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No.40 2人のママとオフコラボ!②

さてさて……意識を失ったななみちゃんです。

今回はまず神代純さんの視点から。

「……はっ!!ご、ごめんなさいななみちゃん!!」


香月さんがななみちゃんを抱きしめてから数分。ようやく気が付いたのか、香月さんがななみちゃんに謝った。


『……』


「本当にごめんなさい、ななみちゃん…!配信中なのにいきなり……!ヒナさんも本当にごめんなさい……!」


「……いえ、私は現状がいまいち理解できてないのだけど……」


ななみちゃんを解放した香月さんにヒナちゃんがそう告げてからななみちゃんに視線を向ける。つられて香月さんの視線もななみちゃんに。


『……』


「……ななみ……ちゃん?」



コメント:


:ななみちゃん?

:なんか様子おかしくね?

静歩カナ:大丈夫ですか…?



『……と』


「「え?」」


『……ママ、もっと……ぎゅっとして?』


「……えっ」

「はぇ?」


『ね、おねがいっ!』



コメント:


:ほわぁぁぁぁ!?

:まさかのおねだり!?

:なんか声の質変わってない!?

静歩カナ:ど、どういうことです…!?

:ななみちゃん覚醒ですか!?

:なんやこれぇ!?



「い、いい…んですか……?」


「え、えっと…多分…?」


ヒナちゃんが戸惑いながらも頷くと香月さんは意を決したような表情でななみちゃんを抱きしめた。


『えへへー♪』


「ア゛ッ」


「ゆ、ゆなー!?」


ゆなさんが落ちたみたいだ……ミコちゃんが介抱してくれると思うけれど、大丈夫だろうか……



コメント:


:ミ゜

:ミ゜

:ミ゜

静歩カナ:うっ…!?

:せ、聖母様…?

:大丈夫ですか…?

静歩カナ:だ、だいじょうぶ、たえました

:ゆなママは落ちたな

:落ちたね

:落ちたべ

:惜しい人を亡くした……

:もしかして聖母様もギリギリ…?



『ねーねー、なでなでもしてー?』


「は、ひゃい…」


恐る恐る頭に触れて撫で始める香月さん。慣れていないのか少しぎこちないが、それでもななみちゃんは気持ちよさそうだ。



コメント:


:はぁ…

:てぇてぇ

:天国かここは…



「ななみ…ちゃん…?」


『えへへー…ママ、だーいすき♪』


…あ、それは…


「「「「ごふっ」」」」


『……?ママ?』


「…やれやれ」


…ななみちゃん……ゆなさんの事リスキルしたよ、君……ゆなさんも復帰するタイミングが悪いな…



コメント:


:ミ゜

:ミ゜

:

静歩カナ:

リリアン:

:ガッ

:

:

:ママ's!?

:4人分絶命した声したぞ!?

:もしかしてママ達全員やられた!?

:聖母様がトドメ刺されたぁ!?

:聖母様ぁ!!

:ひぇっ

:リリアンさんもいきなりやられたぁ!?

:蘇生班!!蘇生班!!!大至急出動要請!!大至急!!

:香月ママただでさえまだ耐性低いのにあんなん間近で喰らったら即死するって

:視聴者たちは流れ弾やぞ…

:それを言うなら香月ママ以外のママ達も一応流れ弾やで、ななみちゃんの顔は香月ママに向いてたし。

:っていうか待ってもしかして女性陣全員やられた?

:女性陣おる?

:女性陣ー!!

:妖精たちおるかー!!

:…返事が…ない?

:もしかして妖精全滅…?

:ヒナ鳥の女性リスナーもいたら返事してー!!



チャット欄のリスナー達を観察しながらもヒナちゃんに近づこうとした時、携帯が震えた。着信……修二からのようだ。


「もしもし?どうした?」


〔父さん!なんか、鶴丸さんと結さんがいきなり倒れたんだが…!?どうなってるんだ!?〕


ふむ……


「配信は見てたかね?」


〔あ、あぁ…結さんも鶴丸さんもイヤホンなりヘッドホンなり着けてみてた。それで、今いきなり……なぁ父さん、2人って急に意識失うような病気とか持ってないよな!?〕


「少し落ち着け。まずは2人の脈を見て、正常だったらそのまま待機。とりあえずミコちゃん達を起こしたらすぐにそちらに向かうから待っててくれ。」


そう指示して電話を切る。


恐らくは意識を失った原因は尊死。ななみちゃんの……彼方くんが引き起こす尊死は命に関わらないはずだが……実妹であるためか耐性が高いミコちゃんでも復帰に時間がかかっているところを見ると少しこれは火力が高すぎる気がする。


…やはり、女の子になったことで素の火力自体が上がっているのかもしれないな…



コメント:


:お

:神代さん?

