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ごさ~い  作者: 雅 彦
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06

 現在の私の装備。背中に呪術師サマネごさいがスタックしているので、攻撃力が50倍ぐらい上がった。

 そのオプションである守護精霊もこっちをガン見して、呪詛の言葉を呟かれているが、呪術師に怒られて泣いている。

 他には子豚に貰った割れない壊れない、キズもホコリも脂分も付かない眼鏡。

 視力が悪いのは呪術で治してもらったが、簡易レントゲンだとか簡易CTモードが有るので医者(無免許)として外せない。

 例の電話でゲーム機も所有。私を守ってくれている魔法仕様の空飛ぶナイフ。私を守る機械文明の衛星?も頭の上に2個浮いている。

 履いている魔法のジャングルブーツも、山羊を連れて山に行っても平気、疲れずにどこまでも走って、追いかけたり逃げられて、谷底に落ちても異世界に行っても、踵を3回鳴らすとOZの新機動戦記の世界からでも、どこからでもこの場所に帰ってこれる、らしい。

 着ている白衣とかシャツも防弾防刃仕様で防ウィルス?仕様、12.5ミリでも接触感染の象皮病でもエボラでも、空気感染のインフルエンザも通らないそうだ。

 手足と顔は出しているのに、一体どうやって防いでいるかは聞かないで欲しい。


 修理屋プリモントにも、子供の頃に護身用のナイフを貰ったが、鉛筆削っている時に詳しい人物に見つかって「ダマスカスナイフッ」と驚かれて腰を抜かされて、街の商人に鑑定に出すと絶対に返してくれずに、「貰い物だから」と言っても延々と譲渡依頼と金額交渉だけされた。

 10万ドルぐらいイスラム寺院と孤児院に寄付してもらったので譲ったが、完全な製法のダマスカスナイフは博物館にしか存在しないそうだ。

 どうやら日本刀みたいに技術継承されていない技術で、るつぼの中で鉄を溶かして結晶化させて、そこに配合する藁だとか炭化物で、カーボンナノチューブを形成させて、折れない曲がらない刃を形成する、とネットに書いてあった。

 作った本人は「趣味で作っただけだから別にいいよ~」と言って次のをくれたが、それも没収されコレクターか博物館に買われた。

 今はライカに命じられてプリモントの弟子工が量産して、ここの収入源にしている。

 子豚なのでハンマーで鍛えるたびにガンガン呪いが入って、切られた人物はキズではなく呪いで死ぬ系統の刃物が出荷されている。

 持ち主は呪われたり、ムラマサブレードみたいになんかに憑依されて、切り裂きジャックとか、辻斬りにはならないのだろうか?


 没収されて以降は、もう取り上げられないように、修理屋がここで学んだ魔法と呪術と科学を統合して、元からカーボンか何かわからない材質の、絶対に折れない曲がらない光を反射しない刀身のナイフが出来て、空を飛んで所有者を守る魔法と、絶対防御呪文が掛けられていて、頭の上の衛星ともリンクして、放電とか光線で守ってくれている。

 この世界ではパオペイで宝具で伝説の武器だが、子豚共は平気で製造する。

 取り上げようとすると、今度はそいつが死ぬ。一回私から取り上げようとしたのか、盗もうとしたボランティア職員が、放電されて心臓止まって死にかけた。

 何故か分からないが、子豚的には私はマリア先生かパパぐらいの重要人物らしい。いつもの「この子は私が、ワシが育てたっ!」なのかも知れない。

 修理屋だけでなく、子豚たちは聖闘士とか北斗神拳継承者みたいに、一度見た技は見切れるそうで、自分がやっている分野の技術継承は親方から盗んで、それ以外の流派でも人間国宝の技術でも一回見たら盗んで、異世界の技術でも無理くり融合させて、ワケワカンナイ品を作る。

 多分大昔のイランで、電池作って金属にメッキ加工しやがったのも子豚だ。


「ああ? あの外国人も侵入者だよ、隣のもそうだ」

 人選が良かったので、尋問や内偵する必要すらなく、呪術師サマネが侵入者を見つけた。荒事は無い方が良かったんだが。

『侵入者発見。子供にお菓子配って、ゲーム機持ってないか聞いてる』

 とりあえずテロリストアジールに通信して、ショートメッセージで視界に写っている外国人の顔を拡大して会話内容も送った。

 子供の頃からおもちゃの通信機は貰って、電話ごっこと言うか本当に電話していたので、ネットで見た「高機能最新式携帯!」というのが、何が高機能なのかサッパリ分からなかった。

