No.2 そもそもの発端
twitterみたいなSNSの名前が決まりません!!(涙)
真面目にどうしよう…
それと週1以上の投稿ができるように頑張ります…!
突発性性転換症候群。
未だ原因も解明されておらず、完治例も存在しない奇病…とされている。
発症者は男女関係なく。また、性転換の方向も創作とかでよくあるような不可逆性じゃなくて可逆性…つまり、男性になったり女性になったりする。
私の場合は特定の条件トリガーによって男性から女性に。…より細かく言えば、おじさんから女の子になる。そして女の子になる条件を満たしている間は常に女の子のままで、満たさなくなると30分くらいでおじさんに戻る。
……で、何故私はそれが判明したのかというと、発端はVtuberとしてデビューした日よりも3ヶ月ほど前まで遡る。
〔ねぇ、あなた。声、おかしくない?〕
事情により別居中の妻と通話を繋ぎながらゲームをしていた時の話。不意に、妻がそんなことを言った。
「え?」
〔あなたの基本の声が女性に近いのは昔から知っているけど…女装が似合うのも昔から知っているけど。……それでも、流石に声が高い気がするの。〕
「……そう?」
妻…奈々とは中学生の頃から…つまり20年近くの付き合い。声変わり前、声変わり後を知っているから間違えるとは思えない。
〔声を作っているつもりはないでしょう?〕
「奈々相手に声を作っても意味ないと思うけど。」
〔……ビデオ通話にできる?ちょっと確認したいの。〕
特に拒否する理由もないからウェブカメラを繋いで妻の方に映像を送る。同時に妻の方からも映像が送られてきて、非常に若い女性の表情が映し出された。
〔…………あなた、なのよね?〕
「それ以外の何者でもないんだけど。」
〔……地味に話し方変わってるわ。気づいてる?〕
「…えっ?」
〔とりあえず名乗ってみて?名前と年齢、趣味あたりで。〕
「え?えーと…私は“花神 彼方”、32歳。趣味は読書とゲーム………えっ??」
名乗ってやっと気が付いた。私の一人称は本来“私”じゃない。
〔…あってるわね。…もしかして、“突発性性転換症候群”?こんなに急に?〕
「え、えっと…奈々…?」
小さく呟きながら悩む奈々に声をかけると短い沈黙と共に口を開いた。
〔…私はその方面は素人だから予測でしか言えないけれど、いい?〕
「…お、お願いします。」
〔あくまで私の予測だけど。あなたの身を襲っているのは“突発性性転換症候群”。それも、“少女化”。私から見ると結と同年代か少し上の女の子にしか見えないもの。トリガーに心当たりはある?〕
「分かんない…」
〔…そうよね。ごめんなさい、答えにくいことを聞いて。……とりあえず、服はどうにかしないといけないけど……身長とかがわからないわ。〕
「……えっと…どうすればいいの?」
〔…何もしなくていい。ひとまず、明日にでもそっちに行く。出来ればその時に性転換しててくれればいいのだけど、そううまくいかないと思うから、こっちでいくつか買って持っていく。〕
「あ、ありがとう…でも大丈夫なの、お仕事。」
〔あなたの方が大問題だもの。それに、私は自営業のようなものだから問題ないの。〕
保険証とか一応用意しておいてね、と言われて通話が切れた。…奈々は私のことに関すると行動速い方だから多分…こっちに来る準備を始めたんだろうけど。
「…私……ど、どうすればいいんだろう…」
よくよく見たら服が大きい、というか大きすぎる。…私が縮んだのだろうけれど。動きにくい。今日明日が休みだからいいけど…
とりあえず、その日はどうにか椅子から降りて布団に入って寝た。
……そして翌日。妻と妹、私の三人で病院に行き、正式に“突発性性転換症候群:少女化型”だと診断されました。
ちなみにこの世界に“魔法”はない。…ない、はず。それなのに性転換関係の症状だと分かるのは遺伝子情報や染色体情報に対して歪みが入るから。
具体的に言えば、XX染色体、またはXY染色体がXC(XCだったはず)染色体に変化してしまう…らしい。妻もだけど、私も専門じゃないから詳しいことは分からないけれど。
彼方さん、基本的に性転換後の姿が出てくるのでもしコミカライズとかになった時はほとんど女の子の姿で出てくると思うんですよね…
あと、“奇病”と言っている通りこの症状を発生させたのは彼方さんだけではないんですよね。
…今後出てくるかは未定なんですけど。