No.58 コミケ最終日
大変遅くなり申し訳ありませんでしたぁぁぁ!!
い、一応次回は企業ブース側のお話の予定…!
問題は企業ブース側は全くと言っていいほど知らないこと…
本日の衣装。
兎耳パーカー。
武器を象ったペンダント。
お花のヘアピン。
以上。
『……これってコスプレなのー?』
「一応とあるゲームに似た服装を着たキャラクターがいましたからコスプレなんじゃないですかね…?」
「…あれってホラゲですけど…」
「しかもあれって公式で衣装出てたわよね…」
『それとはデザイン違うから多分大丈夫だと思うけどー……うーん。』
だって今日ってホテルから着てきたワンピースの上に白……じゃない、桜色の兎耳パーカー羽織っただけだよー?
これ、昨日会った神代さん曰く、今度発表予定のケモミミパーカーシリーズなんだってー。色々仕掛けを仕込んだ上位シリーズもあるらしくって、そっちはまだ調整中なんだとかってー…
それで、今日のケモミミの種類は背格好が似てる人で揃えたらしくってー…私と同じ兎耳なのは日奈子ママだけなんだよねー。日奈子ママのパーカーの色は灰色だけどー…
香月ママとゆなママは狐耳。水色が香月ママで、橙色がゆなママだねー。
神凪お姉ちゃんは紫色の猫耳だねー。
それで、おじいちゃんとお父さんは犬耳…なんだけど、それ以前に別キャラクターのコスプレしてたねー。
…やっぱりお父さんも女装似合うよねー。本人は否定するけどー…
「ケモっ娘……」
「ケモミミだと……」
「兎耳猫耳…狐耳もよき」
「狐耳かわいい…」
「そうか?」
「狐耳の良さがわからんかこんにゃろー!」
「ふん、俺は猫耳派だ。百歩譲っても犬耳派だ。……やめだ、これ以上はやめておこう。」
「「「そこまで言ったなら最後まで言えよ……」」」
こっちに向かってきてる人の声聞こえるけど…最後まで言ったら言ったでいろいろな人敵に回すよ、それー…
……ん?
『……そんな趣味、あったんだねー。』
唐突にそんな事を呟いた私の事をママ達が見る。
『ねー、お兄ちゃん♪……最っ低。』
「ごぼぁっ!?」
「「「「「!?」」」」」
唐突に聞こえた声にみんなが驚く。そんな私の近くにはカメラを構えた1人の男の人がいた。…失神してるけどー。
なんかローアングラーの人って変に気配消しのスキルとか持ってる人多いよねー。
『誰かこの人のこと、日陰まで連れて行ってあげてー?熱中症かもしれないからー…』
「あ、あぁ…」
近くに来てた男の人達に声をかけたらすぐにその失神した人を連れて行ってくれたー。
「…神凪先生、もしかして今のって……」
「今の、ローアングラーを精神的に殺したね……」
「ひぇ……」
「すごいというかエグいというか…」
「ちなみに素でやってるよ、コレ。」
「「今の素なんですかっ!?」」
んー?
「「「「「すみません、写真撮らせてくださーい!」」」」」
『あっ、はーい!』
その声掛けにカメラに向かって色々とポーズ。時々兎の鳴き声とか入れたりとあるVtuberさんの声マネ入れてみたら胸のあたり押さえる人続出したねー…
「……カメラ向けられるの慣れてるの凄い…」
「そういえばななみちゃんって元モデルだもんね…」
「ななみちゃん本人はそのつもりはなかったみたいだけどね。元より演劇部……は高校か。小学生の時も歌とかやってたから視線が集まるのに慣れてるのはあると思うけど。」
「「「「「すみません、お姉さんたちもお願いしまーす!」」」」」
「おっと、わたし達も呼ばれちゃったね。」
「真夏に長袖パーカーの集団ってよくよく考えたら目立ちますもんね…はいっ、今行きます!」
その後は色々と撮影されてー……ある程度人が捌けたころにリリアンちゃんがやってきた。
「ななみさん、それに皆さんもこんにちは…」
『あ、リリアンちゃんだー!企業ブース側終わったのー?』
「いえ、少し休憩時間ですね……レスパーティ上に昨日の写真上がってましたが、今日の姿も可愛いですね…素材がいいからなおさら…」
『え、えっと…ありがとー…?』
「…それにしても…それが神代さんの言っていた例の衣装ですか。」
あ、そーいえば新作ゲームにこのパーカー実装するんだっけー?
「……ふむ。一枚撮らせてもらってもいいですか?」
『あ、うんいいよー!』
リリアンちゃんは元々カメラマンさんとかじゃないからスマホだねー。えーっと…こう、かなー?
