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第4話 自業自得

「ケ〜イ〜?お〜き〜ろ〜」

カイです、おはようございます。

今は寝起きの悪いケイを相手に悪戦苦闘中です。

「1、2、3、5、7、11、13、17……」

は?

「………素数」

朝から何言ってんだ。

こういう時の取っておきの方法は、

「かに玉、マーボー豆腐、フレンチトースト、トンカツ、……etc」

こういう時は食べ物の名前を耳元で囁きまくるのが一番だ。

「おはよう」

ケイが起きた。

「おはよう、ケイ。ひどい顔だ、いつもの夢でも見てたのか?」

ケイは昔、俺達が今の「力」を手に入れた時のショックをまだ僅かに抱えているらしい。

だから時々夢でうなされるようだ。

「うん、顔洗ってくるね」

そう言ってケイは部屋を出て行った。

さて、今からチェックアウトの準備をしなくては





「ケイ、準備は良いか?」

ケイに聞くと

「うん、細かい荷物とかはカイに預けたし。他の大きい荷物は俺がちゃんと持ってる。忘れ物は無いはず」

ギルドカードをこれ以上無くされたら堪らない。

「よし、じゃあ行くぞ?」


僕らは「腹が減っては戦は出来ぬ」を後にした。




「門に行くぞ?昨日の保護を解除してもらわないと」


「うん」

しばらく歩いていくと門のあたりが騒がしい。

「何があったんだろう?」


「どうでもいいよ、早く保護解除してもらってからギルド行かないと」


「昨日のおっちゃん居るかな?」


「居るんじゃない?たぶん」


「まあ早く行って解除してもらおう」

そんな感じに会話をしながらのほほんと歩いていると門が見えてきた。

ん?

「盗賊か?」


「みたいだね」


「でも面倒なのはちょっと」


「でも、人助けすれば報奨金が出るかも」


「行くぞ、何してる。市民の安全を守るのは旅人の務めでもあるぞ」

金欲しいし、旅にはいくらあっても困らないし。

「即答かよ、意見かえるの早っ!!」

俺は走りながらその騒ぎのあった場所に向かう。

「金だせやぁーーーー!!!食料とかも全部だせ!!!」

何人か集団で行動しているようだ。

「ッ!?ケイ!!」


「うわぁ〜」

あいつはいつも面倒ごとを引き寄せてくれる。

まあこれなら正当防衛を称して奴らをフルボッコに出来るからいいけど。

「おい、そこのボウズ。友達の命が惜しけりゃ金目の物出しな!!」

盗賊のくそ野郎が話しかけてきた。

「おじさん、1つ忠告を聞いてくれるかい?」


「あん?何だ?言ってみろ」


「時限爆弾を擬人化したとして、俺は一時間ぐらいの爆弾だと自負している。

だが、おじさんが捕まえたそいつはね5秒にも満たないと思う」

そう言った瞬間そのおじさんが吹っ飛んだ。

「ぐわ!?」

そんな声を上げながら門の外に吹っ飛んでいった。

「弱っ!!話にならん」

ケイがそんなことを言っている。

「ケイ、程々にしろ。このあとギルド行って仕事するんだから態々疲れることも無いだろう」


「それもそうだね、じゃあ疲れない程度に吹っ飛ばす。カイも手伝って」


「りょーかい」

盗賊の人達が仲間が吹っ飛んだことに唖然としてから元に戻るまでに5秒くらい掛かった。

それからすぐに僕らにナイフやらダガや半月刀とか持ってる人達、盗賊の代表的な武器だね。面白みのない人達。

「10秒で終わらせろ、それ以上は0.1秒すら時間が惜しい」

俺が言ってから約9秒くらいで終わった。

縄で亀甲縛りに全員してやってからおっちゃんを探すことにした。

「兵士のおっちゃん?どこですか〜?」

少し2人で探すと受付のところの中で丸く蹲っていた。

「おっちゃん、大丈夫?」


「ヒィィィ!?お助けを……あれ?」

おっちゃんはどうやら隠れていたようだ。

「あの、もう盗賊は倒して亀甲縛りにしました」


「あ、ありがとうございます。よかった、あなた方が居てくれて本当に良かった。あいつらは最近この辺りで活動が活発になっている盗賊団の1つで、地味に強いんですよ」


「へぇ〜、そんなに問題事件ならこちらに回されると思うんで、安心してください。

今日はコイツの保護を解いてもらいに来ました。ほらコイツのギルドカード」


「はっ!!確認しました。あとは自由にしていてくださって結構ですよ?」

おっちゃんは敬礼付で保護を解いてくれた。

「あの、盗賊倒した報奨金みたいの出ないんですか?正直お金はいくら合っても困りませんから」

切実に訴えてみる。

「あの、分かりました。上に掛け合って見て、出してもらえるようであればギルド経由で払ってもらうようにしますので」


「はい、それで良いです。ではあとは任せます。失礼しました」

僕らはそこを後にした。

「盗賊団かぁ〜、久々に大きい仕事が回ってきそうだな。盗賊団の壊滅とか」


「うん、ちょっと面倒だろうけどお金はがっぽがっぽ入るから嬉しいね」


「ああ、お前が働いた分だけ飯食えるから一生懸命働いてくれ?」


「うん、そしたらグレイトタワーパフェを頼むんだ。あれは1.5mもあるからなぁ」


「まあその時は、俺は横で普通の食べ物でも食べながら見てるとするよ」

普通のでも食べられるかどうか分からないけどな、胸焼け起こしそうだし。


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