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第8話 策謀

「ケイ〜」

さっきからケイを探しているが………何処だ?

「カイー!」

お、何処だ?

俺は周りを見回すが、ケイの姿は見当たらない。

「こっちこっち」

おわっ!天井板外してケイが居た、逆さまに頭を天井から突き出している。というか天井板外せたらだめだろ、暗殺とか簡単に出来るぞ……………そんなことより

「何やってんだ?」


「なんかさ〜、怪しい奴居たから伸しといた」

ドサッ!!

ケイがなんか落とした。

コイツ、武器とか大量に体に仕込んでやがる。

足の指と指の間から髪の毛の中にまで、暗器を大量に。

「おい、もしかしてコイツって」


「うん、この王城の誰かを狙った奴だと思う。誰かって言っても王族達くらいしか居ないだろうけど」

他の側近や貴族達はそれぞれ城下に屋敷を持っている、だからここに居たということは王族の連中くらいだ。

「とりあえず、コイツどうする?」


「んじゃ、先代達に突き出すか」


「あいさ〜、でもさ、突き出したあとはどうすんの?暇だよ?俺ら」

確かに、今のところ仕事も来てないし。

「王子様と城抜け出すか?」

面白そうだからよし。

「さんせ〜、あとで先代達に許可取りに行こうよ、王子様連れ出す許可」


「分かった、コイツを突き出すのと許可取るのとは両方やっとくからケイは王子に言いに行ってくれ」


「了解〜」

そう言ってケイは天井裏に戻っていった。

というか、そっちから行くのか。王子驚くだろうな。






コンコン

「誰だ?」

王の声がする。

「俺だよ、カイ」


「ああ、カイさん」


「面白い奴持ってきた」

奴なのに持ってきたって表現て微妙だけど、まあコイツ気絶してるし、合ってはいるかな?

「なんかさ、ケイが捕まえたらしいんだよね」

ドスッ!と出した変な奴を慄然とした表情で見る。

「この人は……?」


「良く分からん、誰の手先か調べるのはそっちの仕事だ」

いまだに驚いた表情で見ている。

「さっきから何ですの!お父様にそんな口の聞き方をして!!」

おや、王女も居たんだ。

「居たんだね。あ、そんなことより…」

するといきなり王女が怒りだして

「そんなこととはなんです、そんなこととは!!」

俺は軽くスルーして王に話し始める。

「王子貸してくんない?王都来たの久しぶりだから城下も色々変わってるかもしれないし、道案内も兼ねて。王子はお忍びよくやってるみたいだから、道には詳しいだろうし」


「あ、はい、構いませんよ。こちらからお願いしたいくらいです。ただしあの子の勉強の時間が終わってからお願いします」

よし、快諾!

「お父様!?たった今こんな怪しい輩が城内に居たというこの時にあの子を外に出して良いんですの?危険じゃないですか、城内で厳重に護衛をしないと」

王女が怪しい奴を指差しながら言う。

まあ、それはもっともな心配なんだけども

「大丈夫です、カイさんかケイさんのどちらかが居れば城の兵全員床に這い蹲らせること出来ますよ。そんな人が2人も居るんです、危険なんてあるはずないじゃありませんか」

今の発言に王女はたいそう驚いたようだ。

「こんな子供に何が出来るというのですか!見習い兵士でも倒せそうな子供じゃありませんか、それを城の兵士床に這い蹲らせるだなんて、無理に決まってます。大体お父様は……………………ガミガミ」

なんか五月蝿くなってきたし、俺はお暇するとしようか。

ちなみに兵士を這い蹲らせるのは可能だ、前に来たとき実証済み。

ケイが途中でサボって食料庫に向かったから、俺1人で全員伸したようなもんだな。






「王子〜、あっそび〜ましょっ!」

王子の部屋の王子の真上から天井板を外して、出てみた。

「うわっ!!??」

かなり驚いたみたい。

あ、右左前後ろ確認してる。なんか笑える。

「こっちこっち」

もう1回声だしたら気づいたみたい。

「…………なんでそんなところに?」


「いや、驚くかなぁと、サプラァーイズ」


「そういう驚かすサプライズはやめてくれ、……心臓に悪い」

おやおや、心底驚いたみたい、こりゃ悪いことしちゃったなぁ。

「ゴメンゴメン、えっと城下町行かない?」


「は?何でだ?」


「道案内頼むよ、お忍びで道は知ってるでしょ?ご飯とかも奢るから気にしなくて良いし」


「いや、そうじゃなくて、父上から出かけるのは駄目だと言われるだろう?一昨日抜け出したばかりだし」


「んにゃ、黙らせりゃ良いし、俺らと一緒なら安全だから許可してくれると思うよ」

いざとなったら黙らせる、これ常識。

あと、あの怪しい奴のことは言わない、王子を不安にさせると良くない。

「さぁ、早く勉強とか終わらせな、たぶん王は勉強が終わったらという条件を出してくると思うよ〜」

そう言うと、勉強をガリガリと再開した。もともと勉強してたけど捗っていなかったみたい。遊びに行けると聞いてやる気が出たみたい。

「分からないところはケイ先生にまっかせなさ〜い」

俺だってある程度勉強は出来るんだ、だてに●●●年生きてないよ。


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