転移準備 3/3
まず初期品。
マジックバックとストレージはあったが空。
ただ、マジックバックの空欄の下に選択欄という所があり、そこを触ると一覧が出て来た。
マジックバックが10種類のウィンドウ表示が現れていたので、まずそこを埋める。
金、食料、水は選択済み。
空をピックすると選べられた。
次は武器。剣と弓、矢、杖を選んだ。
弓と矢を分けるなよと思いながらも弓矢を取る。
後は衣服を考えた。寝ていたという子は裸足や部屋用の靴下姿だった。その子たちは靴が必要になるだろう。
俺の恰好はゴルフスタイルで帽子も靴も履いているのはラッキーだ。
修復してくれたのか雷に当たったという割には服が綺麗になっていた。
予備靴とマント。これで9つ。
選べる武器は初期装備品の安物の様なので金に2ベットした。
スカートを履いた女の子になった所でステータスの割り振りに行く。
手を前に出してステータスオープンとチュートリアルで教えて貰った為、同様にスキルオープンと言ったら表示が切り替わった。
知らないスキル4つを含む、探査、捜索、方向、位置と雷魔法、雷耐性の6個を持っていた。
俺が雷系統はゴルフ場で雷に打たれた為だろうとしか思い当たらない。
振り分け可能ポイントが25と、習得可能スキルが一覧でたくさん並んでいた為、そこから最低限の物を取っておく。
ゲーム内にあったものがほとんどだが、生活魔法、力操作スキルと言う知らない物があったが、実生活を考えて取った。俺は知らないジュースが自販機に並んでいたら取り敢えず買ってみるタイプだ。
個人ステータス
種族 :人族 性別:男
名前 :ヒロ・スウィフト 年齢:15才
レベル:1 職業:なし
身分 :平民
犯罪歴:なし
勲章その他:なし
個人アビリティー (表示 ON/OFF)
HP:138/138 MP:122/122
体力:100/100
筋力:147/147 速さ:135/135
知力:295
物攻:125 物防:115
魔攻:110 魔防:115
残り振り分け可能アビリティーポイント:0
個人スキル (表示 ON/OFF)
火魔法スキル Lv1 水魔法スキル Lv1
風魔法スキル Lv1 雷魔法スキル(Ⅱ)Lv10
土魔法スキル Lv1 光魔法スキル Lv1
魔力操作スキル Lv1
生活魔法スキル Lv1
剣術スキル(Ⅰ)Lv1 槍術スキル(Ⅰ) Lv1
弓術スキル(Ⅰ)Lv1
格闘術スキル Lv1 打術スキル Lv1
身体強化(Ⅰ) Lv1 力操作スキル Lv1
防御スキル(Ⅰ)Lv1 盾術スキル(Ⅰ) Lv1
雷魔法防御(Ⅲ)Lv10
暗視スキル Lv1
隠密スキル Lv1 隠匿スキル Lv1
探査スキル Lv1 捜索スキル Lv1
方向スキル Lv1 位置スキル Lv1
苦痛耐性スキル Lv1 恐怖耐性スキル Lv1
毒耐性スキル Lv1
採集スキル(Ⅰ)Lv1 生産スキル(Ⅰ)Lv1
鑑定スキル Lv1
残り振り分け可能スキルポイント:0
固有スキル: (表示 ON/OFF)
天恵①成長スキル
(獲得経験値3倍、スキルP5倍)
天恵②表示スキル
(スキル確認可。ストレージ保有、マップ獲得可。)
天恵③言語スキル(自動翻訳)
天恵④ランダム(レベルUP時開放)
固有スキルのランダムってなんだよと思いながらも少し楽しみに思う。
スキルポイントが割り振り終わりニヤついていた所に、2人目の女の子も終了。こちらに集まった。
「お疲れ様。」
つい癖の言葉が出ると、俺の隣にパジャマ姿の女の子が座る。元々隣に座っていた水玉の子だ。
知らないうちに一人は終わって俺から少し離れた所に座っていた。その姿に驚く。ストライプの寝間着姿の猫耳族になっていた。黒髪でしっぽの先がチラチラと見えていた。