「…ん、ありがとうございます。……流石…何も指示してないのに…それでは私は戻りますね。」
『頑張ってねー!続報待ってるー!』
「はい。近いうちに続報はお知らせしますね。」
そう言ってリリアンちゃんは去っていったー。
その後しばらく色々な人が撮影に来たー。
それで、お昼近くに私と日奈子ママだけでいる時に奏さんと歩さん……それに一緒に男の人が一人来た。
「はぁ……今日も凄くかわいい……」
「癒される…」
「…なるほど、これはあゆみの言いたいことも何となくわかるね……」
『…えーっと…?』
「…誰、かしら…?」
「あ、ごめんなさい。私の夫です。」
『歩さんの旦那さんなんだー?初めまして、花園七海ですー!』
「初めまして、ななみちゃんの妻の姫華日奈子です。」
「これはこれはご丁寧に。歩の夫で“静宮 蓮”です。字は蓮って書くんですけどね。」
蓮さんかー。
『とりあえず、よろしくお願いしますー!』
「うん、よろしく……」
「…蓮さん、よく耐えられますね…」
「いや、結構ギリギリだよ?でも愛するあゆみの前で変な姿は見せたくないわけで…」
『……私に喧嘩売ってるー?』
「なぜそう………あっ。」
うん……Vtuberとコスプレはともかくとして、現実で女の子になってる状態で男性時に結婚した妻と平然と話してるって相当変だからねー?
「すっ、すまない……」
「……蓮さん…」
『怒ってないから大丈夫だよー。でも気にする人もいると思うから気を付けてねー?』
「…はい。」
「……そういえば姫華先生、他の先生達は…?」
「あの子達なら今さっき飲み物買いに行ったわよ。そろそろ撤収するから来たのはちょうどよかったかしらね?」
『暑いからねー。熱中症になるのも危険だし、私と日奈子ママは娘を待たせちゃってるからー…』
「あぁ、なるほど……」
「…あの、日奈子先生……娘さんってゲームとかお好きですか?」
「え?えぇ、好きだけれど…」
日奈子ママがそう言ったらそれでしたら、って言って奏さんがバッグを探る。
「…これ、明後日なんですけどよかったら一緒に行きませんか?」
そう言って見せてくれたのは何かのイベントのパンフレット。えーと…
「Vtuberと遊べるイベント…?」
『トークイベントとかじゃなくて遊ぶイベントなんだねー…』
「場所は東京ドームと秋葉原……なるほど。」
「……って、奏さんっ!?コレ…」
「へ?」
「あぁいや、ナンデモナイデス…」
「…は、はぁ……」
あー……これ、歩さんが出る奴だねー。主要出演者欄に“静歩カナ”の文字あったよー。
主要出演者をリーダーとしてパーティーを作って、ランダムで決定されるクエストに挑むみたいー。
主要出演者以外のVtuberもVtuberとしてのアカウントで参加可能みたいだねー。
『んー……帰ったら聞いてみるねー?興味ありそうだから…』
「このゲーム、あの子もやってるゲームよね。」
『そうだねー…あの子プレイヤーレベルいくつだっけー?』
「確か…70とかじゃなかったかしら?」
「えっ?」
『確か60は越えてたの覚えてるよー?』
「「待って高くないですか!?」」
うーん…全プレイヤーでのレベル平均が分からないからねー。
ちなみにプレイヤーレベルっていうのは正式名称プレイヤーアベレージレベル。略して“PL”。マルチ用のレベルとソロ用のレベルがあって、その総合数値を2で割ったものがプレイヤーアベレージレベルってなるんだよねー。このソロ用のレベルは“PLs”、マルチ用のレベルは“PLm”って略されてるー。
…つまり、結ちゃんは少なくともどちらかは60を越えてないとおかしいわけでー…
その他にはやり込み度の指標としてプレイヤーランク───略して“PR”って呼ばれてるものとキャラクターのレベルを示すキャラクターレベル───略して“CL”っていうのがあるねー。キャラクターのレベルがないと火力とかでないから重要視される部分ではあるかなー。
でも、重要視される順番は個人的にはCL<PR<PLかなー?キャラクターのレベル低くてもプレイヤースキルあればある程度なんとかなるからねー。…ある程度は。
「だって私PL54ですよ…?PR89なのに…」
「強い相手に勝てれば大きく経験値がもらえるもの、プレイヤーレベルは。あとプレイヤーランクはやり込み度みたいなものだからあまり指標にはならないかしらね…?」
『プレイヤー自身の強さを見るならプレイヤーソロレベルかなー。』
「はぁ……そうなんですね…」
『あの子も私達でサポートすると結構なところまで行くからねー。とりあえず、このイベントのことは話しておくねー?』
「お、お願いします。…あ、そうだななみちゃん。えっと、連絡先交換しません?」
『んー?いいよー?ずっとレスパーティで会話してるのもなんか変だもんねー。』
「あ、私もお願いできますか。姫華先生も良ければ。」
「えぇ、いいわよ。」
そうしてそれぞれ連絡先を交換してー……終わった頃にみんなが帰ってきたからそれでかいさーん。
久しぶりにゲーム回書けるかな……
ただしななみちゃんの配信外という。
誰か配信してるかは……その時になってのお楽しみ?




