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No.1 もう日常だけど疑問がある

一息ついてから配信開始ボタンをクリックする。


「マイクテスト…あ、音声入ってる?せいじょー?」



コメント:


入ってるー!

こんばんはー!

ちょっとノイズ聞こえる

ノイズ気になるー



「ノイズ?ちょっと待ってねー。」


私はソフトをいじってノイズを調整する。本当の自分とはかけ離れた可愛らしい声を聞きながら不快な異音が聞こえないかを確認する。


「どう?ノイズなくなった?おっけー?」



コメント:


おっけー!

問題なーし!

若干のノイズは許容範囲!

ノイズ聞こえるんやんけ。

俺、変に耳がいいからしゃあなし



「おっけー?……はい、それじゃあ今日の配信を始めまーす!」



コメント:


来るぞ来るぞー!

うぉぉぉぉ!

初見、今来たけどナニコレ…?

うぉ、初見が現れたぞ!

皆の衆、準備はいいな!

囲め囲めー!

かごめかごめー!!

籠目籠目ー!



「わわわ、凄いことになってるー…」



コメント:


他人事っぽくて草

お前さんが引き起こしたんやぞ



ん-…私はただ感想を言っただけなんだけどな。とりあえず。


「初見さんもいるみたいだから軽くだけど自己紹介から行くねー?」



コメント:


自由にしてもろて

みんな、死ぬなよ…(尊死)

生き返れ

組成犯、戦闘準備!

蘇生班やろ、どんな誤字や

悪い、ミスった

死者蘇生!



流れるコメントを見ながら小さく咳払い。


「みんな、こんばんは!花畑を彩る七色の海!“花園(はなぞの) 七海(ななみ)”だよ!今日はみんなが食べたいものを教えてほしいな?」



コメント:


任せろ

任せろ

任せろ

任せろ

任せろ

ぶっちゃけ花の妖精

今日も七海たんはかわいい

この子に手取り足取り教えてもらえるとかここは天国か?



コメント盛り上がってる……喜んでくれるのは素直にうれしい。


うれしい……んだけど。


…私って、本当は30歳越えたおじさんなんだよね。配信中は女の子になってるけど。


所謂“バ美肉おじさん”。…というのか……そう言わないのか。


結構特殊だから、ずっと悩んでます。


「えーと、安価取るよー!みんな、少しだけ静かにしてねー!」



コメント:


安価だ!

安価待機!

静まれ者共!安価の時間だ!

コメントが静まらんとななみちゃんは安価始めないぞ!

静粛に!



常連さんは私の事よくわかってるなぁ…ん、止まったね。


「今回の安価は……私に作ってほしい料理!私のコメントから30個先をやるねー!」


そんな感じで、私の日常は流れてく。

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