唖然としていると水玉から質問が来た。
「何していたの?」
自己紹介をしようかと思った所、座ると直ぐに言葉を掛けられたのでスキルを振っていたことを伝える。
「え、私もやる~。どうやるの?」と近寄って来た。
距離が近い…と思いながら年甲斐もなくドキッとしてしまった。
離れて座っていた猫耳の子も反対横に座ったのでパネルの開き方を教えると、両脇で二人の子が操作し始めた。
知らない女の子に両側からこんなに近寄られるのは久しぶりだと心臓の高鳴りを感じてしまう。
2人共俺からは内容が見えない半透明のパネルを黙々と操作し始めたので、次のマップテストをする。
マップオープンで開いたが俺の表示が黒●表示されただけだ。
不思議に思い『サーチ』など色々呟いてみると、『サーチ人』で俺の両脇に黄色い〇が表示される。
少し離れた所にいるもう一人の表示が無い。訝しげに顔を傾けながら色々いじっているともう一人が近寄ってきたのに気付き顔を上げる。
3人目も人族ではないので口を開けて見つめてしまう。
スカートを履いたエルフが正面にいた。
他種族を選ぶ子が2人もいるとは驚きだった。
男より女の子の方が思いっきりがいいのだろうか…。
エルフの子はつい本名を名乗ってしまったなどとブツブツ言いながら俺達前に座った。
彼女の行動を目で追っていると声が降って来る。
『じゃあ、3分後、自動的に飛ぶから。じゃあ僕は休むよ。ホント疲れた…。じゃあ頑張ってね~。』
「あ、神様。ありがとうございました。」
我に返り、礼を言ってもバチは当たるまいと座ったままだが軽くお辞儀をすると、無表情の顔が少し笑ったような気がした。
両隣の子も手を振る。
そのまま光の粒となり浮かんでいた神は消えていった。
時間が無いと思い早速自己紹介から入る。
「あ、すみませんね。時間が無いようなので早速。自己紹介から。僕はヒロと言います。地図でいうと人族地域の東側の国です。細かい話をする時間が無いみたいなのでフレンド登録だけお願いします。」
「フレンド登録できるの?」
「はい。手を出してフレンドリストオープンで出ます。そこにフレンド登録の表示がある所まで確認しました。」
「あ、ホントだ。」
「へ~。」
彼女たちが画面を見つめ、直ぐに正面の女の子から名前を言っていく。
画面上に3人の名前と『登録しますか?YES/NO』表示がその横に出た。
早速3人の登録をして、4人の真ん中に指先で書いたなぞった地図に各々が選んだ所を指さすと、バラバラだった。
エルフは大陸の西端。猫耳は人族地域の東側。水玉さんは西の国を選択したようだ。
まあ他種族が2人だから当たり前かもしれない。
「バラバラですね…。」
つい声が漏れると皆苦笑いをしていた。
時間がもったいないと思ったことを口にする。
「エルフはそっちの西端の方なのですね。というか…、エルフのタナダ・ユキコさんって本名ですか…。あ、突っこんでいる時間は無いですね。えっと、人族のエル・カリンさんとレイ・アルフレッドさん…。まあ一年後、この一番西側の都市の首都、冒険者組合があればそこで会いましょう。と言っても距離もどういう所か分かりませんし、難しいかもしれませんけど…。まあ何処かで合いましょう。」
「そうね。みんなそれまで元気で。」
正面のエルフの子が笑顔を作ると足元が光り出した。
自分も下を見ると3人の足元も薄くなっていた。
「うん。また。」
「それじゃあ。」
「お互い頑張りましょう。」
全員が徐々に光に包まれていくと、皆不安な笑顔で手を振りお互いが光の粒に包まれる様に消えていった。
5/18 数字の表記と行間。ステータス表示を変えました。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。