表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/32

第22話 満腹食堂へ

海斗は、部長が影の政府機関NRGと繋がっているかを確認するため、ある罠を仕掛けることを思いついた。


「和夫じいちゃん。部長が情報を漏らしたということは、影の政府機関と何らかの関係があるんだと思う。それを確認するため、部長に罠を仕掛けようと思う」


「罠じゃと」


「あぁ、そうさ」


海斗は自分が考えた作戦に、少し得意げな口調で言った。


「その作戦は、いつから始めるんじゃ」


「今からさ!」


「その前に腹ごしらえでもせんか」


「そうだね。腹が減っていることを忘れていたよ」


「じいちゃん。何が食べたい?」


「お前の行きつけの満腹食堂でいいぞ」


「それじゃー。満腹食堂へ、レッツ、ゴー」


満腹食堂に着いた二人は、空腹を満たそうと早速、注文をした。


「すみません、注文いいですか?」


すると、顔見知りの若い女性店員が、二人がいるテーブルにやって来た。


「いらっしゃいませ! いつもご利用ありがとうございます」


「こんにちは。注文いいかなー」


「はい、どうぞ」


「僕は、唐揚げ定食」


「じいちゃんは?」


「わしは、刺身定食」


「注文は、唐揚げ定食と刺身定食ですね」


二人は、女性店員が注文したメニューの確認にうなずいた。


海斗と和夫は、注文した定食を待つ間、食堂に設置してあるテレビに目を向けた。

テレビではニュースが放映されており、今日の事件や事故などの記事が流れていた。

二人は、テレビ画面に映し出された映像をぼんやりと眺めていた。

すると、見覚えのある場所の映像に二人とも釘づけになった。


その場所とは、「東法ビル」であった。

ニュースでは、「東法ビルで発砲事件があり、二人の男性が襲われてケーブルテレビ局のオフィースに一時逃げ込み、発砲したと思われる男性は、その場から逃走し、現在その行方を捜査している」と報じていた。

海斗と和夫は、ニュースで報じていた「二人の男性」は自分たちであることが予想できた。


「和夫じいちゃん。あのニュース。僕たちの事だよね」


海斗は小声で和夫に話しかけた。


「その様じゃな」


「僕たちの事も、警察が探しているのかな?」


「たぶん、そうかもしれん」


二人は考え込むように沈黙した。

そこへ、若い女性店員が注文した料理を持って、テーブルにやって来た。


「お待たせしました。唐揚げ定食と刺身定食です」


「注文は以上ですね。それでは、ごゆっくりお食事ください」


「ああ、ありがとう」


二人は運ばれてきた食事を見るや否や、空腹の腹を満たすために無言で飯を食った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