:次期社長…?

:何を……?

:何するんだ?



ヒナちゃんに近づいて身体を揺らす。気付けはできないからこうやって起こすくらいしかできない。


「ヒナちゃん。ヒナちゃん、起きてくれ。」


「………」


「ヒナちゃん…!」


「……」


「返事がない…ただの屍のようだ。」



コメント:


:おおい!www

:なんとなく合ってるけど!www

:合ってるけども…www

:いきなりネタ突っ込んできてワロタwww

:話には聞いてたしさっきの話からもなんとなく分かったけどやっぱこの人緩すぎやろ…www

:でもちゃんと起こそうとしてるあたり諦めてはなさそう

:ていうか神凪ママとヒナママを“ちゃん”で呼んでるあたり結構本当に関係深そう

:思った



「……ぅ」


「…!ヒナちゃん、気がついたかい!?」


「神代……さん?」


「ほっ……よかった」


「……え……と…」


目が覚めたヒナちゃんは周囲を軽く見渡した。



コメント:


:お、起きたぞ

:ヒナママ復活!!

:ヒナママ復活!!!

:ヒナママの蘇生が完了したぞ!!

:ちなみに蘇生班進捗どうなってる?

:こちら蘇生班、現在難航しています



「………状況はなんとなく把握したわ。とりあえず、ミコちゃんは……大丈夫そうね。」


「わたしもやっと復帰したから状況把握からなんだけど……とりあえず、わたしはゆなさん起こすね。」


「なら、私は香月さんを起こすわ。神代さんは……」


「私は別室に行くよ。その……ね。」


「……お願いします。こちらは私達でなんとかしておくので。」


ヒナちゃんは察してくれたみたいで私を引き止めはしなかった。その言葉に甘えて私は配信中の部屋を後にした。




───夢園ヒナ視点



「さて…と。とりあえず香月さんを起こして事情を聞いたほうがいいわね……」


ななみちゃんの状態は把握できてるのに加えて、今は行動が停止しているから問題はない。とりあえず、香月さん達を起こして今のななみちゃんの状態を説明するのが先かしらね。



コメント:


:何をするつもりだろう…?

:ぐったりしてる香月ママの後ろに回って…?



「えーっと……これで大丈夫かしら。」


「はぅっ!!?」


「あ、起きたわね。」



コメント:


:はっ?

:へ?

:ヒナママ何したの…?

:気付け!?

:ヒナママ気付けできるの!?



「あ、えっ……と…」


「今は意識が戻った直後で情報が混ざってると思うから、少しずつ整理していくといいわ。」


「あ…はい。」


「ひゃうぅっ!!?」


「ゆな!?」


ゆなさんの方を見るとミコちゃんが安心したような表情でこっちを見た。


「ヒナさん、ゆなさんの気付けは終わったよー。リスキルされたからか結構深いところまで行ってたっぽくて時間かかった……」


「耐性…ないんだったわね、そういえば。とりあえずななみちゃんを起こすまえに少し落ち着きましょう。妖精さん達もそろそろ復帰してもおかしくないんじゃないかしら。」


そう言いつつ私は元の配置に戻る。ななみちゃんは少し俯いたような状態で静止してるわね。



コメント:


:どう、蘇生班

:現在難航中です

:だそうです、ヒナママ

静歩カナ:私はなんとか蘇生できましたよー

リリアン:私も問題なしです

:パブリックユニーク持ち2名は復帰したのね

:優先的に蘇生してくれたんかね



「…まぁ、とりあえずお茶でも出すね。神代さんから許可もらってるし。人の気配察知できるのもそうだけど、火力高いのも相変わらずだなぁ、ななみちゃん……」


別室───神代さんが行った部屋とは別の部屋だけど───に向かったあと、顔だけ出してみんなジャスミンティー飲めるー?と聞いてくるミコちゃんに対して全員で頷く。


少ししてグラスにジャスミンティーを注いだミコちゃんが私達にグラスを手渡していく。


「ありがとう、ミコちゃん。」


「ななみちゃんは意識止まってるからヒナさんの隣の机に置いとくね。起きたらあげて。」



コメント:


:ななみちゃんの意識止まってんの!?

