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傍観者  作者: Amaretto
第六章
39/56

6-5(武田4)

[武田]


 小田さゆりという人物。


「例えるなら、なんだと思う?」


 俺はクラスメイト何人かに聞いた。

 その答えは、どれもバラバラだった。


 俺は、小田さゆりを例えるなら、鏡だと思う。

 小田さゆりをどう見ているか、小田さゆりに対して、どう思っているか、それが、自分に対してどう思っているかを示すように思えたから。




 田中先生は、ジョーカー。

 なにより強い武器になることもあり、圧倒的な弱さになることもある。


 槇原先生は、狂った人形。

 自分の意思とは関係なく、手足を動かされている。


 鈴木は、人間。

 自分が一番大切で、周囲と同調し、群れる。




 彼女は人によって見方が変わる。

 冷徹そうに思う人もいれば、とても熱い人と思う人もいる。

 強そうに見えるが、実際は儚い人だと思う。

 彼女はとても攻撃的だけれど、なぜだか、守ってあげたくなる時がある。

 彼女に近づくとケガをしてしまうけれど、その痛みさえ、愛おしく思えてくる。


 小田さゆりは、

 誰よりも素直で、誰よりも狂っている。


 いつのまにか、俺は彼女が気になっていた。

 それが、恋なのかは分からない。

 分からないけれど、彼女は人を惹きつける。


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