 眼鏡とも連動してないし、病人の診断も必要な薬品も表示されない電話には、魅力を感じなかった。

「所で、サマネもあのゲーム機貰ってなかった?」

「ああ、あの「でんわ」とか言う奴かい? 何で会って本人と話さないのか分からなかったから、故郷の曾曾曾孫に上げたよ」

 魔法世界にも有り得ないほどのオーパーツが出現した。

 でもサマネの故郷なので、魔女集会の夜に魔女か子孫の手に渡ったら…… 何かの秘石だとか徽章だとか魔道具の類に分類されて、神聖言語である子豚語さえ魔法で解読できれば、「読めるっ、読めるぞぉっ」とか言って、どんな科学技術でも辞書機能で出るんだから、奪いあって国家挙げての大戦争になりそうな気がしないでも無いが、聞かなかったことにしよう。

 異世界までは、使用停止のデムパとかも届かない。かも知れない。


「あの子も、これに話しかけたら、「辛いことでも何でも、相談して話を聞いてくれる精霊さんが何時でもいて、次の日には解決してる」って言ってたねえ、便利な世の中になったよ」

 多分「グループお話機能」が有効になっていて、時間帯が同じ世界とか、夜中まで遊んでるゲーム猿が対応しているようだ。

 以前呪術師に世話になった奴とか、妹を復活させてくれた礼に地方領主が金の力で無理やり解決したり、荒事担当の船長とか呼び出されて、相手が魔王であろうと国家であろうと何だろうが滅ぼして解決して、魔法学校に入れなかったりしたら学長の首級でも上げて「ハイ」という人物が出るまで順番に殺して、無理やり入学させたりしている、はずだ。

 前言撤回、異世界でもデムパ通じてた。

 現在の所有者はヒーヒーヒー孫らしいが、サマネの血縁者?で子豚語ネイティブなら、精霊さんにお願いすれば、「どんな願い事でも叶ってしまう魔道具」に成長しちゃっている。

 発光機能なんかも有るので、「魔神とか精霊が入っている魔法のランプ」に向かって、子豚と心が通じたり、聖人がランプに願ったりすると、どんな願いでも本当に叶ってしまう。

 まあ、現在の所有者も、私と同じような魔法のアイテムで守られていて、サマネが「この子は私が育てたっ!」と言えば守られるし、サマネが置いていった精霊にでも頼んでおけば、危ない目には遭わないだろう。

 逆に命を狙われたり強奪されそうに成ると、魔女の曾孫の方が絶対に殺されない魔道具とかで守られていて、王国とかも制覇したり、地平線の彼方に居る敵でも爆殺できたり空爆できたり、「あの場所にラピュータの雷槌を落として」と依頼すると、城塞ごと消し炭にできるような、空爆依頼通信機になっているんじゃないかと思う。

 電話機の使い方や、裏コードでも必殺技でも親切に教えるゲーム猿もいるし、子豚互助会には絶対に頭が上がらない地方領主とか、経験値稼ぎに来てる異世界の魔女ビーズマとか、活きが良さそうなのも多いし、荒事担当の船長、炎の魔神のムチュコたんとか出ると、どんな王国騎士団でも、タタール人の騎馬軍団に出会ったポルトガル王国騎士団みたいに殺される。


「あんた、さっきの奴らの仲間だな?」

 テロリストアジールと、その手下の少年どもが、潜入外国人の工作員に、拳銃入りのポケットを押し当てて、比較的安全に、非礼に当たらない程度に、施設外に退出するよう促している。

 いつもの22口径ぐらいの拳銃で、来客とか子供に大怪我させないよう配慮されているが、撃たれた本人だけ内臓がグチュグチュにされて貫通もせず、三日三晩苦しみ抜いてから狂死する類の紳士的な拳銃だ。

「いえ、私達は招待客で、招待状も持ってますよ、何でしたら、お招き頂いた方とも……」

 首から年間パスとかパドックパスでも下げるように、ホールドアップしたままでも関係者と分かるように提示しているアジア系外国人。これが中国語訛りなのだろうか?

「中国から輸入品仕入れてる業者の伝で入ったな? もしそいつに「この場所を荒らしたり危害を加えようとする人物を引き入れる方には、貴方が引き取られた養子、子豚を育てる資格が無いようです」と言って、子豚本人も家出したらどうなるかな? あんたが何者だろうと追い詰められて、家族ごと生皮剥がれて竹に串刺しにされて殺されるぞ」

 中国式の処刑方法を伝え、輸入業者本人に殺されると教えてやる、今日は比較的親切な自由領域アジール。名前からして、この国の自治独立の願いを込められている少女。


 一度子豚に魅了されて、大金払ってまで里親になった人物から、独立なり結婚して家を出る以外に、家出されたり、こちらに帰って来てしまい懐かなくなったりすると、里親はペットロス症候群で自殺するか、引き離される原因になった人物を逆恨みして、その人物にあらん限りの暴力を行使して復讐する。

