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No.16 餃子作りと+α

餃子の作り方ほとんど忘れた…

…ので、微かな記憶と色々調べながら書き上げてみました。

「これで材料はよし…と。」


餃子の皮と餃子のタネの材料を用意して台所に立つ。家を建てるとき、奈々に合わせて台所の高さ低くしておいてよかった。今の私は中学生の頃の私よりも背が低いけど、台所が低いお陰で簡単に手が届くし。


……もっとも、その台所にした理由である奈々は別居という形でここから歩きで1時間くらいかかる場所に住んでるんだけども。…さみしい、なんて言えるわけない。奈々は私にはできないことをやってるんだから。


あ、ちなみになんで性転換した状態なのかっていうとついさっき通信教育関係で校長先生からメールが来て、それを開くためにPCの前に座ったからです。


「…焼き餃子でいいかな」


強力粉と薄力粉の配分は1:1。強力薄力それぞれ100gずつ、計200gに塩を少し混ぜる。


全体的に混ざったら熱湯を入れてポロポロになるように混ぜる。熱湯(これ)があるから私は耐熱容器で作ってる。


熱湯で作ってるのは間違いないから、ポロポロになってもちゃんと触れるようになったら作業再開。手でまとめて滑らかな球体に。それができたらラップをかけて15分くらい寝かせる。


寝かせるためにタイマーをセットしたところで結が台所に顔を出す。


「お姉ちゃん、何か通知来てるよー?」


「ん、分かった。」


結からの呼び出しに返事して私の部屋に向かう。えっと通知の内容は……来月の出勤日についてのメール着信。私、部活顧問も持ってないし夏休みってあんまりやることないんだよね…たまに顧問の先生が急にお休みになった時に臨時顧問として呼ばれることはあるけど。ホント何で教員の席に置いてくれてるんだか……うちの校長先生達、割とノリで生きてるからかなぁ…特に私と奈々の母校の校長先生とか。


「………校長先生。最後に書いてる“初配信良かったよ、私は死んだ。あとこんどお弁当ください”はいらないのよ。」


ていうか見てたんだ…そして死んだんだ……結も尊死してたっぽいし破壊力高いのかな…


とりあえずメールに対応したあと台所に戻る。ちょうど15分経ったみたいでタイマーが鳴り響いてた。あ、ちなみにいきなり感覚変わったら嫌だから自己暗示維持で性転換後を維持してる。


「えと…次工程」


まな板に打ち粉───くっつかないようにする粉のこと───として強力粉を撒いておき、その上に寝かせ終わった生地を置く。


ヘラで半分に分けて、片方はラップをかけて、もう片方はある程度細長くして大体十等分くらいにする。これをもう片方もやったら全体的に打ち粉をしておく。


全部で二十等分した生地の1つ以外は乾燥しないようにラップをかけておいてから、切って少し潰れた状態から少し丸く戻した生地を伸し棒で生地を平たく伸ばし始める。


できるだけ円形にはするけど、それでも手作りだから形は歪になる。…歪になるのは動画終盤でも言ったけど、もう少し綺麗に作れたらなって思うことはやっぱりあるね。


それを全部の生地で繰り返して餃子の皮20枚を完成させる。


……ちなみに、ヘラで分けずに全部纏めた生地の状態から少しずつちぎって丸めて伸ばすっていう方法も1つの手だよ。その分もっと形が歪になるけど、生地自体割と伸びるし頑丈だったりもするから料理に使うこと自体は問題ないんだよね。


次は餃子のタネ。


具材は豚挽き肉を200g、キャベツを1/8玉。調味料は塩と胡椒に生姜。お酒を使う人もいるらしいけど私は使わない。ちなみにお酒を使うんだったら私は料理酒じゃなくて日本酒を使うんだけど……性転換後だと顔写真とか違うしそもそも肉体年齢14歳だしで年齢証明できなくて買いに行けないのがちょっと悩み。まぁ少し前に奈々と一緒に買いに行ったから今はそこまで問題ないかな。奈々も身長が小学生レベルで低いから年齢確認はされるけど。


あ、アルコール自体は加熱で飛ぶから特に問題ない。飛んでなかったら私や結、食べれないし。消毒用の塗るとか匂いはともかく経口摂取に関しては性転換後だと完全にって言えるほどアルコールダメになってたからね、私…そもそも性転換前から元々弱めではあるけどさ…先生曰く一応性転換後の状態でも分解できないわけじゃないらしいけど。