:え、意識ないの!?

:意識のないななみちゃん……ひらめい……ちゃダメだ…

:草

:自制できて偉い



チャット欄のざわつきに少しだけ苦笑い。


「そうね……ななみちゃんの意識は今止まってるわ。とはいえ命に別状はなくて、ただ寝てるような…微睡みの中にいるような感覚って言えばいいかしら?そんな状態になってるわよ。」


「そう……なんですか?」


香月さんの言葉に頷いてから香月さんをじっと見る。


「……さてと。聞いてもいいかしら。今さっきの行動は一体何だったのかしら…?」


「あ……えと。その……」


しどろもどろになったあとに香月さんが頭を下げる。


「…ごめんなさい、説明してなかった私が悪いんです。……私、昔からプレッシャーに弱くて…プレッシャーが限界点に達すると、その……抱きつけるもの…いえ、抱えられるものを探す癖があるんです。」


「抱えられるもの……」


「主に、ふわふわしてるものやもちもちしてるもの……私が触っていて気分が悪くならないもの。いつもだったらぬいぐるみとか…それこそゆなを抱きかかえてることが主ですね。…その、私ってこう見えて結構力は強いので…50kgくらいだったら抱き上げることくらいはできるんです。」


「50kg……ねぇ。」


「私が45くらいだと思うのでそれくらいなら香月は簡単に抱えられると思ってもらえれば……」


「……ゆなさん?貴女、今全世界に自分の体重暴露したようなものだけど大丈夫?」


「正確ではないので、まだ…」


「そ、そう……」



コメント:


:えっ

:ゆなママ45kg!?

:ほっそ!?

静歩カナ:細い……

:でも正確じゃないのね

:正確じゃないのか…



「別に体重明かすことに抵抗あるわけじゃないので特に問題はないんですけど……最近体重測ってないので…」


「…ゆな、今日の朝抱えた時以前よりだいぶ軽かったよ……多分だけど40kgとかに落ちてるかも…」


「えぇ……嘘でしょ…」



コメント:


:ゆなママの反応普通逆じゃない?

:なんか女性は痩せてたいと思ってる勝手なイメージ

:男性からすれば好きな人なら関係ないんだが

:むちむちしてるのもそれはそれで…

:ガリガリすぎだと逆に不安にもなる



「体重増やすの結構大変なのに、また落ちてるの……」


「わ、私も協力するからまた頑張ろ…!?ね!?」


ゆなさんがコクリと頷く。…なんというか。


「相思相愛のカップルみたいね……」


「ヒナさんっ!?」


「あ、それわかる。」


「神凪先生まで…」


「たしかによく言われてるけど…!」


「言われてるんだ…」

「言われてるのね…」



コメント:


:草

:言われてんのね

:言われてるんや

:言われとんのや

:いいぞもっとやれ

:幸せになって…

:これはキマシタワーですか?

:これはキマシタワー

:我百合大好物民大歓喜

:ならばここにキマシタワーを建てよう

:お?

:やるんだな…今ここで!!


さすらいの百合好き侍

\10000


さすらいの百合好き侍

\10000


さすらいの百合好き侍

\10000


さすらいの百合好き侍

\10000


さすらいの百合好き侍

\10000


:ー

:キ

:キ

:マ

:マ

:シ

:シ

:タ

:タ

:ワ

:ワ

:ー

:ー

:くっそスパチャ上限のせいで文字数が足らんのや!!

:草

:これは草

:スパチャキマシタワー建築は草

:二重でキマシタワーが建築されてて草www

:草に草を生やすな

:なんだこれ

:ずっと放置されっぱなしのななみちゃんにもそろそろ触れたげて……



ななみちゃんのことに関するチャットにそれもそうね、と思ってななみちゃんの頭を撫でた。

当話スパチャ額一覧

さすらいの百合好き侍 \50000


当話総額 \50000

現時点総額 \301420



ガールズラブタグ入れたのはこれが原因みたいなところあります。

…まぁ、元々見た目が百合なのでね…

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