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現実

作者: Noelia

小さい頃、僕は

ヒーローになりたかった

弱きを助け、悪しきをくじく

正義の名の下に

たった一人で颯爽とした英雄に

言いようのない憧れをもって

ただ見つめていた


あれから私は

いろいろなことを学んだ

知らない場所で

友だちができた

訳も分からぬままに投げられた石は

かばんに深く小さな傷をつけた

至るところに刃は煌めき

時として自分の放った刃は

自分を傷つける

あなたの柔らかな温もりを知り

鋭い氷に震え上がった


もう私は知っている

この世界に

かつて憧れたヒーローはいない

いるのはどす黒く染まった

おぞましいモノと

なにも知らぬ白きモノ

ぼろぼろのかばんを抱えて

見上げた空には

飛行機雲がひとすじ

にじんで見えた

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