豚挽き肉をボウルに入れて、そこに塩と胡椒、生姜をいれて捏ねる。胡椒は…私はペッパーミルで粗挽きする派だからなんだけど、市販の塩コショウでも多分大丈夫…なはず。


キャベツはみじん切りにして絞ってからボウルに入れる。それをよく混ぜて餃子のタネが完成。


餃子のタネをスプーンで掬って餃子の皮に乗せて包む。それで、餃子の皮の縁に水を付けて閉じやすくする。本当は水を付けなくても閉じられるんだけど、強めの力で皮を潰す必要があるから今の私じゃ無理。


それで……ほぼ確実に餃子のタネは余る…というかほとんど余るように作ってたんだけど、これは小さな肉団子とかワンタンの皮に包むとかしてスープに使う。動画でも餃子のタネが余った場合の使い方として出したんだよね。


「今回は春雨スープにしようかな…」


耐熱容器に乾燥春雨を入れてそこに春雨が被るくらいまでの熱湯。春雨を戻している間にお鍋に水を入れて沸かす。その待機時間に餃子を焼き始めておく。


餃子の焼き方は餃子をフライパンに並べてそこに水を入れて蓋をするもの。標準といえば標準だよね。



リンコーン



「はーい!」


結がインターホンに反応してキッチンに入ってきた。


「えっと、どちら様ですか?」


〔あ、その声は結ちゃんかな?愛海だよー。遅くなってごめんね?〕


「あ、愛海お姉ちゃんだ!お迎えしてくるね、加奈お姉ちゃん!」


「行ってらっしゃい。」


結がインターホンの通話を切って玄関の方に向かった。少しして結と一緒に茶髪の女性───愛海がキッチンに入ってきた。


「ごめんね、おにい。お昼より結構遅くなっちゃった…」


「大丈夫だよ、愛海。こっちもまだ餃子できてないから。」


「音的に……もう少しで出来そう?あ、これデザート用に作ってきたから。」


「ん……あとは焼くだけだからね。ちなみにそれ、中は?」


「一応プリンにしてきたよ。ケーキも考えたんだけどね……手伝えることある?」


「んー…じゃあ結と一緒にお皿の用意お願いできる?」


「りょーかい!結ちゃん、一緒に頑張ろっか。」


「うん!」


一応愛海はお客さんだから気にしなくてもいいんだけどね。昔から世話焼きというか、手伝うのが好きというか……本人曰く、誰かがやってるのを見ているだけなのは嫌らしいんだよね。


「……」


「……」


愛海の方から視線を感じる……餃子の水気が飛んだっぽいから火を消しておいて…と。


「…何?愛海。」


「いや……おにいってさ……こうしてみると本当に料理好きの女の子にしか見えないよね……」


「実際料理は好きだからね。」


「なんか…髪色は違うんだけど。昔のおにいを見てる気分だよ、わたし…実年齢だと成人してるし結婚してるしで本当に主婦じゃないかなぁ?」


「さぁ……どうなんだろうね。」


肉団子にした餃子のタネの余りと戻した春雨をお鍋の中に入れて、鶏ガラだしの素や塩胡椒を入れて味を付けていく。味付けって人によるから動画でもあまり説明しなかったんだよね。そもそも私、だしの素とかは結構目分量みたいなところあるし…っと、これで全部完成かな。


「…おにい、こっちの準備は終わったよー!ごはんもよそってあるー!」


「ん、こっちも丁度出来上がったから暖かい状態で食べれるよ。ごめんね、結。結構遅くなっちゃったけどお昼ご飯にしよっか。」


「うん!」


豆〇ばのエプロンを外して平皿に餃子を取り分ける。それが終わったらスープをスープマグによそって準備完了。


「それじゃあ、いただきます。」


「「いただきます。」」


…3時だからお昼ご飯なのか分かんないっていうのは置いておこう。

一応補足しておきますと、突発性性転換症候群で若くなった人でも本人確認はできます。

ただし、病院や警察などはともかく飲食店や物販店では照合するための情報が通っていないので本人情報と照合することができないのです。

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