上げた。一気に光翼に接近して光翼に向けて右手を翳し───


〘“ナウシズ”!!〙


〘ミギッ!!!〙


〘───上、獲った!〙



コメント:


:おぉ、すげぇ

:すっげ……

:一瞬動きを止めてその間に上を取る……

:…なぁ、なんか槍赤くね?

:思った

:いつの間に染まったんだろ

:赤っつーか紅?

:血の色に近い気がするね



光翼の上を取ったウイは姿勢を制御して赤く染まっていた槍を両手で構える。


〘それじゃあ、約束通り───その心臓、貰い受ける!!〙



コメント:


:兄貴!?

:兄貴!!

:青タイツニキ!!

:クフニキ!!

:アニキー!

:狂犬の兄貴のセリフじゃねぇか!!

:兄貴くっそ可愛くて草ぁ!!

:兄貴じゃなくて姉貴になってんだよな…

:まず性別違うしクラス違うのよ

:幼女なんでどっちかっつーと姉というより妹

:……え?

:は……??

:え、待て待て待て

:待て……!?嘘だろ!?

:おいおい、まさか……!?

:ん?

:どした?

:どしたん?

:まさか……まさか!?

:血のように赤い槍にあの構え、それに単字魔術師……知ってる姿とは違うけど…!

:嘘だよな、まさかういちゃんって……!?



〘───“ゲイ・ボルグ”!!!!!〙



コメント:


:“終撃奪いの単字魔術師”!!??

:“終撃奪いの単字魔術師”!!??

:“終撃奪いの単字魔術師”!!??



その名前を宣言したウイはその槍を正確に、光翼の心臓に当たる部分に突き刺した。


〘ミギャァァァァ!!!!〙


〔ゲ、ゲイ・ボルグ……!?ゲイ・ボルグってあの“魔槍ゲイ・ボルグ”かYO!?〕


〔そのゲイ・ボルグで間違いはありませんが、あれはスキルですね。先程のグングニルと同じような形で起動してるので説明は省きますが…ゲイ・ボルグ───投げれば30の鏃となって降り注ぎ、突けば30の棘となって破裂する。今回の場合は突きなので30の棘となって破裂する方なのですが……〕


そこで解説者さんが言葉を一度切る。


〔……300超えと非常に高い彼女の高いDEXが影響し、心臓を正確に貫く致死の魔槍となってますね。〕


〔ひぇっ…!?それ、避けることはできねぇのか!?〕


〔AGIも200超えと非常に高いウイさんですから、避けるのも至難の業でしょう。まさに必殺の槍───〕


解説者さんがそこまで言ったところでバスン、という音が聞こえた。


〘ギャォァァァァァァァッッッ!!!!!〙

〔───これにて戦闘終了。伝説の死の槍の名は伊達ではありませんね。〕


そんな断末魔と言葉とともに、光翼の身体が爆ぜた。


〔せ、せせせ、戦闘終了ー!?華麗なる戦いと数々の予想外を経て、勝利を収めたのはプレイヤー側DAAAAAA!!!〕



コメント:


:こんなん予想できるか!!!!!

:こんなん予想できるか!!!!!

:こんなの予想できるか!!!!!

:こーたごど予想でぎるが!!!!!

:こないなこと予想できるか!!!!!

:こげなこと予想でけっか!!!!!

:こげなこと予想でげっか!!!!!



ごもっとも。流石に結がここまで強くなってたのは私も予想外。


〔こげなこと予想でくっわけないだろ、あまるな!!〕


〔地元の言葉でてますよ……〕


〔あっ……とスマネ……そろそろ地元に帰省するから気ぃ抜くと出るんだヨナ…〕


「……鹿児島弁です?あれって。」


「鹿児島だねー。チャット欄に茨城とか大阪とか鹿児島とかいっぱい混ざってるけど…」


ていうか実況さんの地元、鹿児島なんだ…


「…以前から思ってましたけど、割と先生って方言に詳しいですよね……」


「そう?」


「合同授業聞いてて思ってましたけど各地の方言にちゃんと対応してますし……」


「んー……一応大まかに対応できるようにはしてるけどそこまでかな?」


「今だってすぐに各地の方言だって見破ったじゃないですか。いつも使ってるの標準語ですのに…」


それはそうだけど…あんまり実感はないかなぁ…

グングニルをアンカーにして上空に飛び、ゲイ・ボルグでとどめ。

実際グングニルにも“必殺”の逸話があるらしいのでグングニルだけでよかったかもしれないとは少しだけ思います。

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