 女親なら前者、男親なら後者になる確率が高い。子豚を恨んだり憎んだり出来ない脳に改造されているので、こちらには被害が及ばない。

「え……?」

 近くで「ごさいちゃんとのふれあい広場」で、握手会、ハグ、モフモフさせてもらったり、高額料金を支払って並んでいた人物に目線を送る侵入者。

 すかさずゲート係だった少年が近寄って、紳士に死刑宣告を告げた。

「あの、お客さん、ゲートであの人と一緒に入場されましたね? 本日の入場チケット、無効にさせていただきます。それと、ゴサイを養子に引き取られていても無効になりますので、本人の意思で家を出るよう言っておきます」

「な、何ノことカねッ? 知らん、私はあんな外国人など知らんっ、そ、そうだ、途中でヒッチハイクで、行き先が同じだからっ、チケットを持っていたから乗せてあげただけだっ」

 もう顔を引き攣らせて、ガクガク震えながらエンドロフィンの欠乏状態に陥る紳士。

 眼の前の男の娘?ゴサイの膝枕、耳かきサービス前なのに、チケット無効を言い渡されてしまい、ガッタガタ震え始める気の毒な人物。

 生太ももに顔を乗せて、両耳をカキカキして貰い、最後に「フ~~ッ」までして貰い、両耳を掃除してもらう間は、お尻タッチまで許される天国を、ダフ屋からチケット買ったみたいに入場禁止にされて、もう泣き始めた紳士。

 高額の寄付で、跡継ぎも買い取ったようだが、本人に帰るように言われると、監禁しても逃げられる。

 子豚は異世界にでも移動するので、例え鉄の箱に入れて鎖で縛って手錠を掛けても、フーディーニマジックで手錠とか鍵も外して、箱が爆破される前に大脱出できる。

「そう言う決まりになってますので、申し訳ありませんが、ご退場お願いできますでしょうか?」

 中学生にしては、やたら客あしらいが上手なゲート係、アジールの手下で舎弟の少年。

「き、君は、私には迷惑を掛けないと言っただろうがっ! どうしてっ、どうしてええっ? ゴッサイきゅんは仕事も覚えて、これから奥さんも迎えて、家族になれるところだったのに~~」」

 紳士の方は、死刑囚みたいに足の力もなくして、両脇を抱えられて退場するよう、駐車場まで案内される。

 家族になるのも妄想とかじゃなくて、子豚に魅了されて嫁にでも愛のドレイでも、何にでもなる気になった、娘とか親族の女が居たのだろう。

 もう目の前が真っ暗になったのか、死んだような表情をして首を垂れ下げている。運転手付きだろうから帰ることはできるだろう。

 周囲の紳士淑女もオバハンも「こうはなりたくない」という目で見送った。


「あら、先生じゃありませんか、どうなさいました?」

 そこで、救いの手を差し出すライカが現れた。金で解決できるのなら、この紳士の目にはライカが天使に見えたことだろう。

「うっ、ひぐうっ、ううっ」

 もう泣き声以外に出せず、男の娘膝枕耳かき寸前の天国から、養子のゴサイきゅん没シュ~トの刑で、絶望のズンドコに陥っていた紳士だが、ライカに縋るように祈り始めた。

「輸入している業者から、ひぐっ、紹介されて、今日の入場を手伝わされました。もうしませんっ、ですからゴサイきゅんだけは取り上げないで、ううっ、あああっ」

 衆目の中で告解して懺悔している紳士。

「ええ、いつも教会に寄付して下さる先生ですもの、子豚、いえ、ゴサイを取り上げたりしませんよ。まず、教会にお越しください」

「はいっ、どうか、どうかぁっ」

 少年兵かゲート係に連行され、教会に向かう紳士。

 また「バッカルコーン」の刑で、血を吸われたり命を吸われたり、ライカの傀儡でドレイ君になるのだろう。

 遺産相続は子豚が受け取って、紳士の娘か親族と結婚、仕事は引き継ぐか、子豚が嫌がったら会社ごと売り飛ばして教会に寄付させるのだろう。

 奴らはオトータンの家業なら、何が何でも継続して、傾いた経営でも立て直すが、オジタンの家業には興味を持たない。

 修理屋とかは両親が経営していた解体屋を継承して、今は若いのに任せて遊んでいるし、船長も父親が勤めていたコーストガードの仕事を継いで、船まで継いだそうだ。


 中国人2名ほどは、デリンジャー突きつけられたまま、安全にご退場願った。

トップページにもあった、モーニング漫画脚本大賞にも参加してみました。

大昔にアニマックス大賞とか、ファミリー劇場大賞に応募して、掠りもせず落選したものですが、誰かのお弟子さんとか、アニメ学校が卒業制作するのに受注する賞だったようで、部外者は関係ない賞でした。

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